災害発生時の初動対応 10パターン
災害が発生したらまず何をすればいい...? あなたはまず何が頭に浮かびますか?
今パッと思い浮かばなければ、災害が発生した時にはパニックになり、何もできないかもしれません。
それは『死』に近づく可能性を高めることになります。
災害発生時に『生死』を左右するのは『初動対応(しょどうたいおう)』に大きく関係します。
1分1秒を争う緊迫した場面で冷静で居るためには『どうすれば良いかを知っている』ことです。
熊本地震で被災した家族と、熊本のコーヒーショップでくつろいでいた時、まだ頻回に余震を体感し、テーブルのカップがカタカタと鳴っているのに、周囲の人達は表情ひとつ変えずに談笑していました。
家族も『私はドキッとするし怖いのに、みんな慣れてしまって、震度3でも普通にしてるし。それが怖い...』と言ったのを忘れません。
危機管理の意識の差が、ほんの数分数秒の差を生み、その人の人生を左右するかもしれません。
日本は欧米諸国に比べて危機管理意識が低いとされます。
持論ですが、「感染症や熱中症」「交通事故」と「災害時における二次災害」は意識である程度は防げると思っています。
四六時中、ずっと心配する必要はありませんが、いざという時のために知っておくべき知識はあります。
この記事では、現場のプロ・自衛隊による『自衛隊防災BOOK』から、災害発生時の初動対応についてまとめました。
主に『地震』を想定した内容になっています。
ーこの記事を読んで分かることー
災害発生時に危険を察知する方法
現在地別の災害発生時の初動対応
やってはいけないこと(NG!)
目次[表示]
災害発生時に危険を察知する方法
その1『上を見る』
落下物から身を守るため、揺れを感じたら『上を見る』ことが大切です。
電灯や棚の上の物などの落下から身を守れるように、バッグや座布団、厚手の衣類などで頭部を覆(おお)います。 落下物が多く危険を感じたら机の下に潜(もぐ)り身を守ります。
その後、状況を見て安全な場所へ移動します。
その2『出口を確保』
揺れがおさまってから『出口へ向かいます』 地震直後は慌てて飛び出してしまいがちですが、転倒して怪我をしてしまう可能性があるので、揺れがおさまってから慎重に出口へ向かいます。
可能であれば、「ブレーカーを切り」「ガスの元栓を閉め」、二次災害を防ぎます。
余裕がなく危険な場合は、出口へ向かうことを優先します。
普段から出口までの導線を確保しておきましょう。
現在地別の初動対応10パターン
1.料理中だったら...
火事を防ぐためにまずは『火を消す』こと。 コンロに、揺れを感知したら自動消化してくれ機能が付いているものもあります。
消化器や消化グッズを置く場所は、火元に近すぎると取りに行けないため、コンロより少し離れた場所に置くのがポイントです!
2.睡眠中だったら...
揺れを感じたり、緊急地震速報が入ったら、まず『出口を確保』しなければなりません。
注意点として、地震の揺れにより建物が歪(ゆが)みドアが開かなくなる恐れがありますので、素早くドアを開けます。
ただし、落下物や割れたガラスで足に怪我をする危険があるので、必ずスリッパ等をはいてから行動しましょう。 懐中電灯の常備もお忘れなく。
3.入浴中だったら...
他の場所に比べてパニックに陥(おち)いり易く、転倒などによるケガの危険性が高まるのが浴室です。
揺れにより建物が歪(ゆが)んでドアが開かなくなると浴室に閉じ込められますので、まずは素早く入口ドアを開けて、脱衣室へ移動します。
浴室は滑りやすいため慌てないことです。 揺れがおさまったら安全な場所へ移動しましょう。
落下物や割れたガラスで足を怪我しないよう、必ずスリッパをはいて移動してください。
常に「脱衣室」か「浴室」に携帯電話を置き、緊急地震速報にいち早く気付けるようにしましょう!
