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T'S BAR 25夜 RAINBOW

On stage  /  RAINBOW

静かに飲むイメージで架空のバーをオープンしたものの、洋楽の原体験がハードロックなものですから、どうしても昔を懐かしむとロックを避けて通れません。

ビートルズとローリング・ストーンズは、どっちが好きか? とか、
ディープ・パープルとレッド・ツェッペリンはどっちがカッコいいか?
なんて話を昔はよくしていたように思います。

私がロックに夢中になった頃、ディープ・パープルは解散してしまい(してません)、リッチー・ブラックモアはレインボーを結成して活動を始めました。
ファースト・アルバムはヘビーさが弱く、ディープ・パープルを辞めてまでやりたかった音楽がコレなのか?と当時はガッカリしたものです。
ジャケットのアートワークがチープで、ロックっぽくないなぁとも感じていました。

しかし、翌年に発売された2枚目の「Rising」は、そんな鬱憤を吹き飛ばす快作でした。
ジャケットもカッコいいいです!惚れ直しました。
(レインボーのジャケットは、どれも酷くて飾る気になりません。このセカンドだけが唯一出来が良いのです。)

ギターのリッチーはもちろんですが、ボーカルのロニー・ジェームス・ディオ、ドラムスのコージー・パウエルは、この時期が最高潮だったのではないでしょうか。
クラシカルで美しい旋律のあるリッチーのギターも、金切り声でシャウトせず太く分厚いロニーのボーカルも、ドスドスと重く響くコージーのドラムスも、「指輪物語」や古い騎士物語を彷彿させるような音楽の世界観も、プログレ好きな私としてはバッチリはまりました。

私の行った公演は、初来日だったか、2度目の時だったか曖昧ですが、武道館の2階席から観たことを覚えています。(たぶん、当時のパンフレットがどこかにあるはず。)

そして、この「オン・ステージ」です。
LP2枚組で6曲(?!)。そりゃあもう、何度も聴きました。

個人的には評価の低かったファースト・アルバムからの曲が、ライブでは驚くほどカッコ良くなっていて、ロックのライブはこうでなけりゃいかん、と思ったものです。
しかも、オープニングは、次のアルバムに収録される、この時点では未発表の新曲「キル・ザ・キング」ですよ。興奮しますよね。

その後、ポップな曲でヒットを生んで、大衆的な人気も獲得しますが、私にとって憧れのハードロック・バンドだったレインボーは、この「オン・ステージ」を挟んで作られた、「Raising」と「Long Live Rock N Roll」でした。

このアルバムに夢中になっていた頃は、お酒は飲めない年齢でしたが、今は飲みながらあの頃の気持ちを蘇らせています。
あの頃、ギターをもっと練習しておけばよかったなぁ・・・。