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同性婚のリアリティ/実現へのバイタリティ

大阪での同性婚訴訟の判決を受けて、そして参院選に伴う各政党の政策方針を目にする中で、この件について改めて考えてみました。

↓3年前に書いたのがこちら

『僕らが住む国は意外にストレンジ』同性婚訴訟に関して、賛否両論さまざまな意見を目にします。なんとなく、書きますけど、決して反対はしませんけど、それで制度的に何か変わったとしても自分の生活が何か

ameblo.jp


参院選タイミングということもあって、同性婚や選択的夫婦別姓がトピックとして多々あがっているなかで思ったのが、

同性婚するとして、どっちが改姓するの?
そしてどっちがどっちの籍に入るの?

ということ。

僕(ら)の場合、これどうすんだ?ってこと、なにげに初めて考えました。
籍はまだ考える余地あるけど、苗字は変えたくないなぁー。なんなら籍だってちょっとめんどくさいな。、

そう考えたら同性婚した場合を想定した時には、選択的夫婦別姓もセットで付いてきてもらわないとやだなって思ったり、
婚姻制度・戸籍制度の解釈含めてゴリっとマルっとアップデートしないとなかなか当たり前に使える制度にはならないんじゃないかな、
と思えてきました。

要は、

結婚に付随する法的保護は欲しいけれど、
現行の婚姻制度や戸籍制度は距離を置きたい。

あくまで僕個人としてはこんな感じなので、同性婚をそこに組み込むとしたらすべてのシステムが多かれ少なかれ変わらないと馴染まないんじゃないかなっていう。

そしてこれをいざやろうと思ったら、いくら検討が本格的に始まったとて実装されるのには何年かかるかわかったもんじゃない。

参院選もあってこの問題についての政治家の賛成反対のアンケートとかってよく見るけど、賛成してる方たちの中で具体的に同性婚が認められた時にそれを利用する当事者のことを想像できてる人がどれだけいるんでしょうか。

与野党問わず、そうそう簡単に賛成反対言えちゃう感じがちょっと信用できないというか、票取りが透けて見える人も絶対いると思ったら、
正直今回の参院選においてはLGBTQ+に関わる政策は重要なトピックではないなって気持ちを強くさせてしまいます。

フランスのPACSや、イギリスのシビルパートナーシップなど、同性婚前夜的な欧米が実施してきた政策は婚姻制度と同等ではないけれど、そこから始めた方が早いんだったらそっちの側面も考えてくれてもいいじゃんて思ってます。

たとえばパートナーシップ制度に法的保護を付与するとか、病院での非婚姻関係のパートナーを家族扱いすることを奨励する、とか、その方が早いんだったら"まずそこからやるんで同性婚はもうちょっと待ってください"って言われた方がよっぽど現実的。

僕もう40が見えてきたくらいの年齢なんですけど、
正直"結婚"っていうある種のドリームぽいのってどんどん別にいいやって思ってて。結婚式だとかね。
法制度的な部分だけを受け取りたいなって感じになっていってるし、そこのニーズとリアリティは日に日に増しています。

だからこそそんなに待ってられないんです。やるなら本気でやってくれ。

賛成反対だけ言われたって、検討する気があるなしだけ言われたって、じゃあいつからどう変えるんですか?それ待ってていいんですか?っていう。

これは為政者側もそうだし、求める側もそう。

いま未来のためにアクションを起こしてくれている方々はすばらしいけれど、現在のために正面からぶつかっていく以外のやり方も模索してもいいんじゃないかなぁと思ったりします。


そんなことを考えながら先日、同性婚を求めているある団体のサイトを見たら
"結婚制度は問題が多いのだから法的なパートナーシップを求めてもいいのでは?"
という"よくある質問"に対する回答の中に、

"法的な効果がある同性パートナーシップ制度は、バリエーションが多様になることに意義はありますが、結婚制度を使えるかどうかという点で異性カップルと同性カップルとの不平等は解消されません。たとえ法的な効果が全く同一でも、同性カップルへの二級市民扱いは継続してしまいます。"

という一節があって、
ここすごく引っ掛かっちゃって。

二級市民扱いって何ですかね。、

世間はそういう感じなの?

結婚とは違うもっと現代の僕らに即した制度ができるのだとしたらそれはそれでなんの不平等があるんだろう。
それを利用する僕らと結婚制度を利用する人たちとの間には一級二級みたいな差別は存在するの?

僕がそういう問題に直面せずに生きてこれただけなのかもしれないけど、ちょっと驚愕でした。
マジョリティ/マイノリティにおける平等ってそういうことじゃないと思いたいです。


長くなってしまった。、


日本はなかなかに特殊な国なので、
グローバル社会の中においても必ずしも世界の流れと同じように進んでいくイシューばかりではないなってのは、3年前も、今も変わらず感じています。
欧米のようにはいかないよなぁ。、


この話、ぎゅっとまとめてSNSで書こうかと思ったけど、いろいろ叩かれかねないのが怖くてできませんでした。自信持って発信できるくらい学びをもっと増やしたいと思います。

桜咲けー(もう夏だけど)


(先月アメブロに書いたものを転載)

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