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お値段考えてください

ずいぶん前に聞いたハナシ。
じいちゃんばあちゃんが町内会の一拍旅行に行ったら
レストランはうす暗くて料理は貧弱で宿もそういう感じだったので
参加した町内会の人たちが添乗員に文句を言ったら
「お値段考えてください」と言われて
いやあ、ホントそうだわーw
と大笑いになったのだと。
お値段を聞いてみたら確かに「格安」で、そうなるわなあ、と納得した
っていうか、よくこんな値段にできたなーレベル。
旅行の幹事はとにかく安く!とだけ思ってたワケだ。
大体のことはお値段なりですぞ。
さてそこで
気になるお値段はどう決まるのだろか?
モノの値段の決まり方を初めて習ったのは小学校の時
社会の授業だったと思う。
アレですよ、原価と減価償却費と儲けの分と、って足していくアレですな。
その時同時に、売れ残りを倉庫に入れたままだと倉庫の管理費がかかるから、管理費の方が多くかかるようだったら安く売って倉庫を空けて、売ったら利益が出る商品を入れた方がいい、とも習いましたな。
これは小学生のうちに習っておいてよかったなあ。
スーパーの陳列棚を見ながら考えるようになりましたな。

それから幾十年、大分大きくなってからw
流通経済論を研究している人から
「価格というのは、人間らしい生活をする権利を守る費用を積み上げたものです」と聞いたことがあった。
あー、なるほろー ♪
そういえば
羊毛でフェルトや毛糸、セーターを作る作家さんから聞いたことがあった。
羊の毛を刈り取って・上質の部分そこそこの部分使えない部分を選別して
ゴミを取って・洗って・干して
梳いて
そこからフェルトにしたり紡いで毛糸にしたりするが
その毛糸でセーターを編むと刈り取りからひと月くらいかかるのだと。
うんうん、ワカルワカル。
そうすると、刈り取りからセーターにするまで全部手作りですよ
を謳うセーターはひと月に一枚しかできないから
一枚10万円になるのだと。
それでも儲かりはしませんな。
単純に手間暇かけているから高くなるというワケではない。
収支の問題なのだ。

それに加えて
たとえ原価が安くとも数量が少ないとか何かのいわくがあると
いわゆる希少価値という高値がついたりもする。
骨とう品などその最たるものですな。
価格というモノは売りたい側と買いたい側との大人の都合で決まるのだ。

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