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宴会と鑑賞のお花見論|新宿御苑に佇む桜

先日、退屈でも忙しくても、理由はどうあれ人生は短くて儚いものなのだから「花見はした方が良い」という記事を書いたのですが、肝心の今年の僕自身の花見はというと、予定していた日に僕が発熱してしまい、欠席することとなってしまいました。

花見のために、おつまみを数種類考案していたり、みんなから好評いただけそうな日本酒を吟味して選定していたりしただけに本当に悔やまれます。

鴨肉とクリームチーズをピンチョスっぽく仕上げたもの(名称未定)を作りたいと思っており、他にはうずらの卵の燻製の個包装を持っていこうと考えていました。お酒もビールと日本酒だけではなく、普段あまり飲まないロゼワインを桜にあわせようと考え、それに加えて友人が持ち寄ってくれるおつまみやお酒も楽しみにしながら、わくわくしてその日を待っていたのです。

しかし、それも全て発熱してしまったことにより、無に帰してしまいました。無念です。

とはいえ、桜はしっかりと咲いており「花見」としてではないものの、桜を目にする機会は何度もありました。

体調を崩して帰宅する道中の桜や、食料を買いに行く時に見かける桜も非常にきれいで、それはもう充分に僕の心を癒してくれたように思っています。

飲食をしながら宴会の時に見上げる桜は綺麗なだけでなく、心身を解放してくれて、友人たちとも心を通わせあう絶好の機会を提供してくれます。普段の交流とはまた違ったコミュニケーションが取れるようになる素晴らしい機会です。

しかし、一方でただ純粋に眺めるだけの桜というのも綺麗で心癒されるものだとあらためて感じました。花見というのは何も宴会のためのものではなかったのです。

実は今までもその様な桜の楽しみ方をしている場所がありました。東京都新宿区の新宿御苑です。

新宿御苑は環境省の管轄であり、管理規則として飲酒が禁止されています。そのため、(言い方は悪いですが)酔っ払いに遭遇せずに穏やかな気持ちのまま花見ができる貴重な場所でもあります。

僕も東京に住んでいたころ、新宿の伊勢丹のデパ地下でサンドイッチを買い、それをもって新宿御苑でピクニック的な花見をし、いい時間になったら夜の新宿の街に繰り出して酒を飲みに行くという花見をしたことがあります。オンオフがはっきりとした非常に良い花見だったと思います。

シラフで眺める桜の美しさは、宴会の時に賑やかな気持ちにさせてくれる美しさとはまた別の魅力があったと記憶しています。

咲き誇る桜に対して、交流の機会としての賑やかな宴会を期待する人もいれば、シンプルに桜の美しさを求めている人もいます。

欠席してしまったからこそ気づくことができた桜の魅力を、今回を機にしっかりと記憶しておこうと思います。

しかし、来年こそはブルーシートを敷いて桜を見上げながら日本酒が飲みたいです…。

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