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8年前の亡霊「ブロッサム逆瀬川」とは何か?

過去の意思は嘘では欺けない(至言)

今日の記事は自らの過去と向き合うという、
本格SF風味です。(大嘘)

自分は今まで何台もパソコンを替えているのですが、
もったいない根性で使えそうなパーツは一応分解して手元に残しています。

CPUなんぞは昔のやつなんかは本当にうんこみたいなスペックなので捨ててもいいのですが、貧乏性なので特にハードディスクはどんなに容量が低くてもどうしても捨てられません。

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そんなこんなで気が向くとATA変換ケーブルをハードディスクにぶっさして
古いデータを漁ったりしているのです。
時々、昔おかずに使ってたエッチな動画や画像のデータが出てきて
「なんかラッキー!」みたいな状況が起こるのが、
無駄に得した気分になれるのでよし。

そんなこんなで先日、
ずいぶん昔に壊れたパソコンから引っぺがしたハードディスクのデータを漁っていた時のこと。

こんな圧縮ファイルが出てきたのでした。

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【ブロッサム】

ファイル名を見てすぐにピンときました。
「なるほど、キュアブロッサムね」
と。

キュアブロッサムを知らないクソザコ共へ

キュアブロッサムをよく知らない愚かな方々のために説明しますと、
キュアブロッサムは2010年~2011年に渡って放送されたプリキュアシリーズ7作目、「ハートキャッチプリキュア!」の主人公です。

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キュアブロッサムの素晴らしいところは、
なんといっても「弱さ」と「成長」です。

変身してしまえばなんとなく戦えるイメージのあるプリキュアですが、
彼女、キュアブロッサムは弱い弱い。

そもそも怪物と戦う、なんてこととは無縁に生きてきた普通の14歳の少女が変身してるんだから、最初からゴリゴリノリノリで戦えるほうがおかしい。
彼女は序盤、何度も何度も苦戦を強いられます。

その戦闘力の低さから
「史上最弱のプリキュア」という、不名誉なあだ名を持ちます。
ちなみに「ハートキャッチプリキュア!」2話のタイトルは
「私って史上最弱のプリキュアですか?? 」
つまり、本当に弱いんです。

そんな彼女ですが、物語の中でたくさんの人たちと出会い、
心を通わせ、心身ともに成長していきます。

特に最終回前の48話、
「地球のため! 夢のため! プリキュア最後の変身です! 」
は彼女の成長を存分に堪能できる神回として語り継がれています。
ぜひ見てください。てかこんな記事見てないで未見は見ろ。

僕は当時、この作品にずいぶんお熱だったので(今もだけども)
ハードディスクの奥底から出てきたこの「ブロッサム」なるファイルを見たときに、
「きっと当時の僕が保存していたキュアブロッサムの画像ファイルが大量に入っているに違いない!」
と確信したわけです。
というかこの解釈以外ありえない。

過去の自分の努力と功績を称賛しつつ、わくわくしながら開いた圧縮ファイル。
しかしその中身は僕の予想の域を超えていました。

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え、こんだけ?
画像ファイルとテキストファイルが1つずつ。
こんなんわざわざzipなんかにしなくていいじゃん!

しかしながらまったくもって謎のファイルです。
最終更新は2012年6月22日。
ハートキャッチプリキュア!の放送終了から1年後です。
やはりプリキュア関連なのか・・・?

しかし画像ファイルを開いた僕はさらに面食らうのでした。

それは8年前の亡霊

・・・画像をお見せする前に見つかったファイルの正体をお話しします。

これらのファイルの正体は、僕が創造した、
「架空の妹キャラ」の設定です。

何言ってんだこいつ?と思う方もいるかもしれませんが、
僕が架空の妹キャラをでっち上げたるするのは今回だけと言うわけではないのです。

僕はその昔、エイプリルフールの時にツイッターで「サム美ちゃん」なる、
架空の妹キャラを演じて遊んでいました。

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ばばーん!
これが僕画によるオリジナルのサム美ちゃん。
ナイキ好きです。

