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畑はなかなか借りられない!【露地栽培もはじめました】

会社員をやめて農業するぞとなってから、2か月が経ちました。
近況としては、こうです。

① 鶏舎をつくり、鶏の雛を購入。(養鶏スタート)
② 農場を借りた。耕した。
③ その他。軽トラや野菜作りに必要なものを購入。

今回は②の部分、農場を借りるまでのことについて書きたいと思います。
これ、一番大変で時間もかかったし色々と考えさせられたのに、結局自分の力は一切役に立たなかったという話です。ざっくり、何をしたかというと、、、

1.まずは、農家さんに直接話してみた。
2.次は農協に行ってみた。
3.そして、市役所に問い合わせ。
4.さらに、農業委員会へ回される。
5.農林事務所にも行ってみた。
6.そして、最後は「他人の信用(地元のつながり)」で借りられた!

こんなに色々たらい回された記事なんて誰にも参考にならないかもしれない(そもそも農地借りようなんて人そうそういない)けれども、将来、農業でプロになったときに思い出してほっこりするために、書いておこうかと思います(なぜ読ませる)。

1. まずは、農家さんに直接話してみた。

これ、本当にバカだなあと自分でも思うけれど、
何はともあれ、まずは何でもやってみる、だ!と近隣を散歩しては
農家さんに声をかけまくりました。

話を聞いてくれそうな人と、コミュニケーションがなんとなく苦手そうな人、いますよね。
話を聞いてくれそうな雰囲気の人を狙って声を掛けました。
「あのー、畑を貸してくれる方を探してるんですが、どなたか心あたりないですか?」

すると、、こんないかにも素人っぽい身なり(Tシャツにジーパン、サンダル)の女子(31ですが)、である私の話を真剣に聞いてくれたその人は、なんとこの地区の部農会長さん!

この辺りは(茶畑が多いです)、みな高齢化しているし、お茶も価格が安くて儲からないので、辞めたい人が多いんだということ、若い人がやるっていうんなら、いいことだと思う、ということを話してくれました。
ここだけ聞いて「チャンス!誰か貸してくれそう!」とウキウキしたのですが、、

「なかなか知らない人に貸したがる人はそういないんだよねぇ。」(そりゃそうだ)

とはいいつつも、幾つか心当たりのある(困っていそうな)農家さんのご自宅の場所を教えてくれました。
「直接行ってみる?」と。行きました私。笑 そして不審がられて一蹴されました。

その後、「農協が仲介して借りている人もいるよ。行ってみたら」
ということで農協へ突撃!


2. 次は農協に行ってみた。

農協と一口に言っても、色々ある。
教えてもらったところは、JAバンクの支店。
でもとりあえずは行かないことには始まらない。そして案の定、「市役所に聞いてみてください」

後日、JAの本店に突撃したときは、ちゃんと農地を紹介してくれる担当の人がいて、


ここの地域はまず貸してくれる人が少ないこと(供給<需要)、
あったとしても組合員でないと紹介できないということ、
新規就農したいなら、自治体の研修制度に則って然るべき手順を踏んでやるのをお勧めするということ、
研修制度を利用しないなら、やはり直接農家さんと交渉するしかないということ。


など、色々丁寧に説明してくれたのち、丁寧に断られました。

性別見た目年齢諸々、あるのかな。人によって対応違うんだろうなあ。
でも色々とこの地域の実情なんかも聞けて勉強になったのでした。一歩前進?成長?


3. そして、市役所に問い合わせ

JAバンクで市役所の問い合わせ窓口を教えてもらい、その場で電話。
(そもそも、全く関係ない業務をさせてしまってスミマセン。)

市役所の、農業政策課なんていかにも担当部署!何かお知恵を貸してくれそう!
と思いながら、畑を借りて農業をしたいと考えている、圃場を探している、
旨を説明した(もうこの辺から説明に慣れてきた!)。

すると、「農業委員会に聞いてみてください。」

えーーーーー。
これがたらい回されてるという状況か。私のこれは、面倒な案件なんだなあ、、とがっかりでした。


4. さらに、農業委員会へ回される。

さて農業委員会に電話。
電話代はかかるけれど、ここまで来たらいろんな農業関係部署の人と話しておくのも悪くない。とりあえず電話だ。と半ば期待薄の気持ちで電話をした。

ここでも具体的に農地の紹介、に行き着く具体的な話にはならなかった。

ただ、農業委員会は土地の貸借や売買、農地の転用などの許可に直接かかわるところ、ということもあり、法律上借り方は2通りあるということを教えてくれました。

① 農地法第3条に則って契約する(サンジョウケイヤクと言われ最初「??」でした)

農地法第3条がわかる|農地利用・許可・届出・要件・規制を徹底解説 (no-chi.com)

② 中間管理機構(農地バンク)を活用する方法

農地中間管理機構|公益財団法人|岡山県農林漁業担い手育成財団 (ninaiteokayama.or.jp)


5. 農林事務所にも行ってみた。

農林事務所でも、やはり新規就農するにはそれなりの手順が必要で、
誰でも思い立ったからといってすぐに始められるわけではないことを説明されました。

その隣では、農家さんが経営計画に対して辛口のダメだしや突っ込みを受ける姿も。
地域には農業にかかわるいろんな機関があることが本当によくわかったんだけど、それぞれの役割や棲み分けはどうなっているんだろう??

めちゃわかりにくい!!!
誰か教えてください。(調べろ)


6. そして、最後は「他人の信用(地元のつながり)」

農業に関係する機関に聞いてみたらどうにかなると思って問い合わせしまくった結果、本当に何にもならず、話が全然前に進まない。
なんだかなあ。世知辛い世の中だな。
これじゃ新規就農者はなかなか増えないだろうな。。なんてがっかりしていたところ、、

私の母「お世話になってる信用金庫のお客さんで、貸したい人がいるみたいだよ。」

私の母「〇〇会で一緒にやっている人が、近所の農家さんに聞いてくれるって」

私の父「高校時代の友人が、「誰か借りないかなあ」て言ってたよ」

私が常日頃「やりたいこと、ビジョン」を話し、それを聞いてくれていた両親が、それぞれの友人や仕事の関係者に会うたびに「娘がね、、、」と話のネタにしていたのでした。
そこからひゅるひゅる~っと色んな話が舞い込んできて、幾つかは断らなければならないほどに。
地元人のつながり恐るべし。(私は中学卒業時からこれまで県外を渡り歩き、知り合い少ない!)

こんなこんなでとんとん拍子に話が進み、無事に畑を2つ、借りられたのでした。
そう、他人の信用を利用して。


7. 学んだのは、「声に出して語る」こと

色々あったけど、何はともあれ圃場を借りられて本当に良かった!(やったー!)
この後はまた、市役所や農協、農業委員会と就農に関する相談をしていくことになりますが(何をどこで作り、どうやって売るの。ほんとに出来るの?と絞られるんです)、ひとまず「栽培できる段階」には来た。

今回学んだことは、自分の信用でどうにかしようと思わず、他人の信用を借りること(それこそ最初の部農会長さんなども)。
借りるには、応援してもらうこと。
そのためには、やりたいことを方々で話しまくること。
(話しまくると、後戻りできないので良い、とも言いますよね。)

これからも、下手なりに発信をしていこうと思ったのでした。おわり

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