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実録40歳の婚活(25):過去イチ気合を入れたお見合い。

2023年、最後のお見合い。

わたしから申し込んで受けてもらえたんだけど、プロフィールの写真、結構かっこいいぞ?!
もうこれで婚活終わりにするしかない!とわたしは意気込んだ。
どのくらい意気込んだかというと、お茶をご馳走になる代わりにお礼の手土産を持って行ったくらいだ。

たまに読む相談所のコラムに、手土産を持って行くことを勧めているものもあって、わたしの相談所の担当者には「持って行かなくてもいい」とは言われていたけれど、同じ土俵に立っている他の女性は、もしかしたら手土産を持って行っているのかもしれない。
お見合いを受けてもらって、さらにはたっかいお茶代も出してもらうのだから、手土産を渡しても不自然じゃなかろう。
それならば他の女性を出し抜くためにも、持って行かない理由はない。
なんせ、今回はイケメンなのだから。

お見合い当日。
少しは細く見える、もうお見合いの制服になりつつあるパツパツのワンピースに身を包みお腹を最大限引っ込めながら、ぜったいにイケメンをゲットするのだと鼻息荒く、フガフガとホテルへ向かった。

どこからイケメンが現れるか分からないから、いつもよりピンと背筋を伸ばし、スマホもいじらずに待つ。

・・・・
・・・・・パイナップルコサンデスカ?

・・・・
・・・・・ハイパイナップルコデス。

・・・・フガフガ

ぜんぜんかっこよくない人が来た。

あぁあああぁぁぁ!わたしのバカ!
どうして何度も同じ失敗をするのだろう。
プロフィール写真はみんな盛れていると学んだじゃないか。
自分だって修正をしているんだし、写真通りの人は来ないと何度も経験してきたじゃないか。

わたしあの瞬間、おでこのところにまる子みたいな縦線が出てたと思う。

暗黙のルールなのか?男性側は相談所から言われているのか?ホテルのラウンジの席番号を、男性は少し早く行って取っておいてくれている。
今回、それを取っておいてくれてなくて、20分ちょっと立ちっぱなしのままギクシャクと話をしながら列んだ。
足痛いし。
席に通された時にはもうだいたい会話終わっちゃってるし。
あのラウンジの仰々しいソファーに座って改めて会話スタートなんて、もう思い出すだけでゲッソリしちゃうから、あの日のことは忘れてしまいたい。
いや、本当にゲッソリするなら何度でも思い出して少しは痩せたい。

いつも一番安い飲み物を頼むようにしているけれど、今回ばかりはもう疲れちゃって、一番安い飲み物プラス50円のロイヤルミルクティーを注文させてもらい、普段はぜったいに入れないでっかい砂糖の塊をブチ込んで飲み干した。

そんでもって何に驚いたかって、わたしはリモートワークですという前提で話をしていて、ずっと家だと息が詰まりそうですねとか、週一だけ出社した時はお買い物とかするんですか、みたいな会話をしていたのに、突然、
「え!ずっと家で仕事してるんですか?!」
と言われた。

へ?

会話が通じない。
この1時間を返してほしい。
終了。

わたしはそのあと、美味しいお肉を食べに行く約束があったから、もちろん持って行った手土産は、友人たちに配布されることとなった。

2023年末には婚約する目標で相談所に入会したのに、その見込みに1ミリも近づかずに2024年になったのだった。

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