見出し画像

自宅を購入した時の話 その2

チラシを手にした私は、興奮気味に妻に「あの物件が売りに出ているよ!」と伝えました。

何事にも慎重派な妻ですが、この時はすぐに物件を見に行こうということになり、早速、チラシに載っている不動産屋さんに電話をしてみました。

すぐに、不動産屋さんの営業マンがやってきて、物件の案内をしてくれました。

物件は、築十数年たっていましたが、それほどの傷みはないように見えました。
この物件はいわゆる注文住宅で、某ハウスメーカーが立てたものだということを後から聞きました。
そういわれると、少し独特な(部屋数が多いとか)作りではありましたが、外観同様非常にがっちりとした作りになっていました。
特に各部屋の扉や窓が非常に重厚なものになっている点に好感を持ちました。

また妻は、東南の角地で陽当たりが非常にいいこと、少し小高い場所にあり、窓からの景色がとても広いことなどを気に入ったようでした。

売主がタバコを吸っていたのか、壁紙はやや黄ばんでいたし、少しお風呂は狭いかな・・とは思いましたが、それ以外はほぼ理想的な物件のように思えたのでした。

母から購入しようとしていた物件よりは少し高かったのですが、手の届く範囲。

これはひょっとしたら、ひょっとする・・!?

とはいえ、両親から物件を購入する準備を進めていたこともあり、
まずは両親の意見を聞いてみよう、
ということになり、
両親を連れて再度その物件をみにいくことになりました。

以前にも書きましたが、父親は物件購入・売却にはそれなりに一家言の持ち主。
父からの忌憚のないアドバイスも、密かに期待してもいました。

父からは、「いい物件だし、値段も手頃。一応、指値で5%程度の値引きを交渉してみては・・」というアドバイスをもらいました。

また、進めていた父母からの物件の購入については、「特にこだわりはないよ、お前が買わないなら他の人に売るだけだ」、と言ってくれたのでした。

「この物件は、購入する運命に違いない!」

そんな思いにかられ、不動産屋さんに購入の意思表示の電話をしたのでした。

しかし、あいにく一番手の方が、現在物件購入の交渉を進めているということ。
私は二番手であるということを、不動産屋さんから告げられたのでした。

この時の電話は心底がっくりとしました。
何か、もう手に入るものだと決めつけていたのですが、ぼやぼやしている間に別の人がすでに交渉を始めていたのです。

「物件が売りに出されていることは、自分含めて大勢の人間が見ているということ」
不動産購入が初めての経験だった私はそんなこともわからず、
仕事がない週末ごとに少しずつ行動するといったノロい行動だったため、先を越されてしまったのでした。

まー、これも縁のものだから仕方ないよね・・・

物件購入に向けて湧き上がった高揚感が霧散霧消したころ(2週間ぐらい経っていたでしょうか)、不動産屋さんから、一本の電話をもらったのでした。

「一番手の方がローン審査が通らず、購入を見送られました。
まだ購入を希望されているようでしたら、交渉可能です。
いかがしますか?」

つづく・・




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?