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パリのムフタール通りにある宿、
Young &Happy。
2006年6月2日、沢山の人に助けてもらいながら、相棒と2人で全力でたどり着いた宿。
生涯忘れられない想い出の地。

世界一周航空券で旅に出た私と相棒は、日本からイギリスへ飛び、1週間程過ごした。その後、
ロンドンからパリ行きの夜行バスに乗り、
ジブラルタ海峡をフェリーで渡ることにした。

19:30出発の夜行バスに乗るために、16:30にはバスセンターに到着。バスセンターに集まるいろんな人々を観察しながらひたすら時を待つ。バスに人が並び始めて、それを見ていよいよか!と列に並ぶ。切符をチェックした係員が何か言っている。何て言ってる?顔を見合わせ私たちは気付いてしまった。イギリスからフランスへ国境越えるバス…なのに、パスポートの手続きを一切していない。


衝撃が走る…


急げ!とっさに2人で役割分担。荷積み直前の荷物を止めに走る相棒。万が一荷物だけパリに送られては困る。チェックインカウンターに走る私。カウンター到着目前で、強面の兄さんがカウンターをCLOSEDにした。半泣き顔で窓の向こうのお兄さんにチケットを見せる。時間がないようなことを言っている。口から英語はなかなか出てこないが、顔芸と手振り身振りの願いが通じた。なんとか手続きをやってもらえそうだ。ホッとしたのも束の間、手続きは相棒のパスポートも必要だ。大声で2度名前を叫ぶ。相棒もカウンターに走ってくる。なんとかチェックイン手続きをしてもらい、バスに乗車することができた。4時間もバス停に座って待っていたのに…チェックインもしてなかったなんて…おバカな2人。当初の計画ではユーロスターで渡るはずだったので、フェリーでの国境越えについては下調べしていなかった。スマホもない時代。頼りになるのは、行く先々で出逢う人からの情報と、時々見つけるインターネット検索、行きたい都市や地方を破り取った地球の歩き方。
最後のこのドタバタ劇で息が乱れどっと疲れたものの、結果オーライだ。
ピンチを共に乗り越えた相棒と、前後縦一列の座席で座る。
あぁよかった。みなさん、ありがとう。
パリに行けるんだ…
2人は無言で眠りについた。

急にバスが止まり、乗客が降り始める。何かが始まるようだ。様子を伺う2人。
バスから降りて、パスポートチェック、入国審査だ。終わるとバスごとフェリーに乗り込む。そしてまた、船の中で降ろされる。降りたらもうこのバスに帰れない気がする…沢山バスもあるから…。そんなとき、相棒の隣座席のフランスのお爺さんがこっちだよ〜と言うように導いてくれた。見ず知らずの人に支えられ、助けてもらいここまで進んできた。人の助けなしでは生きていけない。
とかなんとか考えながらまた眠りについていた。

ツンツン、相棒に起こされた。
そこは、パリ、Gallieni。
明け方6時、バスはパリ市内に到着した。
満席詰め詰めの夜行バス。直立不動の座席で爆睡していた私は慌ててコンタクトを装着。
パリだ!

朝6:30メトロの切符販売機の列に並ぶ。パネルの使い方がわからない。困っていると後ろに並ぶマダムが教えてくれた。
ありがとう、また助けてもらった。
メトロで2回乗り換えてPLACE MONGEに到着。
デカい荷物を引きずり歩いて宿を探す。近くまで行くと、宿の外にいたスタッフさんがここだよ!と中に入れてくれた。朝7:40、まだ宿はオープンしてないけど中で待ってていいよ!と親切だ。
ありがとう。
予約なしで7連泊の部屋確保に成功!
旅出発前に2人で決めたルールで、男女混合ドミトリーには泊まらないと決めていた。しかし、やっとの思いで宿に辿り着いた私たち。横になって寝れるならどこでもOK!!のルールに一瞬で更新された。これから1週間は毎日寝床を探さなくてよいという安心感に満たされた。
7泊男女混合ドミトリー161€。一泊3600円程だった。

荷物をbaggage roomへ預けて散策する。
そのbaggage roomに誰か寝ている。荷物大丈夫か…もう重いし、大丈夫だよ。細かいことは気にしていられない。デカいバックには大したものも入っていないと気付く。
16:00のチェックインまで出かけよう!
近くのパン屋でパンを買って食べる。イギリスとは比にならないほど美味い!!フランスに来たことを実感した瞬間。疲れを吹き飛ばすパンの旨味を噛みしめる。
早朝の公園でちょっとだけ化粧をしてパリを歩く。宿周辺は商店街のようで、賑わい始めていた。
よし、腹ごしらえしたら、ノートルダム大聖堂へ行こう!
歩いて向かう中、フランス人がスリに気を付けろと教えてくれた。ありがとう。
ノートルダムを、後にして、サントシャペルへ。手荷物、身体検査を受け、おそらくチケットは?と聞かれた。持っていない…と答えると、入ってよしと言ってくれた。ありがとう!
正門で記念撮影してセーヌ川沿いへ。

旅行代理店みゅうでモンサンミッシェル行きの予約を済ませ、ポールへ。1人12.5€のセットを食す。久々の生野菜サラダに感動する。ブルーチーズとパンにも感動する。何を食べても美味しい。
いちいち感動する。

メトロで宿に戻り、シャワーを浴びてくつろぐ。
20:00にはベッドに入った。古い建物の最上階。天井が屋根部分で斜めになっている両端のベッドに寝ることにした。8人部屋。みんな出かけているようで相棒とゆっくり過ごし夜を迎えた。


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