2013年のこと②

6月に資格試験が終わり合否が分かるまでの間はとにかくオーバーワークで疲れていた身体を休めるため、仕事以外のことで何か目標を掲げ努力しないといけないようなことは何もやらないようにした。仕事さえきっちりしておけばいいと思っていたしまたそうすべきとも思っていたので、仕事だけに専念することは余計な何かに気を取られず身体を休める上では丁度よい回復の仕方だった。

資格試験前は平日は講義、休日は自習室にこもって自習をするという生活だったが、それがなくなって平日は仕事終わりに飲み屋へ、休日も昼間から飲み屋へという生活に様変わりした。平日に関しては2012年の過ごし方を再現したようなもので変わったところと言えば行く飲み屋を変えたことぐらい。一人飲みの客が多い飲み屋で、混んでいる中で一人飲む酒がおいしかった。喧噪の中の孤独といったものだろうか。誰もいないところでただ私一人いるのとは違った孤独感が味わえる。そして休日も飲み屋へ行くのだが、この頃に昼酒のうまさを覚えた。休みなので夜までお酒を待つ必要もなく日の高いうちから飲んでいい。誰に咎められることもない。ベロベロになるまで飲むことは決してなく、ビール大瓶1本とお酒1合と量は決まっている。この量を約1時間ぐらいかけてゆっくり飲む。明るいうちからよく味わうようにしみじみ飲むお酒は本当においしかった。飲み仲間もいなくて何も考えず誰とも話さずに飲む。脱力感と解放感に満ち溢れるひと時だった。

こういう状態が8月終わりまで続いた。

それが9月に入り、体調がおかしくなり始める。資格試験中に感じた肩こりや不眠といったものでなく吐き気のようなものだ。しかし吐き気というのも正確な表現ではない。胃のあたりが気持ち悪くてムカムカするというものでなく、ずっと喉に指を突っ込まれてるようなえずきそうな感覚だった。それまでの人生で例えば緊張した時にえずくというようなことはしばしばあったが、何もない状態でその感覚に陥るのは初めてだった。9月にその症状が出て以来、しばしばそれに見舞われることになる。



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