無題

昨夜 すこし気取ったバーに行った

こんなとこで
大人の女みたいに
ひとりで お酒を飲んでみたかったの

琥珀色したバーボンを

なにか もの憂いしい感じで
だまってぐいっとお酒をあおってみたかったの

特に悩みなんてないの

でもそんなことは
どうだっていい

ちょっと そういうのに憧れただけのこと

外の空気が
思いのほか 冷たくて

雨のアスファルトを走り去る車の音が

なんだか
とっても盛り上げてくれて

わたしは
こういうのが
大人の女なのかななんて

ちょっと やじ馬根性みたいなのを感じて

自転車に乗って
主人の待つ家に帰ったのだった

#詩 #詩を書く#詩作#ポエム

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