ホスピタリティ(もてなし)とヴァルネラビリティ(傷つきやすさ)の力について
随分前に、繰り返し読んだ本の中に、哲学者・鷲田清一さんの『「聴く」ことの力』があります。この本は、私を女性相談に招き入れた須藤八千代さんというソーシャルワーカーで研究者でもあった方に、ソーシャルワーカーの卵たちと読む本について話し合ったときに決めた本でもあります。
この本の中で、鷲田さんは臨床哲学なるものを探究されているのですが、大きく、①聴くという行為とその力、②他者を迎え入れること、が書かれています。
鷲田さんは、〈臨床〉を「ひとが特定のだれかとして他のだれかに遇う場