行きつくところ・・・
こんばんは。都内のスタジオで演技講師をしております。演技講師を通して見えてくる事柄を、主に「演技と人間」あるいは「演技と人生、生きる事」という観点から書いております。
スタジオに来て演技を学ぼうという生徒さん達は、「もっとうまくなりたい! 自分の演技を変えたい!」という熱い思いを持ってクラスに臨んでいます。その中でも、僕は初級者クラスからアドバンスクラスまで、生徒さんを受け持っています。
初級者というか、スタジオで教えているテクニックが初めの方は、まず「自分自身という壁」にぶつかります。自分と向き合わざるを得ない状況で自分自身を受け容れることができると、新しい自分として生まれ変わり、その先へと進めます。
その後もいくつかの関門はありますが、紆余曲折、アップダウンを繰り返しながら進んでいったその先で、結局のところ、人との関係性やコミュニケーション、あるいは自分自身在り方といった本質的なところに行きつくことが多いように思います。
何かのスイッチが入るとものすごい力を発揮し、なにも恐くないというように楽しむことができるのに、なかなかスイッチを入れることができない。
奥底では本当のコミュニケーションを取りたいから芝居、演技に関わることを選んでいるのに、どこか人に対して働きかけることを諦めてしまう傾向があったり、自分の琴線に触れずにその周辺でやるので本当に生きることができなかったり。
自分自身を変えたいと思って扉を叩き、いくつもの壁を乗り越えて成長をしてきても、最終的には本質的なところに還ってきてしまう。でも、決してループではないと思うのです。上から見ると同じサークルを回っているように見えていても、横から見たららせん状に登っていっている。ここさえクリアできれば、大化けする可能性の塊です。
そんな彼らの気づきの瞬間を増やしたい。そして、自らが気づいて、変革できるようになってもらいたい。その手助けができたらと思い、演技講師をしております。大変ですが、幸せな仕事だと感謝しております!
おやすみなさい☆