ひとりじめ

私のからだのなかで唯一たま~~~~に褒められることのあった手がやられた。日焼けのせいだ。
完全にあとになってるし、ごわごわのしわしわである。クソっ、気になる相手といる時にはこれ見よがしにグラスや頬に添えてみたりなんかしていた手、今度からどこをアピールしていけばいいんだ………

(※ちなみに手を添えてもその時々の好きな人に限って全く褒めてくれないし、その後距離が縮まった実績もないので、代案大募集です。日焼けが引く方法も大々募集です。)


「好きな人」といえば


だいぶ前のことになるが、割と仲の良い異性がいた。
いや、相手は私を「割と仲の良い」存在だって思っていたか分からないけど私はそう思っていたし、少なくとも結構楽に話せる相手だと思っていた。

互いに恋愛感情がゼロなのは確認しあう間でもないくらいだったが、
ただ彼が特定の別の女友達とよく食事をする間柄だとひょんなことから知った時、私は思いがけずかなり複雑な気持ちになったのである。


も、もしかして……実は心の奥底では好きだった………???


そんな私の動揺を、友人は一笑に付した。


「あはは、独占欲でしょそんなの、恋愛の好きとは違うよ。正直自分が一番仲いい異性だとか思ってたんでしょ」


独占欲


なんて生々しくて重い響き、そして字面なのだろう。
幼少時からあまりにも物欲がなく、クリスマスや誕生日のたび親戚中を困らせてきたこの私にも、なにかを自分のものにしたいという気持ちがあったなんて……(「何がほしいの??ほんとに何もないの??」って聞かれることがもはや事前に憂鬱だった


それ以降私はふと、好きと独占欲との違いについて考えることがある。
好きだから独占したいのか、独占したいから好きですという体裁を取るのか、どっちが先とかではなく同時発生的なものなのか。

でも独占ってするのもされるのも相当面倒くさそうだな。
それとも誰かを好きになった瞬間の、自分を見てほしいというあの気持ち、その時点でもう独占欲が沸いているということになってしまうのだろうか。


ただ事実として私は、自分が特別仲がいいと思っている人(男女問わず)が、私と同じくらいかそれ以上に誰かと仲良くしているのを見るとちょっと寂しくなる。
そうだ、あの複雑な気持ちはきっと独占欲だなんてたいそうなものではなく、寂しさなのかもしれない ― まあ独占欲と寂しさって全く別物ではなくて、一方の背景にもう一方があるとか、ベン図書いたら重なる部分があるとか、そんな気もするけど。


↑こんなツイートが回ってきたのをふと思い出した。

これ。ここに全てが詰まってますこんな長文じゃなく140字でよかったね。
でもね、共感できるからこそ分かるんですけど、これは別に自分が唯一の友達であってほしいとかそういう話では全くないのです。

ただ!!!もうね、「認めてくれてる?」この一言だよ分かるめっちゃ分かるよ、なんか不安になっちゃうんだよね!!!!!!!は~~、結局は自分に自信を持てば全部解決な気もするけど、それでも世のカップルや親友同士は独占欲をめぐって喧嘩することがあるんだから面倒くさいね。

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