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去年見たコミュニティの意味を僕達はまだ知らない。

今年も、年始年末という年の区切りになる季節がやってきました。
同じく歴史も常に繰り返し、この社会、社会を支える基盤となるビジネスの世界も常に変わるものです。

たった20年前はスマホもない時代、それ以前にインターネットも一般的に普及していない時代でした。その時代に今の世の中を想像できたでしょうか。
想像できないこと、それは当たり前であり、想像できていたというほんの一握りもいない人達も、この世界はまだ理想にある世界でした。

歴史は必ず前から今へと、そして未来、いや、明日へと続いていきます。
今という現在目に見え、私達が今の常識として認識しているこの時代は、必ず過去の時代へと流れていきます。
人は流されるだけでなく、常に人の宿命として、今この瞬間から素晴らしい未来を創れるよう、考え、そして、動き、その理想から実現へとクリエイトしていかなければならないと思っています。

平成もあと数ヶ月で終わろうとしておりますが、この時代だけを見てみると、たった20年前はよいもの、よい性能のプロダクトを創る製造、いかに他社に比べて性能が良いかということで競争をし、売上を見ていた時代でした。唯物論的に、まず物質を満たしその上にある精神を満たしていくという世界であった時代が長く続きました。
この時代は、日本というこの国においては、明治時代の産業革命による工業化からなのでしょうか。

しかし、1990年過ぎ、インターネットの一般化、常時接続化、スマホの出現等、社会環境が急激に今までと大きく変わりました。
それは、常に人がありとあらゆる情報に接触できる時代、簡単に文字だけでコミュニケーションができる時代、インスタントに情報に接触できる時代になりました。

スマホの端末、また、スマホの端末の先にある会社は、ありとあらゆるサービスを無償で提供をしてくれます。
なぜ、アプリのサービス、アプリそのもの、端末のOSが無償であるのか、それを自覚しなくてもいいように使えるようになっているのですが、無償は無料ではありません。今までと全く異なる方法にて大きな利益が発生しているから無償であり続けれたのです。

要は、今までの商品のように、お金と商品の価値交換ではなく、意識させず見えない価値を我々は提供することで、莫大な利益を生みだす構造に組み込まれていた、それが、以前の工業製品ビジネス時代の次のマネタイズ手法に知らないうちに変わっていたのです。なぜ知らないうちにかというと、消費者は知らなくても良い、それは便利なものを無償で使えるから喜んで使ってもらえることがビジネスの源泉となっていたからです。

それが2018年、新聞、TVでも度々出てくるGAFA(Google、Amazon、Facabook、Apple)が中心となっているアメリカIT企業が巨大化した所以なのです。
そこには、つい最近までコンピュータ業界の巨人と言われていたIBMも入っていません。驚くほどにマイクロソフトも入っていません。
当然ながら、日本企業もありません。

便利な製品とお金を交換することを当たり前としていた企業はこの世界から排除されました。それに気づくことが遅すぎたのでしょうか。いわゆる、無償は製品に対し責任を負えないから売れるはずがないという今までの常識を覆すことができなかったのでしょうか。

このように、時代は変わります。変わるスピードは早くなっていく一方です。今、世界を席巻しているそのGAFAの時代も変わっていくのです。少なくともビジネスの世界ではなにもかも変わっていくのが当たり前だからだと思います。

それは、今の瞬間より、もっと素晴らしい時代を作るのが、今を生きている人間の義務であり、意識する、しないを別にしても、今より明日を素晴らしく生きるということをビジネスを通じて実現するのが大人の役割であると考えます。

この今までの時代の流れを見て、そして、今までに何が足りなく、何があればもっと良い世界が生まれるのか、それを考えて行きたいと思います。

○長く続いた時代の流れ
製造業でのプロダクト技術力、コンセプト力での差異
研究力、開発力、営業力での差異
広告宣伝力での差異
経済政治力の差異
企業知名度での差異

○今現在いる時代
無償(すべて無償ではないが)のサービスをいかに使ってもらうか。

なぜこの形の時代が長く続いたのか。
利益は主に無償で使ってもらうことで、属性に紐付いた膨大なデータを収集できる。その顧客データの利用価値は非常に大きい。データが更にお金を生みだす仕組みである。
データの時代と言っても過言ではない時代である。

