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家具を留/止とめる!

7年目のブログから

2013年からブログを書き始め、ほぼ毎日更新して丸6年。記事数は2200を超えました。そろそろ更新は3日おきくらいにして、ブログの記事をまとめて形にしていこうと思ったのが半年前。

そこで先日、ようやく地震対策の家具の転倒防止策についての記事をまとめて冊子を製作しました。手渡せる方にはこれを手渡して・知り合いのお店に置いてもらって、ネットを見る方にはここで読んでいただこうと、初めてnoteに登録しました。

記事をまとめながら、「あれもこれも何もかも」盛り込みたくなりましたが、素人の自分が実際にやったことを書くのが誠実というもので、しかも”現実が一番強い”と気が付いて、コンパクトにまとめることにしました。

これから先、実用的な記事を中心にまとめては上げていく予定です。ここでの記事が、少しでも何かのお役に立てたらと思っています。


家具を留/止とめる!


この冊子は
日々の暮らしの中で地震対策を講じようと
一般家庭の素人の主婦が
普通に手に入るモノで・素人の技術で
できることをやってみたという記録です。
特別な技術や知識ががあるわけでもなく
テレビを見て「なるほど」と思い
ネットで拾って「やってみようか」と思ったことで
使った道具も身近なホームセンターにあるものです。
見るとやるでは大違いですが
やるとやらないでも大違い。
ちょっとのことで大きな安心が手に入りました。
この冊子を手に
とりあえず、ちょっとやってみてくださればと。


2013年からブログを始め
日々考えたこと、やってみたことを書いてきました。
この冊子はその中から
家具転倒防止策についての記事を抜き出してまとめたものです。
どのように考えてどのようにやっていったのかが見えるように
古い順に載せていきました。


1.地震対策まずはここから!
2.タンスを固定してみた
3.冷蔵庫を固定してみた
4.テレビを固定してみた
5.家具を固定してよかったこと



1.地震対策まずはここから!

もともと地震が多い日本。
東日本大震災があってからは
さらに防災に関心を持つ人が増えているようだが
地震に備えて何をしたかというと
「何かやらなくちゃと思ってはいるけど・まだ何も」
という人が大半らしい。
さてそこで、わが家で用意しているのは
非常食と水、七輪と炭にカセットコンロ、それに非常用トイレ。
ずいぶん用意がいいように見える、が、ここに大きな手抜かりが!
それは
家具の転倒防止策をまだやっていないこと。
しかもウチのじいちゃんが高いところにモノを飾りたがる。(涙)
もし大きな家具が倒れてきたらと想像するだけでオソロシイ。
非常食を食べるのも非常用トイレを使うのも
自分が無事であってこそ!
あ・もしかして
この家具は重いから大丈夫倒れない、なんて思っているのでは?
ワタクシ、恥ずかしながら思っていたのだ。
だがしかし、いくら重くても
地震の揺れは、家ごとマンションごと地面ごと大揺れさせるのだ。
なにしろ「地震」というくらいだから。

さてそこで
タンスや食器棚をL字金具とネジで壁や柱に留めるわけだが
実は、ここには二つのハードルがある。
■ハードルその1
壁の向こうに隠れた木組みの柱を見つけなければならない。

イマドキは石膏ボードの壁が多いと思うが
これに普通のネジは効かなくて、あっさり抜けてきてしまう。
だから壁の裏にネジが効く木組みの柱が無いと固定できない。
ではどうやって壁の向こうに隠れている柱を探すのか?
一つは「壁裏探知機」。
これを壁に当てて動かしていくと音で柱のありかを教えてくれる。
もう一つが「下地探し」。
こちらはシンプルに壁に針を刺して、その手ごたえで見つけるもの。
わが家ではこちらを使った。(どちらも手軽にホームセンターで買える)
■ハードルその2
石膏ボードをぶち抜いて柱にネジをねじ込まなければならない。

一般的に家の壁は厚さ12ミリの石膏ボードなのだが
ただぶち抜けばいい、というワケではない。
石膏ボードをぶち抜いて、いきなり木の柱にネジを入れていくと、ネジで柱が割れることがあるのだ。まずは、使うネジより一回り細いドリルで石膏ボードと柱に穴を開けておいてからネジを入れていく。
こういう作業をすべて手動でやるのはナカナカにキツイので
最低、家庭用の電動ドリルドライバーはあったほうがいい。

2.タンスを固定してみた

ウチには家庭用の電動ドリルドライバーがあった。
ドリルの穴あけもドライバーのネジ締めもできる便利な道具だ。
家具の固定に必要なネジ、L字金具、「下地探し」などは
ホームセンターで買っておいた。「下地探し」というのは壁の向こうに隠れている柱を見つける道具で針がついている。
一般的な木造住宅では、鳥カゴのような木の骨組みの上に石膏ボードを貼って壁にしている。骨組みの柱は大体幅が5㎝ほどで30㎝間隔で並んで立っている。L字金具はその骨組みの柱にネジで固定しなければならないので、まずは壁で隠された柱を見つけなければならない。
そこで、誰でもやれる簡単な見えない柱の見つけ方は
それは、壁を「叩く」ことだ。
壁の上から場所をずらしながら指で“とんとん”叩いていくと
2センチ刻みくらいで、とんとんとんタンタンとんとん…
“とんとん”柔らかい音がするところは裏が空いていて
“タンタン”硬い音がするところが裏に柱の有るところ。
硬い音のするところを下地探しで刺すと、手ごたえがあるはずだ。
つまり、壁に細い針をぷすっと刺して
石膏ボードを「すこん」と突き抜けちゃったら柱無し
ボードの向こうに「ぐっ」と手ごたえあったら、柱有り!
この柱にL字金具とネジで家具を固定するのだ。

