「君にはクリエイティブの才能がない」あの出会いが今のキャリアにつながっている
3月3日から開催している投稿コンテスト「#ビジネスの出会い」のスピンオフ企画として、Sansanメンバーの出会いエピソードを紹介します。
第一弾は、SansanのCCO(Chief Communication Officer)である室 健さんの「#ビジネスの出会い」を紹介します。
今のキャリアにつながっているビジネスの出会い
今回のnoteコンテストでは、ポジティブな出会いを書く方が多いのではないかと思いますが、私は、ポジティブな結果につながった一見ネガティブにも思える出会いについてお話しします。
新人時代の出会い
新卒で広告会社に入社しました。配属を決めるための研修課題があり、私はPRの部門に配属となりました。
クリエイティブの研修課題のフィードバックで、初対面の当時のクリエイティブの役員のAさんに「君にはクリエイティブの才能がない」と断言されて大きなショックを受けたことをよく覚えています。
クリエイターとの仕事での学び
その後、さまざまなクリエイターと仕事をしました。そして、「クリエイティブの才能がある」「生まれつきのクリエイター」という天才はほんのひと握りで、ほとんどのクリエイターは努力をしてクリエイターに「なっている」という事実を目の当たりにしました。
センスや才能というよりも、自分の目標ややりたいことに向き合ってしつこくやり続け、諦めずにやり遂げた人が成功をつかんでいました。
仮想敵はBさん
広告業界全体で「CMやグラフィックをつくる人だけがクリエイターではない」となって、私もさまざまなキャンペーンを手がけるようになりました。そんなとき目標になったのが、PR部門出身で初めてクリエイティブディレクターになった先輩のBさんでした。
メディアの使い方ではかなわないので、「違う山の登り方で追いつこう」「仮想敵はBさんだ」と勝手に設定していました。向こうは何とも思っていなかったと思いますが…。
40歳の転機
諦めずに積み重ねた結果、40歳になるころ、日本で一番大きなクリエイティブアワードでグランプリを受賞することができました。
その授賞式で、最初に取り上げた役員のAさんと再会しました。「このキャンペーンを作ったのは誰?」と聞いて私が紹介され「それはすごい」と驚いていました。最初の出会いから15年、「あの出会いがあったからここまでたどり着けた」と感じた瞬間でした。
Bさんからは「うちの会社の代表作になった」と褒められて「ようやく視界に入ったかな」という手ごたえを感じました。
Aさんとの出会いの意味
Aさんが伝えたかったことは何だったのか。本当に「才能がない」と思っただけなのか、「才能がないからと言って諦める必要はない」と教えたかったのか。
いずれにせよ、Aさんとの出会いがなかったら、キャリアを積み上げようとも思わず、PRやクリエイティブの仕事を続けていなかったかもしれません。自分の一番影響を与えた出会いは、社会人になって最初に出鼻をくじかれた、奮起を促す出会いでした。
「#ビジネスの出会い」noteコンテストを開催中です。
応募は2023年4月1日まで。あなたの心に残っているビジネスの出会いをぜひ教えてください!
あの出会いに感謝の気持ちを。Sansanの特設サイトもぜひご覧ください。