サム美スーパー

こちら現在は商業誌でご活躍中の絵師、ガロウド先生(ranta37)によるサム美ちゃんです。(掲載許可済み)
なかなかですね。(負け惜しみ)

性格は皮肉屋で揚げ足取りが大好き。
普段はインドでニュータイプの修業をしていてエイプリルフールの時だけ帰ってきて僕の代わりにツイッターを代行している・・・という設定です。
ちなみに口癖は「ですけども!」

特に中身がある活動とは言い難いのですが、
僕は数年に渡って「サム美ちゃん」をやっていました。

おそらく僕はサム美ちゃんに変わる新たな妹キャラを求めて設定を温めていたのだと思われます。
しかし、このキャラクターは一切表に出ることなく、いつしかパソコンは壊れ、ハードディスクの奥底で8年もの間眠りについていたのでした。
悲しいなぁ。

それではご紹介します。
8年前に僕が作っていた妹キャラ、
「ブロッサム逆瀬川」です。

ブロッサム

グッチ!?多分、片目が隠れている系のデザインなんでしょうが、
画力が低すぎて眼帯してるみたいに見えますね。
テキストファイルに書かれていた設定もご覧ください。

【ブロッサム逆瀬川(さかせがわ)】

サムちゃんパパがよその女との間に作った不浄の子
よその女が文字通りよそへ逃げたためサム家にやってきたが逆上したサムママによって
サム家地下の座敷牢(三畳)に軟禁され十年を過ごす。
現在はある程度その存在は許されているが自ら座敷牢から出ようとしない根っからの引きこもり。
度を超えた世間知らず。軟禁されながら与えられてきた娯楽も数少なかった為、少ない知識も偏っている。
基本的には口数少ない。(他人と接するのが少なかったため、対人コミュニケーションを知らないだけでもある)
口癖は「やんす」(サムちゃんに貰った実況パワフルプロ野球'98開幕版を繰り返しプレイしていたため)
サムちゃんに買ってもらったグッチの白Tが宝物

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すっごーい!
詳細によくわからない!
ちなみに僕はグッチの白Tがあるかどうかも知りません。
あと、僕の家の地下には座敷牢もありません。

あと、設定が見つかってから調べましたが、
実況パワフルプロ野球'98開幕版には「やんす」でおなじみの矢部君はほぼ出てきません!
何のためにわざわざ98開幕版をピックアップしてるんだ!?

今となっては、8年前の僕が何を考えてこのキャラを用意していたのか、
その事実は闇の中です。
でも「なんかしようとしてたんだろうな」という志は感じます。

過去の「サムちゃん」が眩しくて

僕はSNSを5年ほどサボっていて、つい最近帰ってきた身です。
その間、創作的な活動は何一つしていませんでした。
僕は昔、小説などを書いたりして創作活動をすこーしだけかじるような人間でしたが、自分の身が狭くなってSNSから逃げ出しました。
大して面白いものを作り出せない自分が、様々な才能が跋扈するSNSという空間に居続けることが怖かったのです。

でもこの設定からは「このキャラでなにかやったるぞ!」という
決意というか、企みというか、そんなものが現れています。
この頃のサムちゃんはきっと面白いことをしよう!という決意にあふれていたはずです。
とても眩しい、かっこいい決意です。
最高にクリエイティブな活動をしている。

僕は彼の行為を笑えない。
だって僕は、この後、面白いことができずにしっぽを巻いて逃げ出すのだから。

そして「今」に至る

今、僕はSNSに帰ってきて創作活動をしています。
当面はエッチな同人音声を作るのが目標です。
自分の頭の中をアウトプットする場所としてnoteも始めました。
で、こうやって記事を書いているわけです。

今の僕は過去の僕に認めてもらえるだろうか。
あのころの、色々面白いこと、創造的なことを一生懸命考えていた頃の僕に
「面白いことしてるじゃん!俺も頑張るよ!」って、言ってもらえるだろうか。

そんなことを考えながら、今日も作業を進めているわけです。

あ。
進めているわけでやんす。

この投げ銭で家を買う予定です。 よろしくお願いします。