【ラノベレビュー 11】 『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん 3』
こんにちは、Kanon です。今回は…
『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん 3』の感想記事です。
前巻の内容はこちら
あらすじ
感想
政近お誕生日イベント
政近の誕生日が過ぎていたことを知ったアーリャさん。
というのも、ロシアではお誕生日にはパーティを開催して友人を招待する文化があるそうで、政近の誕生日が過ぎていたことでアーリャさんは自分が呼ばれていないとショックを受けます。
が、これはもちろん勘違い。
この誤解は解けるのですが、せっかく政近の誕生日を祝いたかったという意思を示したアーリャの好意を受けて、政近はふたりで誕生日会を開くことを提案します。
こうして誕生会を開くことになり、ふたりは政近が予約した店で食事をすることになります。
その場でアーリャさんは政近に誕生日プレゼントとしてマグカップを送ります。
ここでのやりとりがもう最高でした…
「プレゼントがマグカップって、それこそ恋人同士がペアで買うものじゃ…」
「ペアで買ってるよ。自分の分はもう家で使ってる」
「マジで!?」
「って言ったらどうする?」
という旨のやりとりがあるのですが… 最高かよ…
このシーン、アーリャさんがツンデレなだけでなく小悪魔な一面も見せていて、めちゃくちゃ可愛いんですよね…
そしてここでプレゼントしたマグカップは後々ふたりの絆を証明する役割を果たしてくれます。
風邪ひきからの看病シーン
先ほどの政近のお誕生日会から場面は転じて、政近は風邪をひいてしまいます。
そんな政近のもとに、有希から連絡を受けたアーリャが看病にやってきます。
ここで繰り出されるおうち訪問イベント!そして看病イベントでのお約束を消化していくことになる…
と思ったのですが、ロシデレのお約束はロシア風に加工されていますw
料理のレパートリーがおかゆとボルシチ
砂糖を使って作るカーシャ(ロシアのおかゆ)との違いを調べるアーリャ。そのせいで「塩と砂糖間違えちゃった」イベントを回避
などなど、ロシアネタが盛りだくさん。
けど、この看病イベントで私が一番ほっこりしたのが、先ほどのマグカップをアーリャが見つけるところ
料理のあと、片づけをするときに、アーリャはシンクにプレゼントしたマグカップがあることに気づきます。
これを見て、「使ってくれてるんだ」と嬉しそうにするアーリャ。
はぁぁぁぁぁ…かわいいかよ…
また、政近もちゃんと使ってるっていうのがすごくいいですよね。読んでるこっちまで嬉しくなりました。
終業式のあいさつ
終業式のあいさつは生徒会長選挙においてきわめて重要なイベントだったのですが、政近が風邪をひいている間に有希が根回しを行い、アーリャと政近に不利な状況を作り上げていきます。
政近が風邪で倒れている間、アーリャはひとりでなんとかしようとしますが…
結局、有希の戦略を前になすすべなく、完膚なきまでにへこまされてしまいます。
ここで、アーリャは自分は完璧な人間などではないことを知ります。
しかし、政近はそれも含めて応援してもらえる魅力を持ってるのがアーリャなんだよということを伝えます。
終業式のあいさつでは、
自分の短所も含めて九条アリサであること
短所をどうにかすべく人一倍努力できる・しようと頑張ること
そうやってみんなに望まれる生徒会長となること
を表明します。
ここでアーリャは自分の弱さに気づき、周りの人間に応援される人物になろうとしていることが伺えます。
そしてあいさつの際には、やはり緊張で下を向いてしまい、言葉に詰まりそうになったアーリャを政近がロシア語で一喝。
「Не Вешай Нос!」
これ、google翻訳で調べてみたところ直訳は「鼻を下げないで」という意味のようです。
ろしでれのルビは「前を向け!」だったので意訳ですね。
アーリャが本心を伝えるときに出てくるロシア語で励ますあたり、意趣返しというか、政近の心からの励ましっていう感じがしてすごくいい演出でした。
そして、アーリャが周りから応援されることを象徴するように、前巻の討論会で破った沙也加と乃々亜を仲間に引き込み、アーリャが生徒会長になった暁には、対立した候補も生徒会に引き込むということを表明します。
昨日の敵は今日の友スタイルですね。
こうして、見事に不利な状況を上手く切り抜けることに成功したのでした。
期末テストの結果
無事に終業式のあいさつを切り抜けた政近とアーリャ。
ふたりはその後、廊下に張り出された期末テストの順位を確認します。
実は政近が成績30位以内に入れればアーリャになんても一つお願いできる、そうでなければアーリャが政近になんでもひとつお願いできる、という勝負をしていました。
その約束をする際に、アーリャが政近と名前で呼び合いたいと願うような描写がありました。
結果的には政近は33位。
アーリャがお願いを実行するのかと思いきや、保留。
そんなアーリャの様子を見た政近は、自分から名前を呼び合うように会話の流れを持って行ってあげます。
しかし政近はもとからアーリャをアーリャ呼びしているので、名前で呼ぶのはアーリャだけ。
政近の名前を呼ぶものの、ふたりとも照れくさくなってしまい、ちょうどそこで分かれ道だったので、ふたりは「また」と言葉を交わして別れようとします。
そのとき、政近はこれが夏休み前最後のアーリャとの会話だと気づきます。
そして、夏休みになるとしばらく会えないことに寂しさを感じた政近は、アーリャにこう問いかけます。
「夏休み中もちょくちょく会いませんか…?」
と。
それに対するアーリャの返事は、ロシア語で一言。
「С удоВольСТВИЕМ!」(喜んで!)
アーリャも会いたいと思っていたのが、この一言に現れていて、すごくキュンです…!!
総評
次巻は夏休みへと突入するような展開ですね。
今巻の中で、夏休みは生徒会で合宿(といいつつ夏祭りとかもある小旅行)を行うことが明言されているので、次巻は夏休みイベントが盛りだくさんなのではと今からワクワクしてしまいますね。
生徒会長選挙に関わるエピソードは、おそらく2学期から新展開を迎えることになり、そのための準備に夏休みを使うというような展開ではないかと期待します。
しかし!!ラノベのお約束的には、夏休みは恋愛関係が発展する機会!
政近とアーリャの距離が一層近づくことに期待したいです。
以上、『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん 3』 感想 レビュー ネタバレでした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?