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#46.犬は新しいものが好きか?

こんにちは!
15年以上【犬の保育園】の先生を行っている尚ちゃん先生と申します。

今回は

「犬は新しいものが好きか?」

というテーマでお話したいと思います。

先日飼主さんに「せっかく新しいふかふかの大きなベッドを買ったのに、以前の小さ目なちょっとくたびれたベッドで寝てるんです」というお話を伺った時に、ふとおもいついたのです。

犬は新しいものが好きか?という問については、ちょっと幅が広いですが、

例えばこのcaseのように、新しいベッド、新しい首輪やリード、新しいお散歩道、新しいお友達、新しい家族、新しいフード・・・というものについて、皆さんのワンちゃんはいかがでしょう?

これはワンちゃんによって大きく好みがわかれるところだと思います。

犬種や個性の違いによって、何歳になっても「新しいもの」をすぐに受け入れてなじむ子もいれば、若いうちから「新しいものより、既存のもの」のほうが好きな子もいます。

ですが、大まかにいえば、犬はどちらかというと

「新しいものより、自分が勝手知ったるもの」のほうが好き

だといえます。

この傾向は年を取るほどみられます。

顕著に表れるのが【対犬や人に対しての関心】であり、
パピーのころは目につく人・犬すべてに自己アピールしなければ先に進まない、といったワンちゃんでも、
年齢を経るにつれて、往事の関心や興味を無くしていきます。

特に【対犬】に関しては、犬は同じ種族であるのに、人間よりも先に興味を失うことが多いように思います。

多少の誤差はあれど、大体の犬の年齢と行動を挙げてみましょう。

3~4か月


とにかく無邪気で何事にも好奇心旺盛、純粋でひたすら愛らしい。
名前を呼ばなくても目があえば飛んでくる子も。

4~6か月


自己主張が始まる時期。恐怖・警戒心を学んでいく時期。
甘噛みが激しくなることも

6~9か月


身体と心が急激に成長する時期。
大型犬では特に、今までできていたことが総崩れになることもある。
身体の成長にenergyが持っていかれるので、新しいことが学びづらい時期。また、性ホルモンの影響を受けやすい時期。

9~12か月


好奇心と警戒心のバランスが定まってくる時期。
犬自身をとりまく世の中を完全に理解しはじめる時期。
飼主さんを試すような行動もでてくる。
恐怖期が収まれば、好奇心がまた強くなる子も。

12か月~1歳半


ここから3歳くらいまでは犬の黄金期。
大型犬では成長がおそく、1歳半くらいになってやっと心身ともに【大人】になる子も。
同時に生活や環境のルーティンが定まってくる。

1歳半~3歳


少し落ち着きも出てきて、コミュニケーションに対し落ち着いて反応を返すことが出来るようになる時期。
苦手なことへの対応も定まってくる。
観察学習の結果の行動が定まってくる。

3歳~5歳


かなり落ち着きが出てくる時期。
飼主さんが「うちの子はとても自分のことがよくわかっている」と自覚するようになる。
同時に、新しいものへの興味・関心が薄れてきたり、警戒心が強くなってくる。幼馴染のワンちゃんとは、パピーのように遊ぶ。

5歳~7歳


寝ていることが多くなる時期。飼主さんが少し物足りなくなり、2頭目を考え始める時期。
新しいものより決まったルーティン・お友達のほうがリラックスできる。
若者が絡んでくることに怒る犬も。

7歳~9歳


新しいものに億劫そうにしたり、ほかの犬との交流を積極的に避けるようになってくる時期。
寝ている時間は更に増え、お散歩コースも決まったところを歩きたがる。

9歳~12歳


季節による変化が多くみられるようになり、日々のルーディンワークを崩すことでストレスを感じたりするようになる。寝ることがさらに多くなる。

12歳~15歳


新しいものに対しての適応能力がとても低下する。
五感での認知能力が急激に衰え始める。
急に家族が増えたり、環境が変わることで痴ほうを発症したり、攻撃的になったり、うつ病になったりすることもある。

以上ざっと年齢別の変化を挙げてみました。
もちろんこれは、犬種・性格・生活環境・家族構成などによっても全く違うと思います。

これを挙げたのは、

「犬の一生を15歳と考えたとき、3分の1の5歳くらいには、もう行動や好みはしっかり決まっている」

ということです。

特に小型犬は、見かけも年を取らないです。

そのため、よく「ほら、〇〇ちゃん、新しいお友達と仲良くご挨拶して」「一緒に遊んで」「もう5歳なのに、こっち行きたいなんてまだわがままいうのね」など、いつまでも仔犬・・・もしくは1歳半くらいまでの好奇心・新しいものへの関心と興味でいっぱいの時のような記憶のまま、愛犬に対峙している方をよくお見かけします。

5歳くらいになれば、犬とは遊ばない、という犬がいたり、
もしほかの犬と遊ぶとしても、昔からよく見知っている子のみ、とか、
好みがしっかり分かれているという子も多いのです。

むしろそれが自然なことなのです。

「ほかの犬との付き合い方を学んだり、遊んで欲しいので、保育園に入園させたい」という対象のワンちゃんが、2歳以下、ぎりぎりで3歳以下なら、それでもいいと思います。

ですがこれが5歳以上であれば、私はあまりお勧めしません。

5歳以上になって、ほかの犬と遊ぶ、というのはもともと犬と遊ぶことが大好きな子。

それ以外の子であれば、5歳以上になってから無理に「犬と遊ぶ」ことを目的にする必要はないと思います。

なぜなら、

犬は意外と新しいものよりも定まったルーティンが好きで安心するからです。


「良かれと思って」新しいものを、ワンちゃんに提供したり、そうしたのに喜んでくれなかった、ということはありませんか?

もしかしたら、愛犬さんは「新しいもの」よりも「よく見知った安心できるもの」のほうが、好きなのかもしれませんよ!

決まり切った、なじみの深いもの・・・・それは生き物として「知らない」という警戒心より「知っている」という安心感を本能的に植え付けるものだからです。

だからこそ、歳をとってから「新しいものに慣らす」「新しいものを受け入れるトレーニングをする」ということは若い犬に同じことをするよりも遥かに時間と根気が必要となります。

しかし、私がみてきた限り、「楽しかった。良かった。メリットがあった」という記憶は、歳をとって好奇心が低下しても、残るものです。

ですから、最期のトレーニングから数年がたっていたとしても、
久しぶりに保育園に来てくれたワンちゃんは、
「先生、今日は何かするんだよね?何をするの?」と目を輝かせて私を見てくれる子が多いです。

「トレーニングでメリットがあった、楽しかった」という記憶は、「新しくチャレンジすることへの警戒心」をも時に凌駕するのだな、ということは驚くばかりです。

あなたのワンちゃんは、
新しいものに関して寛容ですか?それとも警戒しがちですか?
好奇心旺盛ですか?無関心ですか?

愛犬のライフステージに合った、程よい刺激と心地よいルーティンのバランスを取ってあげることも、飼主さんの役目かな、と思います。

【人生は、運と縁とタイミング】 ここまで読んで下さりありがとうございます✨ 
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