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「エッセイ」棺桶物語

頭の中を
ツルルル、ツルルル、ツツ、ツツ♪
タリラーン♪タリラーン♪

この歌が鳴り響いている。


昨日の夕方、私はバス停に置かれた「位牌」を目撃したとつぶやいた(現在のところ、彼は我が家の玄関にも来ていなければbyとーとさん 私自ら彼の戒名を確認しにも行っていないbyギャングロッカーさん)
愛するnoterさん達 ノノさんと凡筆堂さんは骨壺の話を山ちゃんは食べても平気〜!(おーい!)と暗夜灯さんに至っては遺影まで持ち出す始末で、テンヤワンヤなコメントが繰り広げられた。
お名前を出しきれなかった皆さんも本当にありがとうございますm(__)m
(お名前を出さなかった方のコメントの方が常識的かと…)
位牌で盛り上がって頂いて……
私は無事に生きています(笑)


それで思い出した私の過去の黒歴史がある。
これだけは隠せるものなら隠し通して生涯を閉じたかった…いや、その反面、口がムズムズしていたのもまた事実だ。


お話ししよう。私が過去に侵した罪の全貌を…
それは愛する主人の通夜の夜に起きた出来事だった。
コロナが流行ってから随分と「冠婚葬祭」の儀式が簡略化されてしまったが、主人が亡くなった五年前はまだお通夜というのは「一晩中、線香を絶やさずに死者の魂を見送る」ものだと認識されていた。いや、実は我が家は「神教」であり本来お線香は使わない葬儀だが、その辺はほら!臨機応変と言う言葉があるように
「派手にお通夜、ぶっ放しましょう!」
って施主の提案で実行された(私に他ならない)
葬儀場の一番大きな親族控室には広いリビングと清潔なトイレとお風呂、ベッドルームには大きなベッドが二つ、隣の和室には六人は眠れるように布団を手配してもらっていた。
これだけ語れば、施主のやる気が伺えるはずだ。
(宴会には力を入れる女です)
昼間から私の店が契約している酒屋でビール、サワー、ウィスキー、焼酎、日本酒をしこたま買い込み冷蔵庫に入りきれない程の準備をして、その時を待った。

あ、此処で一言付け加えておくと「親族控室」である。あくまでも「親族」のはずが…
姿を現わしたのはダーちゃん(主人)の友達と私の友達だった(笑)
無事に「施主挨拶」が上手くいって、お通夜の儀式が滞りなく終わった私は、緊張がほぐれた為かノッていた(通夜にノる施主も、どうかと思う)

ダーちゃんの棺はリビングにどっしりと置かれていた。
無いお金を注ぎ込んで一番高いランクを注文しただけあって、それは見事な棺桶だった。
偉いぞ、私(最近のマイブーム 自画自賛)
私の「献杯」の音頭で数十人集まった通夜の夜が始まった。
寿司を取りつまみを用意し、飲む気は満々亡き主人を弔う気持ちでいっぱいだった。

私の隣には唯一の親族であるダーちゃんの忘れ形見の息子ちゃん(前妻さんとのお子様)が座り、私は絶好調にノっていた。
「sanngoちゃんが親父の奥さんで本当に良かった」
なんて事をお世辞でも口走られたら、ノらないはずがない女である。おまけに家の息子ちゃん、かなり甘いマスクのイケメンである。←ソコ?!
でも残念ながら、あまりダーちゃんの面影は残していない。
ダーちゃんは逞しい男の中の男タイプのいい男だったがRちゃん(息子)は今どきの綺麗なタイプのイケメンなのだ(かなり好き)
小さな頃から、よく遊んでいたので(ま、その状況は今後違う記事で)凄く気が合うと私は勝手に思い込んでいる(幸せな人である)
で、二人でイチャイチャしながら飲んでいるとそれを邪魔するかのようにおもむろにミユが立ち上がった。

「ダーちゃんに飲ませるよ!」

こいつは、いつもかっこいい(笑)
Rちゃんをいつまでも私が一人占めしていても可哀想だ。開放して父親の友達と飲ませてあげよう(なんという健気な私 本日二度目の自画自賛)
私達はサントリーの角瓶を持って棺桶の前に立った。


長くなった(笑)

つづく


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