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三井不動産、東京ドームを買収: 『株主構成』をチェックすると、ほんの少し世の中が見えてくる話

(この記事の所要時間:2分)
ポイント:
・「東京ドーム買収」の裏側
・気になったら株主構成をチェックしよう


■東京ドームって、読売新聞社のものじゃないの!?
→違います。東京ドームの株主上位10社をみても読売新聞グループはいません笑
ちなみに球団である(株)読売巨人軍が、(株)読売新聞グループ本社の子会社です。
実は、東京ドームは読売グループとは完全に分離しており、ただただお金を払って借りているだけだったのです。(年間30億円払ってるらしいですよ)

■今回のニュースのポイント
今回のポイントは2つ。
①東京ドームを乗っ取りから守れ!!
東京ドームの株主構成を見てみましょう。
OASIS Investments 9.6%
みずほ銀行 4.6%
富国生命 4.6%
竹中工務店 3.6%
・・・
ん?OASISって誰だ?
そう、これ、香港のファンドです。この会社、2020年の初めには保有比率が3%ほどだだったのですが、買い増しによって今や筆頭株主。
そして2020年10月、東京ドームに対し、経営改善を求めて取締役3名の解任を求めてきました。
東京ドームが香港資本の手に落ちるのは放っておけない。。
このタイミングでの三井不動産の買収発表です。この成功の鍵は、OASISというファンドの動向にかかっています。注目です。
②東京ドームが読売グループのものになる。
三井不動産は東京ドームの株式の9割ほどを買った後、読売新聞グループに2割を譲渡する予定です。したがって、今回の取引が成功すれば、晴れて東京ドームは読売グループの一員になれる訳です!

■「株主構成」をチェックする習慣をつけよう!
株を持たれているということは、「忖度しないといけない」ということ。日本は忖度に溢れています。小さい頃から何とな〜く感じていたことにも、実はちゃんと理由があったんです。
例えば、、
①読売ジャイアンツって、日テレでの中継多くなかったですか?
→ちゃんと理由があるんです。日テレは読売新聞系に株式をざっと27%の株を持たれています。圧倒的な筆頭株主です。そりゃジャイアンツ戦ばかり流しますわな。
(出所)株式情報|IR情報|日本テレビホールディングス株式会社

②NTT(主にドコモ)は、国の「携帯料金値下げ圧力」に対して、他社よりも対応が早いように思われますが、(※あくまで私見です)
これもNTTの株主構成を見ていると、まったく関係ないとは思えないですよね?
財務大臣 33.93% (!?)
トヨタ自動車 2.17%
JP Morgan Chase 1.9%
出所)株式の概要:株式・債券情報:株主・投資家情報:NTT HOME

このように、株主構成をみると、何気ないニュースを深読みできるきっかけになります。皆さんも是非チェックする習慣をつけてみてください。
以上、けーでした。