データが人間の購買意欲、感情を動かし、世論まで動かす。それによって、経済だけでなく、政治の世界までコントロールできることが証明された時代でもあった。

その次の世界へ

現在、個人向けに限るとInstgram、Twitter、Facecbook、LINE等々のソーシャルネットワークで色々な人と繋がることができる世界になりました。法人向けだと、これだけに限らず世界を変える潜在能力を持つようなものもいくつもあります。
コミュニケーションであれば、1対1であったり、1対多、多対多であったりと。そこにはなにか同じテーマを持った人であったり、同窓生であったり、仕事仲間であったり、サークル仲間であったりと。
ある意味、現実のコミュニティがバーチャルの中にあると言ってもいいのか、リアルのコミュニティをバーチャルでも引き続き行えるのかとかの線引の必要性はさほど無いと思います。

しかし、自分を含め、このようなアプリを通してのコミュニケーションの未来を想像しはじめた時に、私は意外となにも考えていないことに気が付きました。

散々利用させてもらっているのですが、その先の未来を考えず、それ以前に何も考えず使っていたことにです。ただ一利用者として活用していただけだったことに愕然としました。

これは、工業化時代からデータの時代に移ろうとした時に特に考えず、その利便性だけを見ていた自分を思い出しました。
ここを見越していた企業がGAFAだったのです。見なかった、その価値を否定した企業は今現在存在しておればまだよいほうで、すでに倒産、吸収されてしまいました。それを思い出したのです。

昔、日本でパソコンが流行りだしたときにその火付け役だった企業があったことを覚えておられますでしょうか。
コンパックというアメリカのPCメーカです。国産PCと比べ非常に安価で性能もよく、当時、コンパックショックという流行語もできました。
日本ではソーテックというPCメーカがありました。
他にもDEC、オリベッティ、買収されブランドだけ残っているゲートウェイとか、数が数えられないほどあります。すべて大企業でしたが、先を見なければ、予測を間違えれば一瞬で消える時代でした。

大切なのは、前の時代という歴史を読み解く、そして今の時代が成立しているその根拠は何なのか。

そこからの未来への連続性の創造をしていくために、感性だけに頼らない自分への信頼。大切なことは風をよむこと。

私自身にも、他の皆さんも同じであるかはわからないところではありますが、今後こういうことをネット、リアルのコミュニケーションを通して自分がこういうことをやってみたいという漠然としたものがあっても、今使っているツールに振り回せれ、結果各種ツールのマネジメントに時間を費やしてしまい、本来一番考えなければならないことを先延ばししている自分が見えてくることが多々ありました。

その中において、
一体自分は、目指したい次の時代はなんなだろうかと。

思うことがよくあります。

今までの時代を顧みると、「価値」の移動を連続させることが生きる上で重要な行為だったのではないのだろうかと。常に価値を交換して生きているのが社会そのものでありその価値交換の中で生活が成り立っている。
それがマルクスも唱えていた交換価値概念にある、「人間の経済圏」であったと思います。

今までの経済圏は上記を読み返していただくとわかるかと思いますが、ここ150年間は、確実に大企業が有利になりやすい性質を持つ経済圏の中で生きていく、それは社会全体、地球全体でお金を流通させていく巨大な経済圏が地球の人間社会でした。

しかしながら、世の中を見ている変わってきている点が多くあります。ここ20年ですと、例えば会社を立ち上げ起業をし、上場(IPO)を目指し、資金調達をし、巨額の資本を投入し、プラットフォームサービスを開発をする、新しいプロダクト開発を行うというような、要は、お金が必要なことが非常に多かったと思います。また、IPOが目的化されていた点もあります。なぜなら、巨額マネーが一瞬にして自分に入ってくる、これは、巨大経済圏の中で生きる私達にとって、目に見える価値としての現金化はこの上なく色々な意味で有利だったからです。資本家の有利性の一部分かと思います。

その価値交換の視野から世の中を見た場合、その交換する価値を今のままでよいのであろうかという議論も活発になってきています。人にはそれぞれ特技やノウハウは当然にしてあり、そのそのもの、自らが持ち合わせているノウハウ、知識、行動でも交換が可能であるだろうという発想もあります。

当然、巨額な資本投下をし、開発費用、宣伝広告が必要なものはいつまでも必要だと思います。すべてが少資金で作れないからです。しかし、上記に書いた自分を価値にする、自分を価値として価値交換するという概念そのものおそらく、大昔からあったかと思います。例えば、家庭教師はそれに近い概念かと思います。

