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提案内容を決める際にするべき質問集

今回の記事は営業担当が成否を分ける提案内容をテーマにして
記事を記載していきたいと思います。

提案内容を考慮する際には、どのような情報を元にして提案内容を決めているでしょうか?

・業界一般情報(業界の課題やその他統計データ情報)
・会社情報(組織構造/事業内容/中期計画)
・担当者情報(仕事内容/KPI/KGI/職務に関連する情報)

上記カテゴリーの情報を営業活動の中で情報収集されて、
自社の製品提案の内容の選別の際に利用されているのではないでしょうか?

業界一般情報に関しては、一般的な課題となりますので、
刺さる提案内容にはなりにくいので、今回では保留します。

今回は提案内容考慮の際に、重視する情報として
会社情報と担当者情報の2つのカテゴリーにフォーカスして記載をしていきます。

ただし、このアプローチ方法でいきますと、情報の種類が多すぎるため、
提案内容を決める要素から逆算して情報収集した方が、
営業の仕事としてもシンプルで済むため逆算して考えていきます。

提案内容を決める要素

会社軸
・会社の課題
・提案を実施するためのリソース(カネ/ヒト/スキル/モノ)が会社にあるか
・会社の課題を解決した際に、どんな効果を得られるか(売上増加/効率化)
・会社のどの部署に対して影響のある提案か
・キーマン情報(選定者/決裁者/ブロッカー/推進者/情報収集対象)

担当者軸
・担当者の達成すべき/したい目標は何か
・目標に対して課題となっていることは何か
(BtoB:KGI/KPIなどの評価項目に対して BtoC:理性的な課題と感情的な課題)
・担当者の役職や役割
・担当者の仕事内容

大きく2つのカテゴリーに分けた際に、上記の内容に関して
営業は情報を集めながら提案をされると思います。
一つずつどんな質問をすれば聴きやすいか、回答しやすいかをイメージしながら、書いていきます。

提案内容を決める要素:会社軸

・会社の課題
これはよく、営業担当は会社の課題を解決するということが美徳とされ、
世間一般ではすでに常識のようなものとなっている概念かと思いますが、
いかがでしょうか?
よくどの営業を受けても、会社の同僚などの話を聞いていても、
「御社の課題は何でしょうか?」と聞かれる方がいらっしゃるかと思います。

しかし、返答する側に一度立ってみましょう。
あなたはすぐに回答ができるでしょうか?
(会社の代表者や会社の課題に対して俯瞰的な視野で把握ができている担当者であれば回答が可能かもしれません。
TOP攻略の営業はここがやりやすいので、効率的です。
ただし、残念ながら、全ての営業がTOPに対して営業ができるとは限りません。コネクションの問題など)

おそらくできないということが大半だと思います。
その感覚はこの質問をした多くの人たちが、受けた反応と同じです。

少し質問がオープン質問すぎましたので、少しクローズにしましょう。
質問例:
役職などに関わらず使える言い回し
「御社のここ最近の会議の中で議題に上がった課題などはございますでしょうか?」
→会議の状況を思い出して、回答することが可能になります。
部長以上の役職の方へヒアリングする際には、
「御社の中期計画を拝見したのですが、その達成に対して課題となり得るようなことはございますか?」
→中期計画に対しては大半の場合、成長戦略となりますので、(株式会社である限り)売上向上やコストダウンに向けての回答が得られます。

・提案を実施するためのリソース(カネ/ヒト/スキル/モノ)が会社にあるか
自分の商材を相手が利用するイメージがちゃんと湧くようにしましょう。
実現可能性のない提案はいくら担当がいいと言っても稟議や社内会議でボツになります。
「例えば、先ほどいただいた課題に対してご利用されるご予算や、旗を振って解決に臨むご部署などはお決まりでしょうか?」

・会社の課題を解決した際に、どんな効果を得られるか(売上増加/効率化)
中期計画から課題をヒアリングした際には、重複しますが、時には、
一見どのようなメリットがあるのか営業担当でさえ、よくわからない課題の話が出てくる時もあります。
「仮にその課題を解決できるとすれば、御社にとってのメリットは何でしょうか?」

