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「フィードバック入門」を書き留める 2

フィードバック入門 2章

部下育成における基本理論 「経験軸」と「ピープル軸」

 部下の育成には「経験軸」と「ピープル軸」の二軸を意識する必要があるとのことです。つまり、育成する際には「経験は足りているかな?」そして「人の関わりは大丈夫かな」の二つを意識する必要があります。
 経験軸は文字通り部下に適切な業務経験を与えているか。特に部下の成長には部下がストレッチゾーンの心理状態になるような仕事を与えていくことが必要だと書かれてます。適度なチャレンジや背伸びをしている状態です。
 次にピープル軸ですがこれは一言で言うと「人が業務の中で成長するのは、職場の人たちから、さまざまな関わりを得られた時である」と言う考え方です。それをさらに三つの支援「業務支援」「内省支援」「精神支援」に分けています。
 経験軸とピープル軸の両面から育成環境を整えることが大事になります。


基本理論とフィードバックの関係

ここで改めて、フィードバックの定義
1、【情報通知】たとえ耳の痛いことであっても、部下のパフォーマンス等に対して情報や結果をちゃんと通知すること(現状を把握し、向き合うことの支援)
2、【立て直し】部下が自己のパフォーマンス等を認識し、自らの業務や行動を振り返り、今後の行動計画を立てる支援を行うこと(振り返りと、アクションプラン作りの支援)

 上記の定義は基本理論と密接に関わっていると説明されています。

 【情報通知】経験軸+ピープル軸の「業務支援」
 【立て直し】ピープル軸の「内省支援」及び「精神支援」


フィードバックのプロセス

 ここからは、耳の痛いことを伝えて相手を立て直すフィードバックの具体的な方法が書かれています。

 まとめると
 【事前】情報収集
 【フィードバック】①信頼の確保
           ②事実通知:鏡のように情報を通知する
           ③問題行動の腹落とし:対話を通して現状と目標のギャ
          ップを意識させる
           ④振り返り支援:振り返りによる真因探究、未来の行動
          計画づくり
           ⑤期待通知:自己効力感を高めて、コミットさせる
 【事後】フォローアップ

 まず、フィードバックを行う前に事前に徹底的に部下の行動を観察することが重要です。その情報収集には1ON1が有効で少なくとも隔週で一人15分程度は実施するのがいいと書かれています。また毎日の朝の声かけも有効であることも。いわゆる職場回遊です(海遊館の魚をイメージw)。短い言葉をかけて回ることで、部下の方から情報を投げてもらえることが一番のメリットです。
 ①そこから実際のフィードバックの面談です。先ずは無用な緊張感をほぐし相手の信頼感を確保する。
 ②冒頭の言い回しは「ところで今日A君に来てもらったのは、君の普段の行動で改善してほしいと思っているところがあるからなんだ。これからそのことについて一緒に話したいと思う。」こんな感じです。
 まずは目的をストレートに話して、その上で「一緒に話していこう」とか「一緒に改善策を考えよう」と言う。
 それから、収取した問題行動を、いわば「鏡」のように相手の目の前に映し出し、客観的かつ正確に事実だけを通知していく。その際「〜のように見えるんだけど」とit seems〜で話すと相手の言い分も聞き入れる余地があることを含んでいるのでいいと言うことでした。
 ③問題行動の腹落としでは、今の現状が目指すべき目標から相当離れていることを、しっかり認識してもらうことが重要です。
  これには時間をかけて対話する、2回・3回に分けてギャップを認識してもらうことが大事になります。
 ④振り返り支援では、本人の言葉で自身の過去・現在の状況を語らせることが大事になります。その際には、何が起こったのか?それは、なぜなのか?これからどうすればいいのか?を探究することが必要。
 ⑤それから期待通知。上司がしっかりと期待を相手に伝えることと、再発予防の対策を話し合っていく必要があります。

 最後にフォローアップとモニタリングを継続する。これも決定的に大事になります。

 以上第2章をまとめてみました。
 テクニカルな情報が多かったですが、一つ一つ非常に重要な内容なのでここに書き出した内容を見直すように進めていきたいと思います。


 次は3章。「フィードバックの技術 実践編」です。
 継続してまとめをアップしたいと思います。


 





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