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透明な手紙の香り。

透明な手紙の香り。

君から透明な手紙が届いた。

…透明な手紙なのに、何故分かるかって?

君のいつも身に纏っている香りが漂ってきたから。

君の香りだ。

もう20年前なのに、
まるで昨日のことみたいに覚えている、君の香り。

…君は、僕とのこと、
幸せだった
と言ってくれたね。
短い束の間の時間だったけれど…

それを聞いて、本当に嬉しかった。
あの日も喧嘩して別れたから…
それだけが心残りで。

あちらの世界に僕も行ったら、
君に会える。
君の透明な手紙の香りだけでは…
寂しくて、少し切なくて。

そのときまで…
少しさよなら。
また笑顔の君に逢う日まで。


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