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第3弾〜Florsheim imperial 50sの魅力〜

どうもsanomaです。

 

フローシャイムは大雑把に

「レギュラー」、「インペリアル」、「ロイヤルインペリアル」

の3種類に分けられます。

50sはレギュラーのみ、60s~70sはインペリアル(50sのレギュラーに相当)とレギュラー、80sはロイヤルインペリアルとレギュラーと行った具合に分類できます。

(ややこしいですがロイヤルインペリアルは60sにも少量生産されています)

ライン名だけを見れば年代を重ねるごとに豪華になっていきますが、

革質は年代を重ねるごとに落ちていきます。

つまり、50sのレギュラーが一番革質が良いということになります。

※50sが一番良いとは言いましたが、

60s(ものによっては70sも)も50sのクオリティを維持していますので、

正確にはロイヤルインペリアルの革質が悪い

と言った方が良いのかもしれません。

 

今回紹介するのはフローシャイム インペリアルです。

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こちらは1959年製です。

先ほどインペリアルは60s〜70sのものであると伝えましたが、

正確には1957年〜1959年の3年間のみ製造された手書きインペリアルというものが存在します。

通常は、ライニングに表記されるサイズ等が型押しであるのに対し、

手書きインペリアルは、サイズ等が手書きされていることから、

手書きインペリアルと呼ばれています。

 

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まずはアッパーから。

ビンテージ靴に多い赤茶ですね。この色はなんという名前なんでしょう。

革質は抜群ですね。肉厚でもちもちとしていながらきめ細かい。

現行のタンナーではこの手の革は再現不可能でしょう。

ステッチも細かく丁寧です。

良質な革でないとここまで攻めたステッチはできません。

 

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 続いて出し縫い。

出し抜いは驚くほど細かく丁寧です。

通常のインペリアルには伏せ縫いが採用されていませんので、

手書きインペリアルは特別だったのかもしれません。

 

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続いてタン裏。

タン裏がフェルト生地となっているものは60sから70s初期までです。

少し固めのフェルトで、ダメージを受けやすいです。

やはりここは革の方が良いですね。

 

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続いてライニング。

ここ表記が手書きなので手書きインペリアルですね。特別感があります。

通常、ライニングにはアルファベット記号2桁が記載され、

それぞれ月と年を表します。

しかし、この手書きインペリアルはその表記がみられず、

代わりに「B9」と記載されています。

手書きインペリアルは1957~1959年までですから、

おそらく「2月 9年」ということだと思います。

つまり、1959年の2月製ということになります。

 

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続いてソール。

伏せ縫いで縫われており、かなり立体的な作りです。

とてもアメリカ靴とは思えません。

 

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続いてヒール。

この一部合成のヒールは、60sを中心に採用されていたようです。

全ヒールの中で僕が一番好きなヒールです。

この合成ヒールはかっこ良すぎますね。

 

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続いてインソール。

インソール下のスポンジが湾曲状(馬蹄のような形状)のものは、

60s以前のものに採用されています。

改めてこのインソールをみると、おしゃれなデザインです。

 

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続いてヒール周り。

美しいラインですね。

アメリカ靴というよりイギリス靴のような雰囲気を持っています。 

 

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最後に後ろから。

 アメリカ靴にしては珍しく、ヒールカップは小さく収まりが良いです。

 

こんな素晴らしい靴が昔は作られていたと思うとすごい時代ですね。

現行の靴でここまで胸が踊るものには中々出会えるものではありません。

 

ですが、ネットや古着屋で探しているとたまに見つけますので

根気よく探してみてください。

個人的には町田や高円寺がオススメです。

 

今回はこのぐらいにします。

ではまた明日。

 

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