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発達障害には、自助グループがあるんです

先月より私は月1回、発達障害の当事者が集まる自助グループに参加しています。

発達障害の自助グループとは

その自助グループはADHDやASD (アスペルガー症候群)、学習障害などの発達障害の当事者、発達障害グレーゾーン、さらには医師には相談していないけども生きづらさを感じている人たちが参加をしてミーティングする団体です。

自助グループというと、薬物依存症の「ダルク」が有名ですね。
その発達障害の人向け。という感覚です。
ただ、ダルクのように、そこまで深刻なものではなく、とてもライトなグループだとお考えいただけると分かりやすいです。

お調べいただくと、おそらく地域に数団体はあるのではないでしょうか。

私が参加しているグループは「来る者を拒まず」といった形式で、どんな人も受け入れ、居心地が良ければ次回も参加する。居心地が悪ければ行かない。という選択ができることも、参加への敷居を下げています。

また、自助グループ内では自身の発言内容は否定されることはありません。
建設的な議論や、共感を持って接してくれます。

費用は、初回は1,000円ではありますが、その後は数百円で参加できることもメリットです。

実際に参加をすると

グループに参加をすると初めに、全員が簡単な挨拶を行います。
名前(本名でなくて可能)、その日の体調、発達障害で困っていることなどを話します。

みんなの悩みは、過去のトラウマの対処方法だったり、多動で悩んでいる状況、他の人が感じる「普通」と自分自身が感じる「普通」の違いなど、多岐にわたります。
その一つ一つを「あーでもない」「こーでもない」と、参加しているメンバーが思った通りに発言します。
そして、その人の発言を否定せず、共感し、前向きに、思ったことを言い合います。

自助グループの主催者は、それを最後に簡単にまとめます。

毒にも薬にもならないグループ

グループには医師や看護師など、医療の知識に長けた専門の人がいないので、これという解決策が出ることはありません。
そのため、はっきりというと、毒にも薬にもなることはありません。

ただ、当事者同士が語るので、困っていることで挙げられる話は、普段他人にはあまり触れられたくないようなディープな内容だったりします。

だからなのか、相談を受けた人もどこかで気持ちが理解できたり。寄り添ったりした言葉が出てくることが多い印象です。
また、自分自身もより心を開いて話をすることができるのではないかと思います。

薬にはならないけども、なんとなく話せて少しスッキリするような。そんなイメージです。

私が参加する意味

毒にも薬にもならないグループなので、正直に言って、行かなくてもいい気分にもなります。
たいへん失礼な話、「私はこの人とは違う」「ここまで悪くはない」とも感じることもあります。
他にも、交通費、参加費、参加する時間だって貴重なものですから。

ただ、参加して良いこととして確実に言えることは、自分が置かれている立場がどんなものだろうと、再認識ができる場にはなります。
医者にかかっても、自分自身を俯瞰で見ることはできないので、この福祉サービスとしてある自助グループの存在は唯一無二だと思います。

お悩みの方は

同じ発達障害で悩まれている方、グレーゾーンで医師に相談するまでもないと考えている方、一度自助グループに参加してみてはいかがでしょうか。
上述した通りのメリットとデメリットはありますが、一歩が踏み出しにくいのでしたら、自助グループに参加するのはアリだと思います。

興味が少しでもあれば、探し方としては次のことが挙げられます。

近隣の区役所、市役所などの役場に相談することで、身近にある団体を調べることができます。(開催日の間隔や、費用などもご確認ください)
また、インターネットでは「発達障害 自助グループ 地域名」で検索をかけると、近しいグループも出てきます。

ご参考にしていただけると幸いです。

福祉と医療

最後になりますが、医療を提供する病院では福祉のサービスとの連携が薄いため、福祉を提供している役場や役所の方が自助グループを知っている状況です。

本来は福祉と医療がもっと密接につながっていれば、当事者はスムーズに、より自分に合った道を取捨選択できると思いますが、現状では異なるようです。

もし、医療や福祉に携わっている方などでこの議論が深まれば、嬉しいです。

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