モノとヒトの思いを紡いで、コトの循環を生み出す場所。
今回は、2023年11月3日香川県さぬき市津田にオープンした、
「暮らし商店ごんべや」さん
日常に寄り添い、モノとヒトの思いを紡いで、コトの循環を生み出したいという
お話をお聞きしました。
オープンまでの軌跡や思いなどは
下記のクラウドファンディングのページよりご参照ください。
モノとヒトの思いを紡ぐ
物件の整理をするお仕事では、モノを新たに活用していくことに対してはあまり重きを置かれておらず、まだ使えるモノでも捨てられてしまうものが多いです。
この事実を知ったとき、古道具好きの私としても、環境問題に関心のある妻としても、見過ごすことができませんでした。
そのため、可能な限り捨てられるモノを減らしてもう一度大切にしてくれる人に古道具を繋ぎたいと考えました。
それと同時に、今まで古道具にあまり触れてこなかった人たちにも、たまたま古道具の良さを知ってもらえるような場所にしたい。
そんな思いから喫茶併設を考え、古道具が目的でなくても気軽に訪れていただき、結果として、日々の何気ない暮らしを考えるきっかけの場になれるのではないかと思いました。
日常に寄り添う
喫茶併設にあたり、環境問題に関心のある妻の思いを反映しています。
「市販の加工肉はどうしても添加物が多く含まれているし、できるだけ近くから仕入れたいという思いから、基本的に地元産の食材を使用し、見慣れたごはんではあるけれど、無理のない範囲で素材や調味料、調理法にこだわることで、日常の食を楽しんでもらいたい。」
例えば、「ベーコンエッグな朝ごはん」というメニューでは、
地元の精肉店でお肉を仕入れて、しっかりと1週間かけて熟成させた自家製ベーコンと、地元の養鶏場の卵を使用しています。
そのほかにも、地元産や自家製のものを多く取り揃えています。
市販のものを買ってしまうことは安くて簡単だけれども、大量生産大量消費のような選択肢を少しでも変えていきたいと思っています。
循環を生み出す場所として
オープンから半年が経ち、2つの取り組みを導入しています。
1つ目は、「mymizu」
給水場所として、「mymizu」を始めるに至った理由としましては、
3年ぐらい前から、ゴミの多さを意識し始めてマイボトルを持ち歩くようになったり、マルシェ出店で野菜の量り売りをしたり、できる限りゴミを減らす努力していました。
その時に「mymizu」の取り組みを知り、いつか自分のお店を持った時に導入しようと考えていました。
津田は海沿いの町なので、ランニングやサイクリング、お散歩をしている方々を多く見かけます。そういう日常を過ごしている方々の給水や休憩場所として、ふらっと立ち寄れるような場になればと思います。
また、マイボトルを持ち歩こうかなと思ってくれる方が1人でも増えれば嬉しいです。
2つ目は、「フードリボンプロジェクト」
フードリボンプロジェクトのこども食堂を始めるに至った理由としましては、ここ数年で全国にこども食堂が年々増えていると聞いたことです。日本でそれだけ厳し暮らしをされている方が増えているということでもあると思いました。
最終的には、一昔前の支え合う文化に立ち戻り、「こども食堂」がなくてもみんなが楽しく暮らしていける社会を目指したいと考えています。
そんな時代が来るまではこの活動を続けていきます。
現在、この思いに共感してくれた方々からたくさんの寄付が集まっています。
これからは、なるべく近い範囲でこれを必要としているこども達に届けていきたいです。
これから・・・
やりたいことと致しましては、いくつかあるんですが、
1つは、野菜の販売を考えています。
妻が昔、マルシェで野菜の量り売りをしていた時に、「良いモノ」をちゃんと「良いモノ」として評価されてお客さんに届けられたことがすごく嬉かったと言っていたので、古道具だけではなく野菜でもやりたいと思っています。
また、もし売れ残ってしまうような場合は、廃棄せずに「こども食堂」の食材として活用できればフードロスも抑えつつ、ごはんが十分に食べられない子供達には少しでも栄養価の高いモノを提供したいと考えています。
2つ目は、アルバイト雇用や住み込みお手伝いの導入です。
私自信、香川県に移住する前にいくつか地方を訪れ、様々な方から刺激を受けました。今度は自分たちが刺激を与える側になりたいと思っています。
また、お店の思いや取り組みに共感してくれた若者と一緒にお店を作っていきたいと考えています。
「暮らし商店ごんべや」で実践することによって、若者の移住や開業のハードルを下げ、地域で活躍する人を増やし、結果的に「まち」や「社会」にとって良い循環が生まれる場所になれば良いな増えればいいなと思います。
編集後記
ふと日常見つめ直すための”さりげない仕掛け”が施された
「暮らし商店ごんべや」さんのお話いかがだったでしょうか。
「あくまでも”日常に寄り添う”を軸にやっているので、活動の主張をしてお客さんに強要はしたくないし、『給水』や『こども食堂』に関しても必要としている人がいれば利用して頂きたい。結果的に、何年後かわからないないが、”こういう活動をする必要がなくなればいい”」
という思いをお聞きして、イベントやマルシェのような単発的なものではなく、お店でやるからこそ、一人一人の”日常”や”当たり前”が少しずつ変わっていく可能性を感じました。今後のお店やまちの変化が楽しみです!
最後まで読んでいただきありがとうございます。
文:さぬき市地域おこし協力隊・岡本
取材先:暮らし商店ごんべや(香川県さぬき市津田)
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