さんれんぼくろ@小説家になろう&カクヨム

小説家になろう&カクヨムで【碧眼の彼女】連載中! 捨てられたもの、絶滅した動植物達が、…

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小説家になろう&カクヨムで【碧眼の彼女】連載中! 捨てられたもの、絶滅した動植物達が、悲しさから魂を宿し人間を襲い出すお話です。対抗できるのは《想像力》が強さに変わるキューブと呼ばれる武器のみ!生死隣り合わせのバトルファンタジー Twitterから飛べるので良ければ😌

マガジン

  • 【碧眼の彼女】切り抜き紹介

    小説家になろう、カクヨムで連載中の【碧眼の彼女】一話ずつどこかの文面を紹介していきます。Twitterからもとべるので良かったら見て下さーい!https://ncode.syosetu.com/n9363fp/ https://kakuyomu.jp/works/16816452219041070900

  • 【碧眼の彼女】第一章完結動画

    小説家になろうで連載中の碧眼の彼女。作中語られることのなかった彼女の心情をTwitterで動画として公開中。そのイラストです。

  • 小説関連以外のイラストなど

    小説用に描いてるイラスト以外のものをアップ! あと、学生時代のも。(あっ恥ずかしい)

最近の記事

【碧眼の彼女】小説家になろう連載中 遠征-1日目- 切り抜き

 そして彼らは数秒後、九州へと辿り着いた。  そこはとても…人間が生きているとは思えない、壊滅した街並み。建物も、地面も、一切形を保っていない。ただただ、赤い、赤い、とてつもない量の赤と、腐敗してぶちまけられた人間の成れの果て。 「…弥重」  流星が小さく声をかける。  そこにいる彼らのリーダーは、前衛部隊の一番前に立ち、鋭い眼光で赤い街を見ていた。凪の足元には、二人が討伐した二倍以上…500を超えるガラス玉が散らばっていた。 「いくよ。本日をもって、この県を奪還する」

    • 【碧眼の彼女】小説家になろう連載中 幸せ 切り抜き

      「良かったね」  体育館から外へと出たとき、髪をほどく未来に秀が言った。 「うん…嬉しい。本当に」  夕焼けに照らされながら、未来がはにかんで言う。  皆でぞろぞろと歩く中、彼女は自分の手をゆっくりとグッパーして、しばらく見つめていた。 「…あったかい」 「ん?」  小さく呟く未来に、長谷川が聞き返す。 「人のぬくもり。…あったかいね」  そう、手を握って言う未来は、長谷川ではなく、俺でもなく、斎の顔を見て言った。 「でしょ?」  斎も、いつもの明るい笑顔

      • 【碧眼の彼女】小説家になろうで連載中 好敵手 切り抜き

        「まだ、負けないよ」  ボールを持つ吉田が何度か両手でボールを床に突いて言う。 「うん、楽しいもんね」  未来が微笑む。  そして沈黙。コートに緊張が走る。 「吉田さん」  まだボールを持つ吉田に未来が声をかける。  その顔に、不敵な笑みを浮かべて。 「勝たせてもらうよ」

        • 【碧眼の彼女】小説家になろうで連載中 1点。取ったよ。 切り抜き

           ダダダと激しい音が鳴ってゴールの少し前でのジャンプ、パシュッとボールがネットに入る音がした。  その間、動き出してから数秒の世界。 「な…」 「マジか」 「未来ちゃんに反応させなかった!」  俺たちに動揺が走る。  未来も目を見開いて吉田を見た。 「1点。取ったよ」  ニコッと笑う彼女に、未来は、口だけ笑って真剣な声で言った。 「…そうだね」  激しく動いてボサボサになってしまっている三つ編みをほどく。それを一気にグイッと後ろで引き上げ、頭の上の方で大まかに纏

        【碧眼の彼女】小説家になろう連載中 遠征-1日目- 切り抜き

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        • 【碧眼の彼女】切り抜き紹介
          32本
        • 【碧眼の彼女】第一章完結動画
          2本
        • 小説関連以外のイラストなど
          5本

        記事

          【碧眼の彼女】小説家になろうで連載中 1on1 切り抜き

          「こいやーーー!!」  叫ぶ保井。  腕を広げて腰を大きく落とし、未来の進路を妨げる。未来が前に出ようとすればそこへ先回り。後ろへ逃げようものならすぐさまそこへ近づいてボールを奪いにかかる。  ボールは一定の音を保ちながら未来の手から真っ直ぐに床へとバウンドする。取られそうになるボールを足の間を通して後ろへまわす。右手から左手へ、ボールが移る。  タンッタンッ  床を跳ねるボールは何度か軽快な音を鳴らして、次の瞬間激しく音を奏でる。  未来が体を低くして保井の左側へと

          【碧眼の彼女】小説家になろうで連載中 1on1 切り抜き

          【碧眼の彼女】小説家になろうで連載中 勉強会 切り抜き

          「未来ちーは金槌じゃなくて、紫外線アレルギー、だよね」  ……。  俺もだけど、特に未来が息を飲んだ。  長谷川の優しさというか、未来への思いやりに。 「…そう、紫外線アレルギー。だから薄着になる種目はできないんだよね」  彼女の優しさを汲んで、未来はそう続けた。以前咄嗟に言った紫外線アレルギー。長谷川…よく覚えててくれたな。 「そうじゃったんか!辛いのう。なら他の種目じゃな!バスケは得意とさっき言ってたな!」 「ていうか相沢、全体的に強そう」  席を立ってワイワイ

          【碧眼の彼女】小説家になろうで連載中 勉強会 切り抜き

          【碧眼の彼女】小説家になろう、カクヨムで連載中 人気者 切り抜き

          「いい加減土屋も腹くくれってことじゃねーの」 「何にだよ」 「まじでわかんないのかよー」  呆れて言う斎の顔が無性にむかついて、星のゴムで上げられて前髪が無い状態のおでこにデコピンを繰り出す。 「だあーーーーーっ!」 「もういい。そろそろ始まるから前向けばーか」 「お前が見ろっつったんだろーっ!」  おでこの真ん中を押さえて言い返す斎は渋々前を向いた。と、そのあとすぐに振り返る。 「土屋お前、今のデコピン絶対キューブ展開してるときにするんじゃねーぞ」 「痛かったのか?

