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2023年、後半初日!

みなさん、おはようございます。
本日もカンボジアの真ん中コンポントムからSambor Villageです。

2023年も半分が過ぎましたね。早かった!ような、いろいろ詰まってたような。
その前半終わり、後半year 初日にSambor Villageチームと、最近近しく一緒に新しいこと挑戦させてもらっているご近所のPhum Asiaメンバーもお招きしてホテルがある村の通りをきれいにしよう!という企画をやりました。

企画の趣旨はこんな。

Walk, Talk and Pick up garbage!
世界全部は無理だけど、半径1kmなら何かができる。いつもお客様にお勧めする自転車ぶらぶらルートの一角、ゴミがなくなったら、もっと素敵になるじゃない?!

実はこの企画、少し前のふとした思いつきから始まった、ちょっとした夢でした。

ゴミ拾いが?

いえいえ。
スタッフチームのメンバーとホテルの外にじわっと踏み出していくのが、です。

当たり前の日々を別の目で見る

今年2月にSambor Prei Kuk遺跡群周辺の村で実施したbeauty home campaign。
村の中を歩いて、お家を訪ねて、そのおうちの経てきた時の流れと暮らしの記憶に触れる。

それがすごくいい瞬間の連続だったんです。

毎日バイクで通っているところでも「歩く」速度と視野でみると違うものが見えてくる。
ホテルの近隣も、beauty homeの後に歩いてみると木造の美しい家たちが並んでいる。

ボスはよく村にいくよね、というのを知っているチームのメンバーに、もう一歩踏み込んで、私が何に心動かされていて、何を大事にしたいと思っているのかを“なんとなく“一緒に感じてほしい。

最近わかってきたのは、こういうことを共有するには“なんとなく”がちょうどいい。

ミーティング開いてパワポで説明とかはダメ。
なんか言ってんなー、で終わっちゃう。

同じ空間にいて、その瞬間の空気で伝える。
そうすると、毛穴から伝わる。皮膚から呼吸するように。
それは言葉にもならなくて、説明できないけど、あぁ、こういう感じね。と受け取ってもらえる。

その方が、うちのチームには深く入る。
それがようやくわかってきた。

でも、これが難しいところで。
毎日仕事しているメンバーに「ちょっとそのへんぶらぶらしようよ」とはなかなか言えない。

でも今月は特別。
ありがたいことにStaff Tripで楽しい時間を共有したことが弾みになって、ふと、

「みんなで、ゴミ拾いとかするのどう?」

と言ってみたんです。

そしたら、
「いいっすね!」
「給料日の前にやりましょう。参加しないとボスが給料渡さないって言って!笑」
「いいね、ゴミ袋と給料袋を交換!」
と、なんだか盛り上がり。

えーやだーって言われるかなぁと想像してたのだけど、想定外に好感触。

こういうときって、もう流れが生まれてるんですよね。あとはその流れを妨げず、邪魔せず、いい具合に寄り添って整えるだけ。

半年分の感謝を込めて

そして迎えた当日の朝。

あ、そういえば、昨日で1年の半分終わったんだということに気がついて、
「半年分の感謝を込めて、大掃除しましょう!キレイにスッキリして後半の最初の1日をいい空気で迎えよう」とスピーチして開始。

(前回のStaff tripでの反省をここで!“照れず、怯まず、持ちたい時間と気持ちをまっすぐ伝える”こと)

そうして始まったゴミ拾いという名目の村をぶらぶらする時間。

その時が楽しすぎていい写真がない笑


なんだか知らないけど、とにかく楽しかった。
終始わちゃわちゃぎゃあぎゃあ笑って、開始前はめんどくさいって顔をしてた1部の面々も、始まったら真剣にゴミ拾いしてたし、何よりみんなでずっと笑っていた。

途中で小学校の敷地に入ってゴミ拾いをしていたら(学校はおやつ袋ゴミのホットスポット)スタッフの子どもたちがいて、親とその仲間がゴミ拾いする姿を授業の横目に見ていた。