・会社のどの部署に対して影響のある提案か
提案内容によって、提案商材によって担当以外の部署も巻き込む可能性がございます。
その際には、当初想定していなかった条件などが出てきて、
知らないうちに社内会議で没る可能性もあります。
「課題解決のためにこのような商材を導入する際には、
御社ではXX様のご部署以外にご説明を必要とされるようなご部署はありそうでしょうか?」
→大丈夫だと言われても、あなたの経験則や先輩の経験から、
過去に提案に関係した部署などがあれば二度押しで確認しておきましょう。
「他の会社様ですと、XX様のご部署以外にXXのご部署などの方も弊社の提案をご検討される必要がったのですが、不要でしょうか?」

・キーマン情報(選定者/決裁者/ブロッカー/推進者/情報収集対象)
これはどんな営業の本でも記載がされている内容のためある程度割愛しようと思います。

次には、会社軸の話とは別に、担当者軸についての質問やヒアリングを行います。
全ての従業員が会社の目標達成のために美しく統制された企業であれば、
不要な項目ではありますが、構成員は人のため、
企業の売上追求以外にも従業員の幸福につながる提案内容も
立派な提案材料になります。
担当者権限で購入が可能な商材であればむしろこちらの方が重要です。

担当者軸

・担当者の達成すべき/したい目標は何か
担当者が会社から与えられている目標が何かを聞きましょう。
普段の仕事や(BtoCなら日常生活)について課題と感じていることをヒアリングしましょう。
出世欲に関わる昇進、業務効率化による残業時間短縮によって、プライペートな時間を確保する、他の業務をするなど様々あります。

「XX様のお仕事で会社から評価される項目は何でしょうか?」
ストレートに聞けるような人であれば、大丈夫ですが、枕詞が欲しい時には、例えば下記のようなことを付け加えると効果的です。
「XX様にもメリットのある内容をご提案できればと考えておりまして、
そこで質問させていただきたいのですが・・・」
聞く理由を頭につけて話をしてあげることです。

・目標に対して課題となっていることは何か
(BtoB:KGI/KPIなどの評価項目に対して BtoC:理性的な課題と感情的な課題)
上記の内容が聞ければ、その達成ために課題となっていることなどを聞きましょう。
「例えば、XX様のその目標達成のために課題と感じていることや、
上司の方とご相談された課題などはございますか?」
ここも相手にとっては大半の場合、めちゃくちゃうまくいっている人ではないと想定して質問をしているので、枕言葉をつける必要性がありそうな人ならつけましょう。
「その目標を達成するのは並大抵では大変そうですね、、
ちなみになのですが、その目標達成までの道のりでネックになりそうなことあありますか?」など。

・担当者の役職や役割
・担当者の仕事内容

上記に関しては基本的な情報ですので、聞きましょう。
聞き方などは基本何でも大丈夫です。
ただし、ポイントがあります。
あなた自身がその人のことを本当に理解ができているかどうか
その人の一日を想像できるかどうかです。

なので、私はいつも下記のような質問をします。
「XX様は普段のお仕事はどんなことをされているのですか?」
「XX様は普段どちらでお仕事されているのですか?」
「XX様はだいたい朝何時からいつまで働かれているのですか?」
「XX様の業務はチームで取り組まれているのですか?」
その他あなたの商材が運用される、解決できる実務上の課題に関連する情報を取得しましょう。
この辺りは雑談などで解消するのが適しています。

最後に、
わかっていてもできない
ということが多くあります。

世の中には多数の著名な本が作られ、多数の人に購読され、
多数の人の脳内には情報は入っております。
私の内容も一部はどこにもないかもしれませんが、その多くは
他の本などにも記載している事柄もあります。

今回の内容に即して知行合一の状態にしていくためには、
下記の自分の中の心理的な状態に対して争う必要があります。

・あまり多く聞きすぎると怒られるのではないか
・ここまで聞くと失礼にあたるのではないか

上記のことが多く営業担当の心の中にあるかと思います。
人の心に対して敏感である必要があると感じている営業ほどこの見えない恐怖の餌食になります。

ただし、ここで気が付いて欲しいことは、
それは事実なのかどうかということと、
事実であったとしても100件の中で何件なのかということです。

意外とお客様はこちらが熱心にメリットのある提案をしようと考えていれば、質問をしても怒ることはありません。

ただ、ヒアリングが立て続きになっていると詰問、尋問となり、フラストレーションが溜まってしまうことは確かにあります。
そのため、一つ質問をしたら、必ずその回答に対して言葉で反応や相槌、回答などを添えて、相手にイライラがたまらないようにしましょう。



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