1、2歳がドラマにほとんど登場しない理由
こないだ、久しぶりのママフリーデーで、勉強会に行く途中、親子が電車に歩きで乗ってきた。
その女の子が、つり革捕まりたがったり、電車で正座しようとしたり、だっこは嫌だと怒ったり、ああ、まるで娘をみてるみたいで。
お母さんもだんだん焦って、静かにさせようとしているのが見えたので、思わずペンギンのメモ帳を一枚破いて、その子に渡した。興味津々で、静かになる女の子。
聞けばやっぱり2歳。
紙でブタを折りながら、我が子じゃないとそんな姿も可愛くて……とほほえましくみていたことをつげた。
お母さんもほっとした顔で、少し話が弾んで、途中の駅でバイバイ。とても可愛い子だった。
公共の場で、一番手を焼くのが1、2歳なんじゃないかと思っている。ベビーカー乗りたくないし、歩きたいし、声は調節できないし、泣きたいときにはなくし、遊びたいときには遊ぶ。あやしてくれる人に愛想笑いはしない。寝たいときに寝る。
親がどうにかしろとか、しつけがとか、いう話になるときがある。
そんなときの世間一般の子どものイメージって、赤ちゃんか、3歳以上の幼稚園児くらいなんじゃないかな。
子連れ出勤が話題になった時も、なんでおじさんたちわかってないのかなーと思っていた。
子どものいない人がイメージする子どもって、バラエティーの幼稚園児が出てくる場面か、ドラマとかから来てるんじゃないかな。
母を主役にしたドラマや、朝ドラなどでも、我が子を出産~育てるシーンが必ずある。
オギャア生まれました。可愛いけど寝不足。夫婦すれ違いみたいのがあって、解決すると、もう3年後とかである。夫婦で真面目な話をしなきゃいけなくて、「◯◯はもう寝なさい」とかいうと「おやすみなさい」と素直に寝にいったりする。
時にわがまま言っても、お母さんを思ってのことだったり、最後に諭すと「わかった」と母親に抱きついたりする。
決してチャイルドシート乗りたくないとか、自転車乗るときベルト自分でしたかった、みたいな理由で、泣いたりしない。
なんでドラマで1、2歳がでてこないのか。
要するに、なみいる天才子役たちも、1、2歳は演技できないのだ。
逆にいうと、1、2歳は、人のいうことにnoと言えて、自分で自分のことを決めて、自由を愛し、忖度せずに主張できる、唯一の時期でもある。
空気をよんだり、人に無理に合わせたり、しなくていい、貴重な時。
(もちろん、1、2歳も空気を分かっていないわけではなくて、父のいうことは聞かなくても母のいうことには素直に聞いたり、怖い先生に従順だったり、いきるすべはすでに身に付けていたりもする)
この大事な時を、もっと具体的に回りに分かってもらえたら、親たちはとても気が楽だろうなと思うし、子に無理をさせなくてすむんだろうなと思う。
「子ども」というひとくくりのなかにも、赤ちゃんから、数ヵ月ごとにいろんな段階があって、さらに個性があることを分かってもらえたら。
ああ、こういう時期だよねぇ。うんうん。
そんなふうに、回りがみてくれること。
そんな世の中になるといいなぁ。
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