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文学フリマ東京37【記録編】

記録編とは、なるたけ事実と数字を次回イベント参考に残す用のやつです。

売上

新刊 3冊
既刊 1冊
しおり 5枚
見本見た人 9人

感想編に書いたが、緊張のため買いに来てくれた人と会話があまり出来なかったので、購入理由や作品を知ったきっかけを聞くことができなかった。文学フリマ岩手と違って、人の歩く速度が速くて、引き止めてしまうのが気が引けたのもある。

勢いのみで文学フリマ東京の参加を決めたので、私の無名レベルではやっぱりこんなものかーという気持ちと、それでも買ってくれた人がいたんだ!という気持ち半々くらい。

因みに、ハッシュタグ文学フリマで買った本で探しまくったが、ツイートの数が多すぎて見つけられなかった。でも、お金は確かに増えているので、買った人がいるのは、紛れもないな事実。

実は、文学フリマ東京の翌日にデザインフェスタに一般参加して、楽しみつつも、設営方法とか呼び込みとかの観察をしてみた。設営方法はぜんぜん違うので、いまいちどう参考にすればよいのか分からなかった。呼び込みというか、視線を向けてくれた人に声をかければ、足を止まってくれやすいのかな、とは思った。

創作欲分解

文学フリマ岩手のときも少し考えていたことではあるのだが、今回特に強く感じたことがあり、それは「承認欲求満たすコスト高くない?」ということ。

そこで、自分の創作欲の分解図を作ってみた↓

承認欲求の割合が小さいのに
満たすためのコストが高い。

文字を書きたい欲→
私の創作欲の中で最も割合の高い欲求。ぶっちゃけると、創作じゃなくても、写生とかでもたぶん満たされる。紙に文字を書くことで発生する快楽物質とかたぶんある。文字を書くだけで満たされるので、欲求満たすためのコストは低い。

表現したい欲→
いわゆる一般的な創作欲に近いと思われる欲求。自分が考えた物語や表現を形にしたいという欲求。割合が大きい分、欲求満たすコストもそれなりに高い。

承認欲求→
いわゆる承認欲求。自分が作った創作物を人に読んでもらいたいという欲求。誰か1人にでも届けば満足するが、宣伝やお品書き作成や他人との交流をしないと、誰にも届かない可能性がある。承認欲求自体はそれほど大きくないが、コストが大きいので、途中でこんなにがんばったんだから、もっと多くの人に見てもらいたいと歪み始める。

お金欲しい→
創作活動を通じてお金を得たい欲求。お金はめちゃくちゃ欲しいけど、創作活動を通じて欲しいかと言われると、それほどでもないかも。私の作品がお金と交換されるという取引を見てるだけで満足するかも。

創作欲分解したからと言って、この課題が簡単にどうこうなるわけじゃないんだけど、可視化が大事だと思ったので、やってみた。

宣伝とかお品書きの手間を省けるようになれば、少しは改善するかも?と考えている。あとは、手間や時間だけじゃなく、心理的ハードルもコストに加算してるので、なんか楽しくできる方法があればコスト減るかも?とも思った。

短歌解説

短歌の作成過程というか、自分の思考回路の言語化を残しておきたいので、一首だけ解説。

Twitter宣伝用のやつ。


最初のきっかけ
・犬の散歩コースの途中に、小さな空き地があって、秋になると色とりどりのコスモスが咲く場所だった。10月上旬くらいに、そこにアゲハチョウが飛んでいるのを見かけた。秋のイメージがあるコスモスの中で、夏のイメージのあるアゲハチョウが飛んでいて、カラフルで記憶に残った。

初期案
見え隠れ色とりどりの秋桜の畑の中を飛ぶアゲハチョウ

・コスモスは赤、ピンク、オレンジで、アゲハチョウは赤、黄色、黒と色とりどりだけど、「色とりどり」という言葉は使いたくなかった。「カラフル」も使いたくなかった。汎用性が高すぎて、具体的ではなくて、わざわざ使う意味もないと考えたから。使いたくなかったが、とりあえず短歌の形にすれば、修正していけると思ったので、なんとか形にした初期案。イメージはずっとあったけど、まとまらなくて、「見え隠れ」という言葉を思いついて、なんとかまとまった。ダメダメだけど、カラフルなイメージの中に「畑」という泥臭い言葉が入ってるのはちょっと好き。

完成一歩手前
見え隠れ赤黒黄色秋桜の花壇にアゲハチョウが居座る

・「色とりどり」をやめて、色の羅列に変更。コスモスの色の羅列はどうがんばっても31文字に入らなかったので、アゲハチョウの色の羅列。「コスモス畑」は違和感ないけど、「コスモスの畑」はなんか違和感あったので、「花壇」に変更。1番伝えたいことが、秋の中に夏がまだ残っているという絵なので、「居座る」という言葉を使ってみた。あとは、「アゲハチョウ」が句またがりにした方が印象残るかな、と思った。句またがりの技法をあまり使ったことがなくて、練習の意味もある。

完成ver.
見え隠れ赤黄色黒秋桜の花壇にアゲハチョウが居座る

・色の羅列の順番の変更。おそらく、チューリップの歌(赤白黄色のやつ)に引っ張られて、特に何も考えず、「赤黒黄色」にしていたと思う。短歌って31文字で一瞬で全部読めちゃうとは思うんだけど、それでも情報の入る順番を拘りたくて、変更した。短歌をどう感じるかは人それぞれなので、私の思い通りに感じてる人がいるのかどうなのか分からないけど、私の想定は以下のイメージ。

初句「見え隠れ」→見え隠れしている「何か」の正体がまだ分からない。

二句「赤黄色黒」→赤黄色と来て、花っぽいカラフルななにかを一瞬イメージさせたあとに、相反する「黒」で終わらせることで、「何か」の正体に興味を持ってもらう。

三句〜四句「秋桜の花壇に」→コスモスの花の色として黒はあまりないので、まだ「何か」の正体が分からない。

四句〜結句「アゲハチョウが居座る」→ついに、「何か」の正体が分かる!

・この通りの印象じゃなくても一切気にしないですし、実際見た人がどういう印象を持ったかさっぱり分からないですし、全く違う印象を持った人がいたら感想を聞いてみたいですけど、私の思考回路はこうなっている、という話でした。

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