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若返りの唱題

今回はエッセイなのかよくわからないけど、先日うちの郵便受けにとても面白くて興味深いものが入っていたので紹介したい。
まぁ、郵便受けに入ってるものなんてチラシとか新聞とかなんだけど、そうです新聞です。
は?新聞?何が面白いん?って感じだろうが、普通の新聞ではなく「顕正新聞」という宗教団体が発行しているもの。
ちょっと興味湧かない??笑

私も怖いもの見たさというか、単純に興味というか…で、ちょっとこの新聞について私なりに調べてみた。
前情報として、この"顕正新聞"はどこが発行しているかというと「顕正会」という宗教団体。
元々は創価学会(有名だよね)だったみたいだけど、その中で信者同士が意見の違い(?)で対立し、できたのが「顕正会」だという。
「顕正会」は日蓮という鎌倉時代の仏教の僧が残した教えを大事にしており、日蓮大聖人と呼び崇め奉っているらしい。
創価学会も顕正会も宗門から破門されているけど一応、分類的に仏教ではあるみたい。

私は無宗教だし何も信仰してないので、単純に興味でこのnoteを書いている。
無宗教の私から見たら、「顕正会」はカルト宗教という印象。(一般的に広まっているカルトという言葉の、怪しいって意味合いでこの言葉を使ってる)
だから、入信を勧めるために書いてるわけじゃない。
むしろ、怪しいからやめとけ。

さて、前情報もそこそこに肝心の新聞の内容なのだが、これがまたすごい。
最初の面にはでかでかと、"スーツ姿で畳に正座する大勢の人がおじさんのお経を聴いてる写真"と、"「米国の衰退・中国の台頭」に日本の命運が お救い下さるは日蓮大聖人ただ御一人"の文字。
もう既にやばくない???笑

ここで興味を惹かれた私は中身を読んでみることに。
最初の面は正直言って、浅井先生という偉い人(顕正会の代表)が会合で話したことがビッシリと書いてあるだけ。
信者の方は、これを有難いお言葉だと感動に打ち震えながら読むらしい。

浅井先生の有難いお言葉(笑)は読むのを辞めようかと思うくらい退屈だったが、読み進めるとなかなか面白い記事を発見した。
顕正会幹部達が、顕正会に入信してどんなに良いことが起こったのかという発表をしている記事が載っている。
その中でも、数人が同じようなことを書いていてそれがとても気になった。

その記事を要約すると、父親(もしくは同じ信者の同志)が病に倒れ医者からも余命宣告を受けていたが本人や母親、兄弟・姉妹を顕正会に勧誘し入信させたら症状が良くなった!
結局また容体が悪くなり亡くなってしまったが、葬儀の際に夜通し唱題(顕正会のお経を唱えること)をすると、びっくり!なんと遺体の肌が白くなり、死後硬直していたはずの体は手が組めないほど柔らかくなった!シワが消えて髭が伸び、白髪は黒髪に戻った!
と、まぁこんな感じ。

普通に考えて笑ってしまうほどおかしい。
でも仮にその唱題にそんなにすごい魔法の力があるなら、私がヨボヨボになって死んだ時は見た目が20代に戻るまで唱題し続けてから葬ってほしい笑
できれば、可愛いままで死にたいから笑

そんなヤバい雰囲気がただよう顕正会ですが、彼ら曰くどうやら顕正会へ入信しない人間はみんな地獄に落ちるらしい。
そして、顕正会の信者はネットなどで顕正会のことを調べることを禁止されているようなので、このnoteを読んでいるそこのお前は地獄に落ちるという理論です。
Let's Go 地獄。

でも、心優しい顕正会のみなさんはそんな地獄に落ちそうな我々のために日々熱心に勧誘を続けているようで、顕正会に入信することによって極楽浄土へ成仏させてあげたい(訳:高額な教本や数珠、お札を買わせて信者から大金を巻き上げたい)と思っているわけです。

勧誘活動もかなり熱心なようで、道ゆく人の進路を妨害してしつこい勧誘活動を行ったり、宗教について無知な青少年に対して虚偽の言葉で勧誘したり、時には監禁や暴力行為までして入信させるとか。

そんな熱心な勧誘のおかげか、公安からもマークされる人気ぶり。

まぁ、冗談はさておきこういう宗教のヤバいところは周りの人を巻き込んでしまうということ。
ネズミ講みたいに、毎月の勧誘のノルマが決まっている。

新聞の記事にもあったが、病に倒れた人の親族も藁にもすがる思いで入信してしまうようだ。
彼らはそういう人の弱みにつけこんで入信者を増やしている。
私も自分の大切な人が余命宣告を受けるような病気になり、悲しみに暮れている時に「この宗教に入ってお祈りすれば治るよ」とか「実際に、お祈りをしたら病気が完治した例もある」とか言われたら、とにかく助けたいという藁にもすがる思いから正常な判断ができなくて入信してしまうかもしれない。

以前、カルト宗教について研究しているアメリカの教授がSNSで募った質問に答えている動画を見たことがある。
教授自身も元カルト教信者らしく、元教信者としての目線からカルト宗教の実態を聞ける大変興味深い動画だ。
SNSで募った質問のなかに、「カルト宗教に入信してしまう人は、精神疾患者が多い?」という質問があった。
その質問に対し教授は、「カルト宗教に入信する人は大抵は"本当に普通の人"。その中でも特に、人のために世界のために何かしたい!という気持ちが強い人がカルト宗教に入信しやすい傾向がある。」
と言っていた。

なるほどなぁ。
たしかに、怪しい宗教に入っているからといってみんながみんな、悪意を持って勧誘しているわけではない。
本当にその宗教が良いと思っていたり、その宗教のおかげで幸せだと救われたと感じているからこそ、その人のためを思って勧めているという感覚なのだろう。
全員とは言わないが、彼らは人のためにと思って勧誘活動をしているのかもしれない。(だからと言って悪質な勧誘は良くない)

まぁ、宗教なんてそれぞれ信じたいものを信じればいいし、誰かのために宗教勧誘だなんてありがた迷惑というかお節介でしかないのだが、相手は悪気なく勧誘しているところがこういう宗教団体のタチの悪いところだよなぁなどと、これから我が家の掃除用になるであろう顕正新聞を読みながら思うわけです。

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