          【碧眼の彼女】小説家になろう、カクヨムで連載中 人気者 切り抜き

          【碧眼の彼女】小説家になろう、カクヨムで連載中 3年1組 切り抜き

          「んー、来たのそんなに遅くないはずなんだけど、皆結構いるね」  教室の入口から、ちらっと中を除く3人。 「そうだね。ちょっと緊張…」 「大丈夫?未来ちゃん」  少し固くなる私に加奈子が声をかけてくれる。  緊張はするけど…でも、二人が一緒だから。 「うん、大丈夫。入ろう」  3年1組。新しい教室に私は先頭を切って入った。  新しい友達を作るのに必死なクラスの人達の、騒がしい声の一部が静かになった。その静かになったグループから、伝染していくように徐々にクラス全体が静か

          【碧眼の彼女】小説家になろう、カクヨムで連載中 3年1組 切り抜き

          【碧眼の彼女】小説家になろう、カクヨムで連載中 クラス替え 切り抜き

          「…ねぇ?二人で研究所泊まったの?」  未来が言う言葉に全員の動きがピタッと止まる。 「し、秀!?お前まさか…。」 「待って待って秋月に限ってそんなこと…。」 「いや、秀も年頃な訳だしそんな事があってもおかしくない!!」 「君たち僕をなんだと思ってんの?」  若干怒り気味で言う秀。 「確かに僕も研究所には泊まったけどそれはいつもの事でしょ。帰らなかったのは阿部だから。」 「しょうがないでしょー!研究員がいる限り私帰り辛いんだから!」 「僕なら大丈夫だって言ったでしょう

          【碧眼の彼女】小説家になろう、カクヨムで連載中 クラス替え 切り抜き

          【碧眼の彼女】小説家になろう、カクヨムで連載中 それぞれの成長 切り抜き

           時は××30年。機械、医療、建物、食物。目に入る物全てが発展していた。だがその一方で必要ないと判断されたものは急速に衰退していった。ゴミを捨てる場所が無い日本では、不必要な物を小さく細かく圧縮する所謂巨大なゴミ箱が造られ、衰退した何かは全てそこへ入れられた。そしてそれらは静かに、寂しく、哀しく、ひとりでに魂を宿らせていった。人々はこの魂を死人しびとと総称し、これを狩る者をマダーと呼んだ。つまり、人殺しだ。  ー××36年ーーー ー ー ー  時間は夜中の12時。人の気配

          【碧眼の彼女】小説家になろう、カクヨムで連載中 それぞれの成長 切り抜き

          【碧眼の彼女】小説家になろう、カクヨムで連載中 俺の答えは-裏側- 切り抜き

          「だって相沢さんがいるじゃん。」  不意に声が上がる。  それを皮切りにクラスの皆が声を揃えて言った。 「そう、相沢さんがいるから大丈夫。」「相沢さんがいれば俺達は死ぬことないからな。」「相沢さんがどうにかしてくれるよ。」「相沢さんが守ってくれるよ。」「相沢さんが」「相沢さんが」「相沢さんが」  相沢さんが相沢さんが相沢さんが相沢さんが相沢さんが相沢さんが相沢さんが相沢さんが相沢さんが相沢さんが相沢さんが相沢さんが相沢さんが相沢さんが  ──────────相沢さんが。

          【碧眼の彼女】小説家になろう、カクヨムで連載中 俺の答えは-裏側- 切り抜き

          【碧眼の彼女】小説家になろう、カクヨムで連載中 答え合わせ 切り抜き

          「私は、谷川君の大事な人を殺そうとした。血がぶぁって出て、すぐに治療しなきゃ絶対死ぬのがわかってた。隆も本気で殺そうとした。学校もぐちゃぐちゃにした。」  目がこちらを真っ直ぐ見た。 「全部わかっててやった。あなたの言う''悪魔みたいな方法''で。関係ない人も巻き込んで。皆がいるこの学校を、私が意図的に戦場に変えたんだよ。」  声がこちらに真っ直ぐ刺さった。 「二人が協力できなかったら、学校は壊滅。そしたら関係ない人も殺してた。あなたも、殺してたかもね?」  笑顔が

          【碧眼の彼女】小説家になろう、カクヨムで連載中 答え合わせ 切り抜き

          【碧眼の彼女】小説家になろう、カクヨムで連載中 俺の答えは⑥ 切り抜き

           それでも、俺が電話を切ろうとしたとき、未来が言った。 『吹っ切れたみたいだね、隆。』 「…ああ。」  その言葉に、俺は今の自分の思っていることをまっすぐ伝えた。 「俺はやっぱり、仲間も守りたい。友達も、家族も、愛した人も、全部守りたい。街を…国を、守るために目の前の大事な人を切り捨てることは、できない。」 『うん。それでいいと思うよ。私は隆に、隆なりの答えを出して欲しかっただけだから。』  優しい未来の声。  呆れているかもしれないけど、俺にはどうしても、守りた

          【碧眼の彼女】小説家になろう、カクヨムで連載中 俺の答えは⑥ 切り抜き