4.オフィスにいたら...
オフィスには資料を収納する背の高いキャビネットや、壁のパネル、天井の照明、OA機器などがあり、強い揺れが発生するとどれもが凶器となります。
基本的な危険察知として、まずは『上を確認』して落下物から頭部を守ります。
コピー機やパソコンなど、動かせる物は飛んでくる危険性があるので、そういった物から離れて待機し、揺れがおさまったら『出口へ移動』します。
2階以上の建物では『非常階段』を使用して、会社の定めた避難場所へ移動しましょう。
出口や避難場所への移動は、揺れがおさまってから。揺れている間は身を守りながら待つのが原則です。
5.エレベーターに閉じ込められたら...
浴室と同じく焦ってパニックになりやすい場所です。 まずは『焦らずに非常ボタンを押して応答を待つ』ことです。
6.スーパー・コンビニにいたら...
店内ではショーウィンドウや照明、掲示板、陳列商品が落下する危険性が高いので、まずは基本的な危険察知『上を確認』し頭部を守ります。
陳列棚が倒れてきて『圧死』の危険性があるので陳列棚から離れます。 その後、店員の指示・誘導に従って、非常口から避難しましょう。
非常口に殺到し将棋倒しで命を落とす場合もあります。将棋倒しを防ぐためにも、立ち止まったり、人の流れに逆らわないようしてください。
7.街中を歩行中だったら...
屋外であっても、まずは危険察知の原則『上を確認』して、看板や窓ガラスの破片などね落下物から頭部を守ります。
バッグを持っていれば、バッグを頭の上に置きガードします。 次に、自動販売機や外壁などが倒れてくる可能性を考えて、安全な位置を取りながら、広場や耐震性の高い建物へ避難しましょう。
怖いからといって、下を向いて姿勢を低くするのはNGです!どこに居ても、まずは『上を見る』が原則です。
8.電車に乗っていたら...
地震の発生により電車が急ブレーキをかけた場合、転倒し怪我をする危険性が高いので、両手でしっかりと吊革(つりかわ)にしっかりとつかまりましょう。
座っている場合、進行方向に近い出入口のバーにつかまりましょう。そうすることで、急ブレーキでも飛ばされません。
常に進行方向の逆を見て、飛ばされてくる人を避けましょう。バックを膝の上に置くと、エアバッグの代用になります。 また、荷台の荷物や割れた窓ガラスにも注意します。
大地震が発生すると、電車は自動停止するようになっているため急ブレーキがかかります。
9.地下街・地下鉄構内など地下にいたら..
地下街や地下は耐震設計になっているので安全性は高いと言われていますが、閉塞感からパニックになりやすいので、慌てないで『係員の指示』に従いましょう。
地下鉄構内や地下鉄内は、非常用電源(バッテリー)で照明が確保されるようになっているので落ち着いて行動してください。
非常口に殺到すると将棋倒しとなり命を失います。人の流れに逆行したり、押したりしないように注意!
10.車を運転中だったら...
急ブレーキは追突事故につながりますので、徐々にスピードを落としてください。 路肩に駐車して、ラジオや携帯電話で『地震情報』『交通情報』を確認して情報収集をします。
まとめ
いかがだったでしょうか。ここまで読まれたあなたは、地震が起きた時に冷静に対応できるでしょう。 どんな場面においても共通するポイントは
まずは『上を見る』ことでしたね。
これだけは覚えておきましょう。 あと盲点として、室内においては
『スリッパをはいて移動する』 ことです。
災害への対応を最前線で行なっている『自衛隊』の、誰でも実践できる危機管理のテクニックは大変役に立ちます。
あなたが冷静でいられたら、周りにいる家族や大切な人々を救うことにもつながります。
『備えあれば憂いなし』 できることなら、必要としないことを望みたいですが、万が一に備えておきましょう。
それが『備え』です。
そして時代は『備え』から『準備』へ。
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