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2020年度共通テスト感想(おぼえがき)

こんにちは。私は受験生ではないのだが、2020年度共通テストの国語と英語(リーディング)の問題を解いたので、自分のために感想をメモしておきたい。問題はいつでも解きなおせるけど、「はじめて解いた感想」はすぐ忘れるので、何かの試験を受けた人は感想をメモっておくと非常に役立つ。「その日何が起きて、どう考えて、どう乗り切ったか(または乗り切れなかったか)」を書いておくのだ。その試験は二度と受けないかもしれないけど、次の試験も受けるのは自分なので、そういう勉強以外の記録が役立つ。


まあいいや。話がそれた。共通テストの話をするので、「これから解くからネタバレ読みたくない」という方はここで戻ってください。あと、私の記録用に書くからあまりわかりやすくないかもしれない。それでもよければやっていきましょう。





国語

論説文は香川雅信『江戸の妖怪革命』の序章。内容はわりと面白い(私は)。最初に問題設定が書かれて、「これは実はこういうものなんだよ」「昔は今の形ではなかったんだ」「じゃあどうやって今の形になったの」というスタイルのスタンダードな論説文だなと思った。第一問で漢字が出ていて、いつもどおりの読解的なのがある。

共通テストは初めてだから新形式問題がどうなるかと思っていたら「本文内容をまとめたんだけど、そのまとめの空欄に入る言葉は」と、あとは別の本から取った内容を本文の内容に即して理解するとこうなるよ、だった。

選択肢は紛らわしいものがあまりなく、「この選択肢はこの理由でだめ」の判断が比較的容易にできるものだった。センター試験はもっと「この選択肢とこの選択肢の何が違うんだよ」「これ、本文に書いてあるか?書いてないのか?」と迷う選択肢がなかったっけ。

形式変更部分はメタ読みというのか、「この部分に書いてあることは前に書いてあることの例示だな」「これは前の段落の理由だな」という読み方をすれば問題なく解けると思う。でもその読み方って、試験のときは普通やるんじゃないか?もしそれをまったくやらないなら、形式がどうであっても解けないだろう。ということで「普段やっていることを直接問題として聞いてきた」だけで、あまり戸惑わずに対応可能だと思った。


文学的文章は加納作次郎『羽織と時計』。心情が比較的読み取りやすくて、内容的には難しくないと思う。選択肢も紛らわしいものはあまりなくて解きやすかった。「私がなにか読み取れていない/勘違いしているのか?」と思ったほどである。新形式は出題された文への批評を読みとるもので、これも論説文と同じくメタ読みで選択肢を見ていけば特に難しくはない。


古文は『栄花物語』の出題で、やっぱり歌は難しいなと思った。私の今の実力だと「たぶんこうだろう」というところまでしかいかない。古文勉強しなくちゃ。ただできる人からしたら普通なんだろうね。よくわからなかった部分は、単純に私の知識不足・実力不足だと思った。


漢文は文がふたつ出ていたけど、私の(乏しい)実力だと、「いろいろ情報を出してもらってそこから考える」方が読みやすいので、文章が色々出ていたのでなんとかなりましたという感じ。漢文に関してもちゃんと勉強してれば初めて解いたとしても普通に解けるんだろうな。


ただ古文漢文は私の勉強があまり行き届いていないので、上記は「あくまで個人の感想です」という認識でお願いしたい。全体としては、現代文は比較的簡単だったから来年もこの難易度なら「全部取りましょうね」という話になるだろう。ただ現代文はある程度文体によって読みやすい読みにくいが出るだろうから、古文漢文をきっちり得点源にしていけるように頑張りたいと思いました。



英語(リーディング)

大変話題になった英語(リーディング)。文法・語法問題が一切出なくて全部読解になった。そして分量が多い。試験全体の総語数が昨年比1200語アップだそうである。


文章は難しくない。「factとopinionを区別せよ」も、「factこれしかないよね?」で取れるし、「Websiteの情報を読んで」を見て時代だなあと思ったくらい。しかし最大の問題は飽きることである。センター試験だったら文法・語法問題があるから、読解に飽きる前に試験が終わった。


また実際にやるかどうかは別として、たとえば「読解を半分解いて、飽きてきたタイミングで文法・語法問題をやって、残りの読解を解く」みたいなこともやれないわけではない。しかし今回のリーディングはひたすら読まされてひたすら情報を整理していかないといけないので、途中で集中力が切れるのがむしろ普通だと思う。「本番だから集中できるだろ」と言われればそうかもしれないが、しかし「もし集中力が切れちゃったらどうするのか」「注意力が限界を迎えたらどうするのか」は、自分のマネジメントとしては考えなくてはならない。「大事な試験だから頑張りなさいよ」で自分の集中力や注意力を無限大にできるわけではないのである。


出題される文章の難易度は高くないので、高度の英語力が求められる試験ではなかったと思う。しかしむしろ「要領よく情報を整理して解答していく能力」が求められる内容だったのではないか。「これがこうだからまずこれをここにメモする。つぎにこれを考えてメモして、イラストと図表がこうなっているから、前にやったことと合わせて判断するとこうなる」のようなことをてきぱきできる人でないと問題を解ききれなかったのではないかと思う。文の構造がわからなくて悩むことは特になかったのだが、「これ主語、これ動詞、これ目的語」とぱっぱと読んでいく能力も必要だったなという感触である。ちなみに私は全部解き終わらなかった。敗因は前半に時間をかけすぎたことだと思う。慎重になりすぎるのもよくない。


ということで、「読むスピードを上げる」「普通に読んで、答えたところは全部正解して、あとは捨てる」「現場で『ここは時間をかけるところ、ここは時間をかけないところ』を判断してそれに応じて解く」など、いろいろ対策を考えられるとは思った。ただ来年度傾向が変わる可能性もあるので、あまり今年の試験を前提にしすぎない方がいいのだろうけれど。

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