先生たちとも立ち話をして、今建ててる新しい校舎とか、ときどきホテルに滞在してる子どもたちが遊びに来ることなど、世間話をし、“なんとなく”これからも一緒によろしくね、的な空気を分かち合う。

さらに進むと、一軒、ゴミひとつ落ちていないお家に行き当たり、おお、ここはすごいきれいにされているね!と話していたら、スタッフの1人が「あ!先生」と声をかける。

奥のクロマー姿のおじさまが先生

大家さんは中学か高校の先生だったお父さん。
1980年代後半の古いお家だけど、木材をいろんなところから持ってきて手を加えていて、家も庭も手をかけられているという感じがする。  

先生宅の入り口はスロープ

めざといスタッフが「季節違いのマンゴーなってますね」というと、すぐに長竿が出てきて取ってくれる。
「いやいや、いいですよ!先生!あ、でもあそこにそろそろ食べ頃のやつが…」とかいううちのちゃっかり族たち。

長竿の先についてる網は、お父さんの古い短パンでできていて「これぞリサイクル!」とかいってまたひとしきりみんなで盛り上がり、しっかりマンゴーもいただく。

別のスタッフが先生の家の前の道に繁茂している地を這う系の草を見つけて
「ボス、これ前に遺跡の森からボスが持ってきてやつじゃない?同じ草生えてて、元気だよ!先生、これ、少し貰っていっていいですか?」
「いいけど、何に使うの?」
「土が剥き出しになってると暑いし、他の植物も生えないから、まずこれを植えて、土を守ってもらうんだって」

そうそう、こういう瞬間ですよ。

なんとなく縁ができて、なんとなく思想が伝わっていく。何気ない世間話のそのなかで。

お父さんにご挨拶してお家を出て少し行ったところで暑くなってきた。

そろそろ1.5kmになるからもういいんじゃない?と言いだしたところで、ちょうど荷物を下ろしたばかりの空の台車が通りかかり、そんなのを見逃すはずのないスタッフたちが交渉して、ホテルまでごみと一緒に乗せてもらう。こういうところ、本当に感服するw

お兄さん、ちょっと乗せて!という技

いつでも、計画してないけど、なんとなく必要なときに、必要な何かが現れる。

こうして第1回、はじめの1kmは無事終了。

戻ってきて、お疲れ様でしたー!なんかえらい楽しかったね〜とわさわさ話す流れのなかで
来月は私いないけど、この続きから次の1kmやってね! と言ったら
ボスいないと無理!ゴミ袋に100gくらいしか集まらないよ!
やるんだったら、プノムサントック(近所の行楽地な山)がごみだらけだから、そっちにしよう!
お前は絶対遊びに行きたいだけだろ
とか、まあまあ、盛り上がるのは良いことである。

1年の後半の始まりに、大切にしたいことを“なんとなく“、“サバーイ(喜び)“とともに一緒にできてよかったよ。

私たちはこうやって、Sambor Village という生態系ごと、外ともつながっていきます、これからも。

周囲との垣根が溶け合うホテルを目指して。


余談。
ゴミ拾いの間
どっかにお金落ちてないかな〜
お前な、金なんか落ちてたら俺は毎日ゴミ拾いしてやるぜ
と江戸イズムな会話を小耳に笑いながら歩いていた直後、なんと私が水たまりに落ちていたお金を発見!!
「お金あったー!毎日ゴミ拾い決定だね」ニヤリ。

水たまりにあったその藻に塗れた100リエル(最小紙幣)を後生大事に片手に持って帰ってきたら、スタッフの1人が綺麗に洗い流して乾燥させてくれました。

キレイになったラッキー100リエル

この100リエルはラッキーリエルだから、サバーイを一緒に連れてきてもらうように、と、ウサギのTip Boxに丁寧に入れました。

うさぎくんにいれる

そしたら。
その日の午後、雨が降り出しそうな空の下、急に食事のお客様が3組連続で入り、レストランエリアがいっぱいに。

これきっとあのラッキーリエルのご利益だね!うれしいけど、ご利益一挙に来すぎ〜!

と短く声をかけながら、テーブルの間をみんなで走り回りましたとさ。

2023.7.6



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