無題

螺旋を描いた
巻貝の中は
空っぽで

宿主のいない
貝殻は

時として

充ち満ちた
憂いをのみこませて

言葉すくなに
わたしに
語りかけるのだった

恋は 終わった
無事に 収まるべきところに
きっちりと 収まって

やみくもに
食い散らかしたりせずに
ただ 空っぽで

きちんと
切ないのだ

#詩 #三文詩#文章#言葉#記憶#忘れずに

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