ネーミングとSNSで前代未聞の大ヒット。ナイショのマーケティング
マーケティングの話しです。
時代の転換点には
これからの売り方の
ヒントが詰まっています。
今回、コロナ禍で
まさに新時代の
マーケティングとなった
ある化粧品について深掘りします。
コロナ禍によって
化粧品の大不況が開始しました。
特に影響を受けたのはリップ。
2019年に
1,463億円だったリップ市場は
2021年に514億円と、
6割超も縮小しました。
そんな中、
爆売れしたリップがあります。
マスクなのに、なんで?
そう思う方、多いのでは。。。
僕もそう思いました。
花王傘下のカネボウ化粧品が展開する
KATEの「リップモンスター」です。
「リップモンスター」は、
「高保湿・高発色・色持ちして
マスクをしても落ちにくい」
セールスポイントです。
2021年5月の発売以降
ドラッグストアを中心に
爆発的なヒットとなり
品切れが続出。
シェアの10%を取れば
トップと言われる
この市場において
リップモンスターは
2022年1~3月のシェアで30%超え。
2021年のベストコスメ・バズコスメで
1位を獲得しています。
販売本数は1年足らずで300万本。
「生産が追いつかないほど」の
売れ行きとなりました。
しかし、商品自体に大きな
特徴があるわけではありません。
「マスクに色移りしにくい」という
機能性特徴はあるものの
他ブランドでも同様の機能を
備えたリップは
多数販売されています。
なぜリップモンスターだけが
爆発的に売れたのか?
人気の起爆剤となったのが
「SNS」でした。
そこには2つの
SNS戦略がありました。
1つは、カラー表示。
一般的なリップのカラー表示は
「05」や「PK100」といった
簡単な番号で表示していましたが
スモーキーピンクを
「3:00AMの微酔」
ピンクレッドは「欲望の塊」
といったように
選ぶのが楽しくなる
仕掛けを作りました。
しかも、
名前の由来のストーリーまで
しっかりと作り込み
Youtubeで公開すると
どれも
10万回以上再生されるほどの
人気動画となりました。
2つ目は、
インフルエンサーマーケティング
もう1つは、インフルエンサーの活用です。
コスメなどを中心に情報発信している
インフルエンサー5名に依頼し
Tiktokに動画を投稿しました。
その映像を見たユーザーが
真似した動画を投稿しやすいように
あえて簡単な動画を投稿。
その結果、インフルエンサーの
動画投稿からわずか1週間で
1,500件の関連動画が投稿され
リップモンスター関連の動画は
2,000万回以上再生されています。
今回、説明した
リップモンスターのような
ヒットを生み出す商品紹介方法には
「秘訣」があります。
ヒット商品を生むマーケティングの「秘訣」
市場調査とタイミング
成功の第一歩は市場調査です。リップモンスターの場合、コロナ禍という特殊な状況下での消費者ニーズを正確に把握しました。マスクを着用する新しい生活様式に適応した商品を提供することで、市場での隙間を埋めました。
SNS活用
次に、SNSを効果的に活用することが重要です。リップモンスターは、商品のカラー名にストーリーを持たせるなど、消費者がSNSでシェアしたくなるような要素を取り入れました。これにより、自然な口コミが広がり、ブランドの認知度が高まりました。
インフルエンサーとの連携
最後に、信頼性と影響力を持つインフルエンサーと連携することで、さらに多くの人々に商品を知ってもらいました。特に、短期間で多くの関連動画が投稿されたことが、商品の認知度を一気に高めました。
これらの要素が組み合わさることで、リップモンスターは大成功を収めました。市場調査でニーズを把握し、SNSで話題を作り、信頼性のあるインフルエンサーと連携することで、多角的なマーケティング戦略を展開しました。
このようなアプローチは、どの業界にも応用可能であり、特に新しい商品やサービスを成功させるためには欠かせない要素と言えるでしょう。
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