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KYUKOKU

帰省エピソードの余談。

帰りの新幹線にて。
新岩国からこだまに乗り、広島でのぞみに乗り換えた。

私は新幹線のチケットを取る時、1番空いている車両だった16号車で取った。
のぞみの席は、ABCと三列並んで、通路を挟んでDEと二列並んでいる。
私は窓側のA席をとっていた。
真ん中あたりが空いていたので、このへんでいいか、となんとなく席をとっていた。

真ん中あたりのAだった

のぞみが到着し、新幹線に乗り込むと、あれ?あれ?
先頭の方に男子高校生がめっちゃいる!
車両の半分ぐらいが高校生だ!
自分の席が近づくにつれ、ドキドキするワタクシ。
あれ?私あの高校生集団の中に入ることになる?
自分の席に近づくと、B席とC席に案の定高校生が座っていた。
「ごめんなさい」と言って、窓側のA席に滑り込むように着席する。

私の席の周りは見事に高校生に囲まれた。
みんな髪型は坊主にしていて、見るからに球児たちだ。
囲まれすぎて、あれ?私も野球に打ち込む男子高校生だったっけ?と錯覚を起こしそうになった。
なんとやなしに取った席だったが、なんとなく申し訳ない気持ちになってしまった。
席をとるときに「おい、誰だよ、こんな中途半端な席取ってんの」ってなったんじゃないだろうか。
と、私の気にしいは置いといて、(性格だからしょうがない)
私は本当は隣の高校生に「甲子園ですか?どこから来たんですか?私甲子園大好きで、熱闘甲子園とかもめちゃめちゃ見るんです!絶対試合テレビで見ます!がんばってください!」と言いたかったのだ。
だけど人見知りが邪魔して言えなかった。
もしその高校生が2軍の子で「いや、自分にがんばってくださいとか言われても、俺ベンチだからな…」と思われるんじゃないかとか、余計なこと考えて言えなかった。

普通に考えて「甲子園がんばってください」って声かけられたら嬉しいはずだ。
そういう、知らない人を幸せにするっていう作業がひいては人を笑わせるという最大のサービス業“芸人”という仕事にも繋がってくるんだと思う。
だけど私は勇気を出してそうすることができなかった。

新神戸を過ぎると周りの高校生たちがわらわらと帽子を被り始め、荷物棚にあったスポーツバッグを取り始めた。
私も周りがみんな降りる準備を始めたので、持ってないのに帽子を被りそうになり、思わず新大阪で降りそうになった。
本当に降りていたら、高校球児たちのただのストーカーになっていた。危ないところだった。

だけど車両が一緒になった以上、この子たちを応援したい!
何か学校名のヒントになることが書いてないだろうか?
男子高校生に勇気を出して直接話しかけることができなかった私は、降りる直前の高校生たちのバッグを帽子を、身につけているものを舐め回すように見た。(ストーカー一歩手前)
あった!見つけた!『KYUKOKU』というヒント!
広島より西で、略してキューコクになる学校!
これで絞り込める!

出場校を調べてみると、福岡代表が「九州国際大付」という学校だった!
ここだー!!
キューコクだー!!
紅だー!!

見つけた!!

というわけで、おばちゃん福岡出身でもなんでもねーけど、キューコクの子たちを応援したいと思います。
東京からエールを送っちょります。
がんばってね❤︎

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