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土地勘

読書

佐々木譲の警察小説が好きだ。
丁寧に作られているばかりでなく
多くは札幌が舞台なので
「ああ、あの街角だ」「ああ、あの通りだ」「そうそう、あの幹線道路を行くと」
等々、実感を持って場面を思い起こすことができるし
同じく佐々木譲の「暴雪圏」を読むと
息ができないほどの猛吹雪と
吹き溜まった雪に車が突っ込んでしまうことの恐怖が身に迫って震えた。
これってナカナカ南国の人には
ん?
チョと待て。
ってことは?
今まで読んでいた・行ったことのない土地を舞台にした小説は
その土地の人が・その土地を知っている人が読むと
札幌の人が佐々木譲を読んだ感じになるってことか!?
と、今頃になって気が付いたのでござるよ。
え~ずる~い~w
もちろん、小説は誰が読んでも面白いモノは面白いのだが

知ってると知らないとで面白さの質が違う。
(あ、知ってるから“ アラ ”が見えるのもあるけどな)
実際、東京に住んで初めて
多摩川沿いの土手の風景や川を渡る京王帝都線やマチナカの踏切や商店街の狭い道路
糸杉やカンナや関東ロームの赤土や冬の椿や山茶花や蘇鉄
夏のツクツクホウシやヒグラシの鳴き声…
そういう「ドラマ」や「映画」に出てくる風景が実在のモノだと知って
「 ホントだったんだー 」と、結構なインパクトであった。
色々な所へは行ってみるモノでござるな。

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