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編集者は働き方を改革できるのか?





編集の橋本圭右です。



以前、こんな短い記事を書いて…




知り合いの同業者から
「がっかりした」「誤解をまねく」
などと怒られたことがあります。

わりと知り合いが怒っていたので
実際に怒っていた編集者さんは、
もっといっぱいいるのかもしれません。

申し訳ない気持ちにもなりましたが、
それ以上に、
編集者はこんな働き方でいいのか?
と反省するきっかけにもなりました。

たとえばぼくの場合、
メールだけをして終わる一日もありますし、
著者さんに怒られて終わる一日もありますし、
構成や見出しを考えて終わる一日もあれば、
途中でダメだと気づいてやり直しだけをして終わる一日もあります。

そんな人間をはたから見れば
パソコンを腕組みしてにらみつけたまま何時間も動かなかったり、本を一瞬開いてみては積みあげてみたり、突っ伏してデスクにちゅうちゅう吸い付いてたり、「ちょっと打ち合わせに出かけます」と告げたきり何日間も帰ってこない、そんな不思議な存在なのかもしれません。

もちろん、編集者の中には、
「編集という仕事は呑みが9割」とか「トレンドのブログとインスタとツイッターの投稿者にはとりあえずDMの絨毯爆撃」とか「一日1時間、日販オープンネットワークウイン、Amazon、パブライン、うれ太で売れてるネタをチェックして書き出す」とか、一定のルーティンを確立させている方もいると思います。
しかしそういういわゆる“できる編集者”さんにしても、本という大自然を相手にしている以上、戦い方はつねに流動的にならざるを得ず、多かれ少なかれ、行きあたりばったりなところはあるんじゃないでしょうか。

著者さんと何年もかけて意見をぶつけ合って、PCの容量を圧迫するほどの量のメールをやり取りして、著者さんの家族や地元のお店ともすっかり顔なじみになって、泣いて笑ってようやく開通した青函トンネルみたいな本も、
今日会った人から唐突に「これどう?」って完成原稿をぽんと渡されて、「おお、いいすね」ってなって、「だしちゃいます?」「だしちゃいましょうか〜」みたいなチャラいノリでデキちゃった本も、1冊は1冊。
時間と手間をかければヒットを出せる、というわけではないからです。

編集者の役目とは、

たくさんの読者にとって、役に立ったと思ってもらえる本を発売できるように便宜をはかること

言い換えれば、

どんな汚い手を使ってでも、
たくさんの読者にとって欲しいと思われる本を作ることさえできればいい。



そんな過激な考えを突き詰めていくと、
以下の5つのアクションを
効率よくおこなえるよう、
「予定」と「環境」を整えていくことが
編集者にとって最適な働き方だと言えるのではないだろうか。

1、おもしろい企画と出会う(思いつく)確率を上げるアクション
2、おもしろい著者さんと出会う(知り合う)確率を上げるアクション
3、「対象読者の気持ち」に近づけるアクション
4、対象読者にとって、最適な表現方法が見つかるアクション
5、編集作業に集中するアクション



では、
この5つのアクションについて
それぞれどうすれば
スムーズにおこなえるようになるか?

一つひとつ言及していきそうになって
やめました。

そんなスケールの大きい記事を書くつもりなんて
さらさらなかったと、
ここまで書いてはたと気づいたからです。

おれ、どうしたんだろう?
なんでこうなった?

週末、焼き肉きんぐで食べすぎたから
胃腸に血がいきすぎて、
頭の方にまわっていないのかもしれない。


そんな話じゃないんです。
ちがった。
やり直します。

いまから5年ほど前、
副社長と営業部長との会議で、
「サンクチュアリ出版はオフィスをなくせないか?」
という議題が出て。

みんなノートPCかタブレットを持ってるし、
外で作業をしたほうが電話や声掛けに中断されずに効率がいいし、
外で会議をした方が適度な緊張感があるし、
そもそも家賃って高いしね。
拠点は別になくでも大丈夫なんじゃない?っていう話をして。

