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上位10%のビジネスマンだけが解ける問題


ロジカルシンキングの研修を行う際に、いくつか事例を用いて考えていただくのですが、今回はその中から1つ実際に研修で取り上げた話題を出したいと思います。あなたは答えられますか?

ーーー問題ーーー

あなたは、50階建てのビルの管理者であり、現在ビル内のエレベーターの効率を改善する任務を任されています。ビルは毎日数千人が利用し、特に朝のピーク時と夕方のピーク時にエレベーターの待ち時間が問題になっています。あなたの目標は、利用者がエレベーターを待つ時間を最小限に抑えることです。ただし、エレベーターの数は変えられません。あなたがこの問題に対して提案できる改善策は何ですか?また、その提案を実現するためにどのようなデータが必要か、どのようなプロセスを経て解決策を導き出しますか?

解説を読む前に、あなたなりの考えをぜひコメントとして書いてみてください。あたまの体操にもなります。そして書いたら、下記の続きを読んでみてください。あくまで一例ですが、こんな考え方もあるんだという例になります。

ーーー解説ーーー

このエレベーターの効率化問題に対して、私はまず、問題が最も顕著に現れる朝のピーク時間と夕方のピーク時間に焦点を当てるべきだと考えます。この時間帯にエレベーターの待ち時間が長くなる主な理由は、全ての利用者が一斉に移動しようとするためです。ここで重要なのは、利用者の動向を理解し、それに基づいてエレベーターの運用を最適化することです。

まず、朝のピーク時には地上階からオフィスフロアへの移動が主であるため、エレベーターを数台、特定の高層階へ直行するエクスプレス運行に設定することが有効です。これにより、特に混雑が予想されるフロアへのアクセスを迅速化し、全体の待ち時間を削減できます。

一方で、夕方のピーク時には、異なる階層からの地上への移動が増えるため、エレベーターを階層ごとのグループに分けて運用する方法も考えられます。たとえば、建物を低層部、中層部、高層部の3つに区分し、それぞれのエレベーターをその区分内でのみ運行させることで、効率的な移動が可能になります。

さらに、エレベーターの利用を促進するために、階段の利用を奨励するキャンペーンを実施することも一つの手段です。健康増進の観点からも、特に数階の移動には階段を利用することを推奨し、エレベーターへの負荷を軽減します。

技術的な面では、AIを活用した運行制御システムの導入を提案します。利用者の行動パターンや過去のデータを分析し、需要が予測される時間帯やフロアにエレベーターを効率的に配置することで、待ち時間の削減に繋がります。

これらの提案を実行するにあたって、短期的な対策としては利用者の行動変容を促すキャンペーン、長期的な対策としてはエレベーターの運行システムの技術的な改善を挙げます。重要なのは、利用者にとって最も快適で効率的な移動手段を提供することです。

最後に、これらの提案の実現可能性を評価する際には、コストと効果のバランスを考慮する必要があります。しかし、長期的に見れば、エレベーターの効率化は利用者の満足度向上に繋がり、ビルの価値を高めることにも寄与します。私は、こうした問題解決に向けたアプローチが、私を貴社の一員として適任であることを示していると信じています。

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