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“まずはじめに、楽しくしてしまう”という術

こんばんは。今日もカンボジアのおへそ、コンポントムからSambor Villageです。本日、カンボジアは暑暑のお正月2日目を迎えております。

はふん。どうも元気がでない。
2023年10月から2024年3月までの5ヶ月をほど駆け抜けたこのお正月。
あまりに暑く。あまりに静か。

半年間、ピッチ上のプレイヤーたちのように、ぴっといい張りに満ちていたSambor Villageの空気も、この2週間ほどの暑さと静けさでぴろんとしている。

おいおい、みんな。お父さんのパンツのゴムみたいになってるぞ!!
(確かに、連日40度越えで溶けそうだけどな)

4月13日の夜に、お正月のデバター様(今年担当の女神さまです)を丁寧にお迎えしたのはよかったものの。新年の女神を迎える前に終わらせたかった裏庭の大改装が道半ばで立ち止まっているのと、あまりにお客様が少ない予約表を交互に見て、なんだか重石がお腹に乗っているようなお正月。

いかんなぁ、どうも気持ちが上がらない。

そのモヤモヤが心の重石と酷暑の力を借りてうまい具合に発酵しちゃった今朝。
「ボス、なんかモヤってます・・・?」とスタッフに聞かれました。
ふふふ、相変わらず心の内がものすごく映りやすい、この顔よ。

裏だよ、裏!なんか道に迷ってる感じで進んでないのが気になるんだよ!と開示して、「いかん、いかんぞ、これは!もう、やるぞ!」と宣言。

ほら、やっぱり、こういう大仕事って1人2人でやると、気力が萎えるじゃない?
だから、今日から「午前に時間決めて、人数集めて、がっとやろうよ!」
一斉にやったら、面倒な感じのことも、ちょっと勢い出るじゃない。

そう言い聞かせて、早速、今日は3部門、総勢7名でガッとやってみた。 

やっぱりエネルギーが集まるって大事ですよね。
なんか、1人だと呆然として思考が停止しちゃうようなことも、人数いるとそれだけで、空気が動き出す。元気も出るし、知恵もでる。

がんばりなさい!って発破かけるより、頭数揃えてエネルギー総量を増やして気がついたらなんか始まってたって方が有効なんです、うちのホテルでは。
神輿だって、大勢で担ぐからわっしょいと力が湧く。4人で担げって言われたら泣きたくなるでしょ。(例えが適正かどうか、ちょっとわかんないけど)

気がついたら時間を超えてみんなで作業して、あっという間にランチタイムに。
明日もこのスタイルでやろうぜ!と言って、賄い食べて、午後は各自の持ち場に散っていく。
うむ、良いぞ。

今日の朝のぴろんとしたパンツのゴム状態の空気の中ではちょっと躊躇した、お正月恒例、お年玉封筒の儀も、なんとなく今なら行ける!という気持ちに。

それぞれの仕事が一区切りついてそうなタイミングを狙い、神妙な顔をして、朝から準備しておいた封筒を隠し、みんなを呼ぶ。

「ちょっと全員に話があるんだけど」ピリっとした空気を演出。
みんなちょっと、え、なんかあったっけ的な雰囲気。

よし、よし。いい感じ。

「これね、見てほしいんだけど…」
深刻な話するトーンっぽく、資料を取りに行く風っぽくオフィスに入る。
封筒を身体の陰に隠して、振り返る。

「はいーーー!これです!お正月です!お年玉です!」

なんだよ〜!なんかやっちゃったかと思ったじゃないっすかーとかいいつつ、ひとしきりみんなが湧く。なんとなく期待はしてたけど、正月2日目まで何もないから、今年はないもんだと思っていた様子だ。

湧くみんなを前に、
「今朝な、みんなが出勤してきた時に〇〇とか、〇〇がペローんとした元気ない感じの顔だったんだよ。その暑いな〜、お客さん来ないな〜って顔を見て、こりゃいかん、こんなペロンとしてたらデバター様も来てくれない!と思ったわけ。まずこちらが元気になる、エネルギー出す、楽しくする。そしたら必ず、デバター様も2024年の幸運も、あ、ここいいな〜って入ってくる!だからお年玉を用意したのだ、ガッハッハ」と宣言する。

そして、「縁起物だからね、今年もいっぱいうれしいこと、喜びが入ってくるぞ〜。家族にもね〜ホテルにもね〜」とか言いながらそれぞれの手に封筒を渡していく。ペロンとしてた口角が、受け取る方も渡すこちらも上がっていく。

そして、お互いの顔を見合って、冗談も次々と出て、うん、ぐるっと囲んだ輪の中のエネルギーが上がってきた。

忙しい時は、共有する情報が多いからコミュニケーションの頻度が上がってエネルギーが集まる瞬間が生まれやすい。逆に余裕があるときはそれぞれのペースでそれぞれの仕事ができちゃうから、エネルギーの密度がどうしても下がる。

それが見えずとも空間に影響を与えて、漂う空気が散漫な質感になる。それがパンツのゴム化の正体だ。

今回は正月だから発動できる“お年玉封筒“と大掃除の合わせ技で「このエネルギー感で行こうぜ2024年」をキュキュッと共有できた。

なんだか気持ちが乗らない時は、まず楽しくしちゃうことから始めてみる。
脳科学者の西田文郎先生も「脳が楽しいと思い込んだらこちらのもの」と著書の中で言っていた(ざっくり理解ですいません)。

お金で釣っていると言われればそうなんだけど、現場にいるとそれとは質感がちょっとだけ違うんだよな〜。モチベーションを釣るというより、もっと総体としてのエネルギーをぐっと上げる。そんな感じ。

何はともあれ、やっぱり1年の始まりは大事。
デバター様にも、居心地良きSambor Villageをお届けできたはず。

そして、2024年にSambor Villageの空間と働くメンバーたちの間に安心が溢れて、溢れたそれがお客様にも幸せな瞬間、ほっとできる空間、安心感のある時間となってどしどし届きますように。

デバター様お迎えの様子

*Top写真はスタッフユニフォーム2024版
封筒の儀後に口角上がりまくり勢と、ちょっと意識して若干控えめにするメンバーと。

2024.4.15
お正月中日。明日はお寺にいきます。



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