[デザイン思考の先を行くもの]
久しぶりに一冊読み終えることができたので、ゆるーい覚書をば。
「デザイン思考の先を行くもの」著者:各務太郎(かがみたろう)氏
ひとしきりもてはやされたデザイン思考とは、
著者の言葉を借りれば「改善のためのツール」なんだそう。
確かにそうか。
ティム・ブラウンの本読んだ時に、
「人間の行動に全て正解があるよー」というような考え方が元になっていた気がする。
デザイン思考の話をするときによく事例に
iPhoneとスティーブ・ジョブズが出されてたと記憶してたんだけど
iPhoneの誕生はデザイン思考じゃないらしい。
「人間の行動をよく観察してたら、ボタンひとつでよくね?」
って気づいたんかと思ってたけどそうじゃなくて
「おれ、ノートPCが携帯電話と一緒になった方がいいとおもう!」
っていう個人の妄想でできたのがiPhoneらしい。
ほほう。
もっともらしく、言い方を変えられると、なんでも「そうかそうか」と思ってしまう私の悪い癖だ。しかし今日は、スルーして学びにしよう。
革新的なアイデアとは自己中心的なデザインなのだそうだ。
個人が思い描く、未来の理想像なのだそうだ。
ドラえもんに描かれる22世紀の空飛ぶ車や星新一の世界に描かれる未来の様子(恥ずかしながらわたしは星新一を読んだことがないので、これを機に早速Amazonで購入した)
が最近の現実世界と近づいていて、
「巨匠はどうして未来を予言できたのだろうか」と思うけれど、なんのことはない。
勝手に藤子さんや星さんが思い描いた未来の妄想に、現実世界が引っ張られらてるだけらしい。
(多分だいぶわたしが意訳して解釈してるので、あまり気にしないで)
変わって。ウリポ(Oulipo)の話はとても面白かった。
ウリポ=潜在的文学の開拓者集団
どういうことかというと、
1960年に設立された「新しい文学の可能性を追求するための文学サロン」で
数学者からチェスプレイヤーまで多岐にわたる「文学に関係ないメンバー」で
構成されている。とのこと。
数学者と一緒に詩集を作ると順列・組合せの数式が目次のアイデアに見えてしまうし、
建築家と作ると、建物の断面がジグゾーパズルに見える
らしい。
それもまたセンスが必要やなと思うけれども、
そういった異業種の専門家同士が繋がって作られるものって
めっちゃいいやん!と感じた。
(ハーバードデザインスクールでは最初にこのOulipoの話をするらしい。)
つづく。
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