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虫に過剰反応する男にイライラする。でも昆虫Gとは出来れば遭遇したくない。あと阪神は優勝できないかもしれない。

バルコニーで全裸になってハイボールを傾けるのがよほど気持ちよい季節になったのはいいのだけど、例の黒光りする昆虫Gの幼虫とおぼしき生き物がかなり頻繁に出現するようになってきた。

二級河川が近くにあってしかも増々繁茂する草木がバルコニーのすぐ真下にあるので室内の昆虫出現率も当然高くなる。いまのワンルームに越してきて最初の夏だけに、いささか不安だ。今後どんな目に合うのかまだ分からない。すでに起こっている事よりもこれから起こりうる事に感情リソースを配分してしまう人間は、理不尽な生き物だ。住宅兼用賃貸とはいえ家賃二万円以下に設定されていた理由を今夏思い知らされるのだろうか。迷惑なのは上階のクソガキだけで十分なのだけど。そもそも生きるということはどうしてもっとイージーモードではないのだろう。誰かおしえて。

一人暮らしというのは気楽でほとんど良いことしかないと私は信じるのだけど、それはある種の心細さと表裏一体なのだ。他人の音に敏感になってしまうのも一人暮らしゆえだしね。

たとえば実家のように他の同居人がいれば、深夜に昆虫Gに遭遇してしまっても、そこまで怖気づくことはない。敢然と立ち向かえる。いっぽう一人暮らしだと行動を起こすべきなのは常に自分だけであり、それゆえ昆虫Gにまつわるあらゆる問題はすべて一人で抱え込まなければならない。いつだって「昆虫G」対「俺」という構図なのだ。だからどうしても逃げ腰になってしまう。殺虫剤を噴射する瞬間でさえビビッている。人間とG、これだけ体重差があってどうしてこんなに毎回ビビらなくてはならないのか。小さい生き物というのは、その小ささゆえに、ある特別な嫌悪感を与えるらしい。これについてはフロイト的分析を待ちたい。

ところでこれを機会に忘れず言っておきたいのだけど、私は「虫を極端に怖がる男」がひどく嫌いだ。いわゆる「ジェンダーバイアス」というものにある程度敏感である自覚はあるのだけど、たかが虫ごときに過剰反応してギャーギャー逃げ回るヘタレ男子を見ると、つい張り倒したくなる(この失望感覚は女の人のほうが分かるかもしれない)。

性志向として「ホモセクシュアル」を自認する私のなかの「かよわき女」が、「男のくせに情けない振りを見せるな」と思わせているのかしら。もし私が女だとして、付き合っている彼氏がGごときに一人で立ち向かえないような男だと判明したら、かなり急激に冷めてしまうと思う。「ああこの人、タマ無しなのね」となりそう。こっちは助けを求めてるんだから、せめて「男」を無理に演じるくらいのことはして欲しいですね。痩せ我慢でもいいから。というかジェンダーロールの勘所は大体において「痩せ我慢」で支えられているのではないですか。とくに私は「強くて優しい男」という類型にあこがれる傾向が強いので、変に潔癖で意気地のない男を眼前で見せつけられるとどうしてもイライラしてしまう(ことによると同族嫌悪もはいってるのかな?)。

それにしても、ミミズとかカナブンとかイソギンチャクを素手で触れないような潔癖男子、最近多くないですか。室内でクモに出くわしただけで大暴れする男、多くないですか。さすがにアオダイショウとかクマバチなんかを触るのは無理があるけど、「原則として生き物は気持ち悪いからノータッチ」みたいなスタンスを当たり前のようにしてる男の割合が増えてきてる気がする。いま思い出すと同級生にも結構そんな男いたな。ムシキングなんかしてる場合か。

G対策としてはとりあえず、「ブラックキャップ」をまんべんなく設置して、極力生ゴミを溜めないようにして、なおかつGの主たる活動時間である深夜はきちんと寝て過ごすような心掛けが重要になってくるね(「知らぬが仏」作戦)。

そういえば話は変わりますが、きょう、阪神が巨人に三.五ゲーム差にまで詰め寄られてしまった。だいたいカモの横浜に甲子園で負け越すなよ。しかもあっさりと。横浜も横浜で巨人に一回は勝てよ。巨人の犬と思われても仕方ないぞ、そんな体たらくでは。

このところ極端な貧打負けのゲームが目立つし、エラーによる失点が原因で僅差負けというお家芸も相変わらず健在だし、中野拓夢や佐藤輝明といった有能ルーキー連にもなんとなく「疲れ」あるいはルーキーゆえの「粗さ」が強く感じられる。いまの阪神選手にはもはや優勝経験者がいないこと、矢野燿大と(一応は「百戦錬磨」といっていい)原辰徳の勝負師としての力量格差、前半に不振の続いた巨人やヤクルトの調子が着々と上がりつつあることなども考え合わせると、今後よほど何もかもが阪神にとってうまく回らない限り、今年の優勝もお預けかなという気がする。そうでなくたって阪神という球団には肝心要の勝負所でポカをやらかす確固たる伝統があるわけだしね。あらゆる面において相当に部が悪い。まあとりあえず頑張ってもらいたいところです。

また近日中になんか書きます。

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