今、経済は変化をし続け、無数のリアル、バーチャルなコミュニティがあります。2018年はこの「コミュニティ」を以前にテクノロジーで再定義したことについて運用実績が出てきたことがかなり大きな話題となりました。
それは、造語としてコミュニティテックというのですが、コミュニティのあり方をテクノロジーによって刷新しようとするサービスや事業領域そのものです。
インターネットの普及により、場所や時間を問わず、人と人はつながれるようになりました。最近では、ビジネスにおいても、コミュニティの重要性が再認識し、

「コミュニティ x ○○」

等のテック思想を持ついわゆるコミュニティテックはプラットフォームという狭い視野だけで見ると一瞬にして全世界でレッドオーシャン化したような感もあるのですが、各サービスを見るとそれぞれ考え方、価値、似ているようでまったく異なります。

共通しているのが今までのような形のマルクス経済学的な交換価値の概念、比率計算と一旦切り離した形で価値交換概念の再定義、そしてその価値が労働価値的に労働と労働力の切り離しの違い、可変資本的な考えに付加価値をコミュニティに掛け算していくという大昔に唱えられたものを大幅にブラッシュアップしてそこに今のテクノロジーを加えたような方向に一部向かわせているという流れです。

但し、まだたった1、2年の話なのでその価値に対して外見上の矛盾も発生する所もあり、学者の論文を書くわけでもないので、実社会で、テクノロジーと概念とユーザーとで走りながら考えていけばいいだけだと思っています。
難しく考える必要なんてもなく、なにか教科書もなく、ひたすら実験と思って考えずに走り抜けばベターな答えは見えると思います。

なぜここにこのことを書いたのかは、なぜこのような概念が発生し、それはなにが本質で、これは将来に何を意味するか、だと思います。

「個の時代だから」という言葉を目にする機会が増えました。力さえ付けば会社に依存せず生きていけるのはいわずもはなですが、個人が「こうあるべき」のような根拠無い呪縛から解き放たれるの良いことだと思います。しかしそれは地域や会社といった従来のコミュニティから離れていくことも意味します。

3年前程から、「個の時代だから」こそ、思想や価値観を共有できる人とのつながりを求め、回帰的にコワーキングスペースやオフラインのイベントやオンラインサロンに集まる人が増えました。実は、個人の時代になり、人は集まる所に集まったのが現状なのです。自由に生きると言い、結果コミュニティに繋がってきた、なぜなら、私達は人間だからなのです。

その流れにおいて、コミュニティのあり方をテクノロジーで刷新し、小さい経済圏から作っていこうという流れが新聞には見えない世の中の流れ、結構主流な流れとしてすでに走っています。

コミュニティテックに関するものは登録したら誰でも使えます。使ってみたらいいと思います。新たな世の中が見えると思います。知らなかった世界も見えると思います。
歴史は先に書いた通り、時代は変わりつづけます。製造業からデータ。世の中の事象にはすべて連続性があります。上に簡単に書きましたが、簡単な話というわけではありませんが、経済の歴史を見たらすぐにこの流れは見えるかと思います。
なぜ、小さな経済圏に戻ろうとしているか、ここを捉えるのが一番重要だと思っています。
テクノロジーも活用したコミュニティの重要性の再認識、そして、ビジネスにおけるコミュニティのあり方を刷新し、新しい経済圏の概念を作り上げる。
おそらく、資本家との戦いも見える気がしますが、象は小さなトンネルの先が見えない、それでGAFAが出来上がったという歴史もあります。

必ず、大きなサービス、会社に依存したビジネスはやりやすいのは当然なのですが、いつも連続性はあるにせよ、今の流れは、依存関係になるのはサプライヤーではなく、どちらかと言うとコミュニティになり、少々人間回帰する世の中にここ数年はなるのかなと思っています。

5Gインフラ整備等々の資金がいる仕事はやはり、大企業と、少々役割分担がやりやすい2019年になるかと思います。

インフラ整備後も色々面白い時代に確実になり、思いのほか世界は一変すると思います。新聞テレビに書いてる世界ではありません。

整備というものは、完成するまで待つものでなく、壊してもいいから先に動かして理解してしまうものだと思います。

挫折というものは自分の勝手に思うものだと思います。

皆様、来年も良い年になりますよう、お祈り申し上げております。

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