無題

窓を開けたら
少しだけ欠けた月が
紺碧に溶けていた

ああ、優しいな、と思った

ときおりぬける
暑い夏の
生ぬるい風が

わたしの足をさらう

旅の途中で出逢った
走馬灯のような 人たちが

きっときっと
満ち足りた気持ちで一日を終えていると
信じたい

わたしは

紺碧に溶けた
少しだけ欠けた月に

目を閉じて
願いをかける


#詩 #詩を書く#詩作#ポエム

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