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生薬解説 シリーズ 「牛黄ゴオウ」②

サンコー薬局 羅漢店の宮崎です。

牛黄の解説の2回目です。


赤ちゃんからお年寄りにまでひろく用いられる【牛黄(ゴオウ)】です。

牛黄の薬効として、神農本草経という薬草の薬草の教科書に【驚癇寒熱、熱盛狂痙】という記述があります。

どういう意味かというと驚いて【卒倒した人、高熱で痙攣した人、精神異常をきたした人に効くという意味】です。

また別の教科書の名医別録には、【小児の百病、諸癇熱で口の開かぬ者、大人の狂癲を療ず】とあり、つづけて【久しく服すれば身を軽くし、天年を増し、人を忘れざらしめる】と記されています。

これは、牛黄が【子供のあらゆる病気、口の開けないほどの高熱、大人の精神錯乱など幅広い症状】に用いることのできる薬でしかも長期にわたって服用すると【寿命を延ばし、物忘れがしなくなる】働きも期待できることを示しているのもです。

牛黄はまさに、赤ちゃんからお年寄りまで年齢を問わず効果をあらわす貴重なお薬といえます。また疲労から意識障害までさまざまに応用されるいます。

現代の中国では牛黄を芳香開竅薬(ほうこうかいきょうやく)というカテゴリーに分類されています。良い香りを持ち(芳香)、心に入って邪を除き、意識回復(開竅)に働く薬という意味です。

主な効能としては、開竅かっ痰、清熱解毒があげられ、意味としては高熱や熱病による意識障害、炎症や痙攣に効果があるとされています。

現在は、いくつの応用されており、滋養強壮薬や強心薬、小児用薬、感冒薬、胃腸薬などに広く応用されています。


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