スクリーンショット_2019-12-08_17

書籍を出版したら売上が10倍になった話をします

私の会社では、2019年5月に書籍を出版しました。

著者の川内くんは私の会社に所属するコンサルタントです。本の内容はZoho と言う海外製アプリケーションの操作方法についてまとめたものです。


「このIT化の時代に、いまどき本を出版するなんて意味があるのか」と正直その意味も効果も疑問視していました。ところが、実際に本を出版してみたら、今まで考えてもいなかったようなことがたくさん起こり、会社にとって多大なメリットをもたらしてくれました。

川内くん、ありがとう・・・ありがとう・・・・・。


ということで、今回は、本を出版した事と、その後起こった事・行ったこと事をまとめてみたいと思います。


本を出版するまでの経緯

クロスメディアマーケティングさんでの出版の話が持ち上がったのは、2018年半ばのことだったと記憶しています。私たちが扱っている「Zoho」というITツールについての解説本を出版する、と言う企画です。

その当時私たちは、Zohoと言うアプリケーションの販売パートナーとなったばかりで、このアプリケーションを今後どのように販売していくかということを考えている最中でした。

本を出版することにより、この販売の手助けになればいいなと言うことで、この企画が持ち上がったわけです。


とはいえ出版によって、大きな成果が期待できるとは当初全く思っておらず、まぁ営業活動で多少ハクがついたらいいかな程度に考えていました。

上記の通り、その成果に大きな疑問を持っていたと言うこともあり、私はほとんど執筆には参加せず、基本的には部下の川内くんに任せきりの状態でした。(執筆めっちゃ大変そうでした)


そうこうしてるうちに本が無事に完成。2019年5月に無事に出版されることとなりました。

「出版した後、その本をどう活用するか」といった事は特に考えておらず、「とりあえず出版パーティーでもするか」と言うことになり関係者を数十人あつめて、ささやかな出版パーティーを開催しました。

ところがその後、異変が起こります。


出版した後に起こったこと

本を出版した後に、異変を感じたのが、Zoho社主催のイベントに参加したときのことです。

私と川内でそのイベントに参加したのですが、何名もの参加者が、川内のところに挨拶に来ることです。

「本を出版した川内さんですよね」
「あの川内さん・・・!名刺交換してくださいっ!」

ちやほやされる部下・・・。その隣で見向きもされない私。

Zohoに関する出版物は実はかなり少なく、この界隈の方にとっては非常にインパクトのある出来事だったようです。

本を出版するにあたって、アプリケーション開発元であるZoho社の方から公式の推薦コメントを頂けたことも、界隈の方々からの信頼を高めることになったようです。

また、商談時に本を見せると、思いの外相手の反応がよく、「本を出版した人」「本を出版した会社」というだけで、会話が弾むようになったのです。

(もしかしてこの本、使えるのかもしれない・・・・)

今更ながらそう感じた私達は、この書籍を使ってマーケティング活動を幅広く行うことにしました。


ウェブ・商談に活用

まず、本を出版したことをウェブサイトに掲載。ホームページを訪れる人たちにすぐにわかるようにしました。


さらに、その本の中から第1章と第2章を抜粋したダウンロード資料を作成。興味を持ってくれた人が、一部を無料で閲覧できるようにしました。

すると、本を出版しウェブにそのことを掲載した翌月の7月あたりから、ホームページ上で抜粋版資料をダウンロードしたり、問い合わせをしてくる人が徐々に増えはじめました。上述しましたが、そもそもZohoに関する書籍自体が世の中にほとんどなかったため、アマゾンや楽天などで本を購入した読者の方からの直接の問い合わせもちらほら来るように。


その一方で、営業活動を行う際には必ずこの本を持参するようにしました。私達を知らない方にも、提案を行う前に本を必ず見せるようにしたのです。

私たちがどのような人間かがまだ分からなくても、実際に出版された本を見せるとその効果は抜群で、一気に信頼度が高まります。この本を持っていくことで、営業活動での商談がやりやすくなった事は間違いありません。



本を出版したのが2019年の5月なのですが、「Zoho」に関する売上でいうと、本を出す前の2019年前半(1〜6月)と、本を出した後の2019年後半(7〜12月)を比較すると、10倍以上に急拡大しました。

いや、本を出版するってすごい。


本を書くと言うこと

今回、本を出版することによってビジネスを拡大することができたわけですが、実際にやってみてわかったことをを少しまとめます。

①ターゲットは絞り込むべし
今回、Zohoと言うアプリケーションについての書籍でしたが、この本を必要とするのは、当然Zohoを使おうとしている人達に限られます。普通に考えると、この本を必要とする人自体少ないので、この内容で良いのか躊躇しがちですが、こういった狭い領域を狙うと、競合となり得る他の書籍は少なくなります。結果的には、この領域の方々にはインパクトのある書籍となりました。

一方で、ターゲットをかなり絞り込んだ影響もあり、ターゲットとは少しそれた方にとっては、決して分かりやすい内容ではなく、多くのご指摘や改善点などもいただきました。ターゲットを絞ると言う点に関しては、ここが少し難しい部分だなと思います。正直、CRMやSFAについての知識が少ない人にとっては、さっぱりわからない内容になっていたはずです。


②本の内容はしっかりとしたものを
本を書くにあたっては、私たちがこれまで蓄積してきたビジネスノウハウをふんだんに詰め込み、充実した内容に仕上げました。内容を何度も精査し、手にとった人にとって、本当に役に立つ内容に仕上げたつもりです。

これは当たり前のことですが、本の内容はとても重要だと感じました。本の内容が面白くなければ、「逆にこの会社大丈夫だろうか」と言う不安を煽ることになり、はっきり言って逆効果になります。

実際に読んでくださった方と話をしたのですが、「わかりやすい」と言う評価を多くいただきました。

チャンスがあったら本は出すべし

いまどき、本を出すって意味あるんですか?と言う疑問をもたれる方は多いかと思いますが、結論としては「やり方によってはまだまだ使える」と思っています。

機会があったら、今度は著者になりたい・・・。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?