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【小説】守護霊のりおちゃん

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「まさかわたしが乳がんに?!」 大分県別府市に住む主婦の小百合には、普通の人間にはない能力が備わっていた。特定健診で右乳房に乳がんが見つかった小百合は、摘出手術を受けることに。…
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#国立病院機構

鈴木さんを締め出したい!

「うっっわ、なんこれ?」 わたしは思わず大声をあげた。下腹部の左側に巨大なアザができてい…

のりおちゃんの幻視

診察室の扉を開けたわたしに視線をやり、大谷先生はぎょっとしたように目を見開いた。髪型を話…

餅は餅屋

「う~ん、彼と私は違う人格だから、あくまでも憶測なんだけど…。夫婦喧嘩したとか、そんなん…

龍の通る道

令和6年1月4日。新年一発目の診察である。皮膚科の予約時間は朝9時だ。病院に行く前に、八…

きっといつもの蕁麻疹

別府病院の皮膚科は待ち時間が長い。大谷先生がそう言っていた。乳腺外科もたいがいだと思うが…

大谷先生の豹変

令和5年12月25日。今年最後の診察である。わたしは鶴見にある「火売神社」にお参りしてい…

マイ・ホーム・グラウンド 競輪温泉

夫の運転する車の助手席にわたしは座った。自宅から競輪温泉までは、車で5分とかからない。温泉に行く前に、スーパーに立ち寄る。夕飯の食材を調達するためだ。最寄りのスーパーは「マルショク大学通り店」である。 マルショクは、北九州~大分を中心にチェーン展開するスーパーマーケットである。大学通り店は、別府大学のすぐそばにあるのでこの店名が付いている。ホルモン治療が始まってから、夫が帰宅してからマルショク大学通り店に一緒に買い物に行くのが日課になっていた。 結婚してから今まで、わたしは

心はキャプテン・ハーロック

手術から一週間がすぎた。経過は順調だ。リンパ液の色は透明に近づいている。チューブが外れる…

生麦・生米・生卵

わたしは談話室の窓際に座り、ぼんやり外を眺めていた。窓からの景色は、巨大な屏風絵のようだ…