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状況を受け入れて最善を生む|2021→2022レギュレーション変更延期が生んだもの

2020年のF1…コロナの影響で開幕が一体いつになるのかも分からない状況が続いていますね。
3月19日、FIA・F1・全チームがレギュレーション変更を2022年に延期することに賛成したと、FIAが発表しました。

レギュレーション変更延期は何を意味する?

そもそも今回のレギュレーション変更は、単純なレギュレーション変更とは違いますよね。競争力の均衡化によるF1自体の魅力増加。そして、予算制限によるサスティナビリティの確保。背景には大きな理念があっての変更でした。それを延期するとういうことなので額面通りに受け取ると、理念自体を一年先延ばしにしたということに見えます。
が、僕はそうは思いません。

コロナによって発生した想像できなかった課題

冒頭にも書きましたが、コロナの影響で今年のF1は開幕がいつになるのか?年間何戦行われるのか?が不透明なままです。

ここで、いくつかポイントを書き出してみたいと思います。

そもそものレギュレーション変更内容については、前回サマリーしたので気になる方は確認してみてください。


1、今年までのマシンは現レギュレーション=莫大なコストをかけて作られたマシンの最終形態

今年のマシンは現在のレギュレーション下で作られたマシンで当然莫大なコストがかかっています。
特にいくつかのチームは今年のランキング上位進出をかけて大きなコストをかけています。ただ、それは当然追加開発の可能性も残したうえでの話し。

戦える期間が少ないことはそのまま、追加開発の期間を減らすことになってしまい、いつになるか分からない開幕戦の「ヨーイドン」がシーズンの結果になってしまう。。。なんてことは絶対に避けたいと思っています。

2、グランプリ開幕数が減ることで収入が減る=チームへの分配金が減る?

F1の収入の最も大きな割合を占めるのが「放映権」。詳細な契約内容は分かりませんが、全22戦を放送する権利を中心として契約が組まれているはずです。それが現在は2020シーズンは15~18戦というのがFIAの発表プラン。
試合数の減が放映権料に影響を与える可能性は大いにあります。
そうなると、FIAの収入が下がります。
FIAからのチームへの支払いは収入からの分配方式なので、連動してきます。

そして、チームが個別にスポンサーから得ている費用に関しても、露出量が減少することによる影響も無いとは言い切れないかと。

3、世界経済への打撃

そして、最大の打撃がF1を超えた世界経済への打撃。
当然現在のF1はスポンサーと参戦するメーカーによって成り立っています。

参戦メーカーであれば、メルセデスの親会社であるダイムラーも、ルノーも、ホンダもF1抜きにして本業に大きなダメージを受けています。そんな中でF1に対して年間400億円、500億円というお金を投資することを考えなくてはならない状況が出てくるのは当然の話し。

悲観していたらいくらでも悲観することは出来るのですが
悲観していても何も生み出さないです。

突きつけられた現実に対しての回答が
「レギュレーション変更を2022年に延期」

これらの課題を受け止めて、しっかりと考えられた戦略だと思いました。
次回はこの決定について考察してみたいと思います。

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