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ワークとライフのバランス

インナーブランディングの企業研修を行った際に
ワークライフバランスについての
考え方に触れてほしいという要望があった。

幹部の話を伺うと、どうやら社内メンバーから
ワークとライフのバランスが取れないから
会社で何とかしてほしいという話があがっているという。

ワークとライフを相対するものと考えて
「仕事のせいで生活が充実していません」
とクレームが発生しているらしい。

メンバーは会社に矢印を向けて
会社の責任だから何とかしてほしいと思っている。

会社はそのメンバーの業務処理能力や
マネジメント能力がないと思っている。

それは誰のせいなのか?
そのワークを選んでいるのは誰なのか?
そういう環境が生まれてしまっているのはなぜなのか?

組織幹部の話を聞きながら思う。
単純に相互理解のコミュニケーション機会がないだけだ、と。

個人と組織がお互いに矢印を向けているうちは
何も解決しない。

ワーク vs ライフなのか?

ワークとライフのバランスが取れていないということは
両者を天秤にかけられるものだと捉えているのだろう。

しかし本来はワークとライフは対にあるものではなく、
「ワークinライフ」であるはず。

仕事と生活を切り分け、対立するものと捉えないこと。
ワークをライフの中でどう融合させていくか
という考え方が肝要だと思う。

ワークライフインテグレーション

仕事と家庭生活のどちらか一方に
偏りがないようにという意識から始まった
「ワークライフバランス」

それをさらに前進させた考え方が
「ワークライフインテグレーション」である。

インテグレーションという考え方においては
仕事が生活から切り離されたただのタスクや作業ではなく、
仕事での貢献が自分の人生を豊かにするという
お互いを統合させていく考え方である。

見せかけのインテグレーションはつらい

いくらそのタスク処理やプロジェクト管理が得意であっても
組織の根本である理念に共鳴できていなかったり
事業の方向性に自分の関心ごとが重ならないと、
長期的には個人は組織内で苦しくなる。

個人が組織のWHYに共感できているかが
本当のインテグレーションの始まりだろうと思う。

理念に共感していれば、仕事と家庭生活の間に
一時的にチャレンジングな状況があったとしても
乗り越えようとする知恵と工夫が生まれる。
個人の中にも組織にも。

ワークライフインテグレーションを
ワークライフマネジメントと呼ぶ人もいる。

マネジメントとは
「対象の望ましい状態をなんとか実現すること」
をいう。

人生が続く限りのエンドレスな課題。
長期視点でのインテグレーションがポイントである。

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