さて、柱のありかがわかれば仕事は半分終わったも同然。
今度は壁紙の下の石膏ボードと柱に、先にドリルで穴を開けていく。
そうするとネジが楽に入るしネジが入っても柱が割れにくいのだ。
最初の固定作業は慣れない柱探しで少々大変だったが
一つできると要領がわかって次々やりたくなった。(にんげんだもの)

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L字金具でタンスの上面と壁を固定した所。
出入り口の脇には柱が入っていることが多い。

3.冷蔵庫を固定してみた

さて、次は冷蔵庫だ。
冷蔵庫は、地震で倒れるというよりは
歩く!のだ。
試しに冷蔵庫を手前に引いてみると・簡単に移動できる。
後ろがお掃除しやすくてうれしいわあ~♪
でも、地震の時には“歩く凶器”と化す。
さてそこで
冷蔵庫の上面を見ると
ちゃんと固定用のベルトを取り付けるようになっているではないか。

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しかしホームセンターには冷蔵庫転倒防止用のベルトが無かったので
ネットでメーカーに注文してお取り寄せ。
便利な世の中である、っていうか
ホントは必要なモノだから
冷蔵庫の付属品としてセットで販売していいと思う。
購入者の命を守るためですぜ!
壁を叩いて、針を刺して、ボードに穴を開けて、L字金具を取り付けて

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ベルトを締めて取り付け完了♪
これでもう冷蔵庫は歩かない。
そこでそのまま働いていてね。

4.テレビを固定してみた

薄くて大きなテレビ画面を見るにつけ
「これ、揺れたら倒れるよなあ」と気になっていた。
ネットで対応策を探してみると
テグスで留めるとか粘着マットで留めるとか。
というワケで

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某大型電気店でこんなものを見つけて買ってきた。

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この“粘着シート”をテレビの“足の裏”にくっつけてやると
画面をちょっと揺らしたぐらいでは倒れない。
さらに
これは滑り止めにもなるな、と
電子レンジの“足の裏”にもくっつけた。
これで、地震で揺れても電子レンジは台から落ちないだろう。
他にも台の上で滑ってずれていくかも、という
トースターや調味料入れにも使える、と思う。

※ぺとぺとしているのでホコリがくっつきやすいのですが
ぬらした雑巾で拭けば取れます。

5.家具を固定してよかったこと

これまでに震度5の地震を3回経験した。
初めての震度5のときは全く家具の地震対策を取っていなかったので
ガタガタと揺れる音を聞きながらじっとしているしかなかった。
この時被害が無かったのはただ単に運が良かっただけである。
2回目はタンスだけはつっぱり棒で抑えていたが、どんどん揺れが大きくなる中、ガタガタ揺れる本棚をお腹の大きな身で押さえながら
「これはもう無理かもムリムリ」という心臓バクバクの数十秒。
しかし、3回目は家具を留めていたことである程度の安心感があった。
家具を留めてよかったことの一番はこの安心感だと思う。
大きな地震が起きたときは家具が勝手に“踊ったり歩いたり”する。
激しく揺れるトラックの荷台でコンテナがずれていくような。
以前震度5の地震の後、家具を留めていなかった人が言っていたのは
揺れる食器棚がガチャガチャとものすごい音を立てたのが怖くて
その音だけで頭が「カーッ」となってしまったと。それだけでなく
食器棚やタンスが揺れて“壁ドン”する音も恐ろしい。
怖い音は必要以上に恐怖を引き起こして冷静さを失わせてしまうのだ。
(ホラー映画も音を消して見るとあまり怖くないらしい)
家具を留めれば“ガチャガチャ”も“ガタガタ”も小さくできるし
家具の“壁ドン”も防げるので、これも安心感につながると思う。
家具を留めてよかったことの二番目はこの“怖い音”を減らせることだ。
地震の時に少しでも冷静でいられることは大きい。

大きな地震に遭った家の中をニュースで見たことがあるはずだ。
家具がひっくり返ったり食器や鍋や本やその他もろもろが飛び出して
折り重なった仁義なきぐちゃぐちゃの室内。
そこでは自分が下敷きになっているのかもしれないし、破片でケガをしているかもしれない。避難しようにも玄関までたどり着けず
防災袋も懐中電灯も行方不明。
いやそれだけじゃなく
どこから手を付けていいのかわからない・足の踏み場もなくなった家の中を片付けて・掃除することを考えるだけでため息が出るのだ。
その上壊れたものはもったいないし、ダメになった物を捨てるにも
多大な労力とお金がかかる。実に腹が立つではないか!
それが・家具を固定するだけで・相当に助かるのだ。
だから
やりましょうよ。
家具の固定。
自分で出来なかったら
お金払って工務店でも便利屋さんでもやってもらいましょうよ。
そして最後にもう一つ、大事なことは
家の中は普段から片付けてスッキリさせておくことだ。

「なんだか邪魔だなー・今度捨てよう・その内ね・明日から本気出す」
と思いつつ放置していたものがぐちゃぐちゃ散らばっている光景って
悔しくて恥ずかしくて情けないと思うから。

ウチで使った道具


〇家庭用電動ドリルドライバー
〇L字金具
〇L字金具に合った太さのネジ
(壁側は長さ40ミリ程度、家具側は家具の板の厚み程度)
〇下地探し
〇メジャー(柱の間隔を確認して見当をつけるため)
〇耐震粘着マット
〇冷蔵庫用耐震ベルト(ネットでメーカーに注文した)

ウチはみんな日曜大工程度は苦にならないのでやっちゃいましたが
ドリルドライバーってナニそれ食べれるの?な人は無理せずに
工務店でも便利屋さんでもプロに任せちゃった方が確実で楽ですよ。
道具だって一から買いそろえるのは大変ですしね。






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