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おーすごいな連発の夜

夏は特に行きたいとは思っていないけど、木枯らし吹いて季節が急速に冬へと進む今、なんか人恋しくて(笑)久しぶりに夜スタバなどと言うところにに行ってみた。僕の住む田舎町にもスタバあるんだよ、でも、車で20分。
入って店内ちょうど中間あたりに、おひとり様用カウンターが設えてあって、そこねらいだったけれど、すでに3人座っていて、やむなくその奥のソファに陣取った。そのカウンターの一番手前にはじいさんがいた。そうね、じいさん年齢は70才前後がな、通りすがりに何しているのかチラ見してみた。どうやら英語(外国語?)の勉強をしているようでノートを広げ辞書をめくっている。電子辞書じゃあないのね、本の辞書。真剣さが彼の周囲50センチほどにオーラとなって張っていて感嘆してしまう。
「おーすごいな、このじいさん」
夜のスタバはほぼ全員が若者なので、初老に差し掛かりの僕などは、入るにも少し気が引けるのだ。ところがこうして一生懸命勉強しているじいさんを見ると元気が出る。波乗りに行って海の中で年配の方を見ると「おう、ご同輩!」元気貰うのと同じね。その後、僕は1時間ほどカプチーノ舐め舐め、本など読みながら過ごして、さて帰ろうと立ち上がった時見ると、じいさま、まだ必死に勉強していた。先輩お疲れ様っす。心の中で声を掛けてスタバを出たのである。
頑張りじいさまを見て爽やかな気持ちになりつつ、僕は晩秋の夜道、車を走らせ帰宅の途に。繁華街のはずれを通り過ぎる時、交差点で赤信号に引っかかる。歩行者が青。目前を上品そうないい女が過ぎてゆく。肩あたりまでのストレート髪が、冷たい夜風に揺れ艶めかしい、たまらんぜぃ。道路を渡るべく目前を過ぎる姿が僕の車のライトに照らされる。その夜は特に冷え込んでいたせいからか、彼女は膝丈の黒いコートを着ていたが、そして車の目前を歩く度に、コートの裾がさばけて白い太股が垣間見える。あ、ミニスカート、いいじゃん。ついでにお顔は白石麻衣激似!見ると、すぐ後ろに上下ジャージをきたあんちゃんがいて、渡りきったあたりで彼女がなにやら話しかけている様子。同僚と呑み会?いや違う。お持ち出しにしちゃあ早いから同伴出勤かな。うーーん。
いい女に魂抜かれていたら既に対面信号青で、後ろの車にプッと鳴らされ、慌てて車を出したのだが、網膜に焼き付いた太腿の残像とともに感嘆の一言。
「おーすごいな、あのねえさん」
頑張りじいさまに心洗われた、先ほどの感動秘話もすっかり忘れ、僕もこんないい女を連れて歩きてーなぁ、白石麻衣、どこのお店なん?高そう。
そんな、寄せ来る煩悩にはかなわないと知る、週末の夜。

追伸
写真のローソンおむすび、お勧めです。