そのかわりにたとえばキャンピングカーか
トレーラーハウスかなんかをオフィスに見立てて、
都内あるいは地方に何箇所か駐車場を借りて、会社所在地を転々。
名刺に印刷されたQRコードを読み取れば、
常時GPSで「現在の所在地」がグーグルマップで表示される。
そんなことができたらいいねーって盛り上がって、
そのアイディアを、
「常識にとらわれず、サンクチュアリ出版の未来についてなんでも思ったことを話そう」
というテーマの会議に出したら、



「そんな非常識なことをしたら銀行がお金を貸してくれなくなる」


という社長の一言で消されて。
それはたしかに困るし、仕方ないのですが、
それ以降も、すこし根に持ってて、

本を作るために、
固定された場所なんていらないっしょ。

いろんな場所で仕事をした方が
刺激もあって面白い本を作れるんじゃない?

そもそも座るのよくないらしいよ。
座り続けると寿命縮むらしいよ。


きっと、気持ちよくなって
そんなうざい話を
自分でも気づかず、
しつこく周囲に対して繰り返していたんでしょう。


来年度から、
ぼくのデスクは没収となり、

そのスペースは
来年度入ってくる予定のスタッフが
使うことになりました。

懐かしいです。
まだサンクチュアリ出版が三田の雑居ビルにあったころ、
ぼくと営業部長のデスクは「壁」でした。
そして今度は椅子取りゲームのように
ぼくのデスクは「どこか空いてるデスク」となります。
持ち主が帰ってきたら、返却しなければなりません。
フリーアドレスではなく、
アドレスフリーという新スタイルです。


というわけで本題。

これまで仕事で使っていた私物を、
処分しなければならなくなりました。
だから、
どなたか欲しい人がいたらもらってください。
全然たいしたものはありませんが、
がんばればメルカリで売れるかも? 程度のものですが、
もらってください。
弊社まで取りにきててもいいし、
着払いでもよろしければどこでも送ります。



【欲しい方はこちらまで】※先着順とさせていただきます
agemasu@sanctuarybooks.jp
受付 2020年3/31(火)まで

件名「note見た」
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欲しいもの
取りにいく・送ってほしい


#随時追加していきます

■写真用ルーペ

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古くはポジフィルムを確認するためのものでした。
印刷の小さなゴミや色分解などを確認できます。
ちょっぴり雑誌編集者の気分を味わえます。

■足元ヒーター

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千駄ヶ谷のオフィスが足元がヒエヒエだったので使っていました。
電気代も安めなのが魅力です。消毒してお渡しします。
だいたいの大きさがわかるように足も写してます。


■ストレッチボード

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『調子いい! がずっとつづく カラダの使い方』の仲野先生が、
『覚悟の磨き方』の池田貴将さんにすすめて、
ガチガチだった池田さんの身体が改善した! 
というマニアックなエピソードを持つ健康グッズです。
消毒してお渡しします。


■たわしとたわしTシャツ
SOLD OUT!

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心やさしい監査役が毎年イベントごとに
なにかプレゼントしてくれるシュールな贈り物の一つです。
たわし…? どういう意味なのか読み取れないまま、
会社の引き出しに入りっぱなしになっていました。
たわしは身体を洗うもののようです。


■D&DEPARTMENTのランチトレイ(ステンレス)
SOLD OUT!

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いきなりおしゃれなブランドのもので恐縮です。
一度もランチのトレイにしたことはなく、
しばらく小物入れにしていました。
きれいなものです。


■スマホ置き
SOLD OUT!

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スマホをいじってるロボットの背中に
スマホを置けるという
たいへんユニークな代物です。




■売れない、捨てられない本

※画像はアップできません!

関係者からいただいたり、献本としていただいたもので、
売ることも捨てることもできない本です。
30冊くらいあります。
取りにきていただいたら差し上げます。


心優しいどなたかの、ご連絡をおまちしてます。



橋本圭右 株式会社サンクチュアリ・パブリッシング編集長。楽しい編集、わかりやすいライティング、面白いPR。アイデアのヒントは主にゲームから。養蜂はじめます。ベイスターズが好きです。


(画像提供:iStock.com/Figure8Photos)




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